FMサルース「エコラボ×森ノオト」レビューその2 …地産地消
青葉区のコミュニティFMラジオ「FMサルース84.1MHz」で放送中の番組「ロダンタイムズ」金曜日15:00からの「エコラボ」では、毎月1回パーソナリティーの高橋陽子さんと「森ノオト」編集長のキタハラマドカが今旬のエコに関するキーワードと、それに関連する地元の活動についてお話ししています。
「エコラボ×森ノオト」レビュー、第2回目は2010年11月12日に放送され、「地産地消」をテーマにお話しました。

 

11月のキーワード:地産地消

地産地消」。最近ではすっかり市民権を得た言葉で、スーパーマーケットやレストランでも「地産地消」を打ち出すお店が増えてきました。地産地消とは文字通り、「地域で生産された食材を、地元で消費する」という意味です。

 

元々、日本古来の食養生の知恵として、「一里四方で採れた旬の食材をいただけば、健康で長寿でいられる」という考えがあります。一里とは4kmですが、今であればクルマが使えるのでもうちょっと広いエリアでもいいのではないかと思いますが(笑)。

 

また、「身土不二」といって、人間の体はその人が生まれ育った土壌、つまり環境とは分つことができない、という考えがあります。

 

日本は小さな国ですが、北海道から沖縄まで南北に細長く、採れる作物はそれぞれ異なります。果物で言えば、りんごは青森や長野など寒いところでできたものが美味しいですし、マンゴーだったら宮崎か沖縄ですよね。

 

地産地消と「旬」は切っても切り離せない関係です。「旬」とは、食材が採れる適期のことで、その食材の命の営みに添って、最も美味しく、たくさん採れる時期のことです。今からであれば、大根やかぶ、ねぎ、春菊などが生石唸ります。

 

これから寒くなりますが、体が冷えた時には根菜やショウガの入ったスープで体を芯から温めると元気が出てきます。逆に、寒い時にはキュウリの酢の物などは食べたくないですよね。キュウリは夏野菜の代表ですが、火照った体をクールダウンするという働きがあるので、なるほど旬と人間の体は相応していると言えます。

青葉区の農業、横浜の農業

横浜といえば、みなとみらいのようなオフィス・商業施設もあれば、臨海部に代表される工業地帯、青葉区のような住宅街など、様々な顔がありますが、意外と知られていないのが「横浜は農業都市」であるということ。例えば小松菜は全国2位の生産量を誇りますし、カリフラワーは8位、キャベツは10位など、実は隠れた野菜の名産地なのです。横浜市域の約7.4%が農地なのです。

 

青葉区はその横浜でも、550件近くの農家があり18区中2位、経営耕地面積は2万5000アールあり3位、水稲の作付面積は横浜市の3分の1近くを占めてダントツの1位だそうです。青葉区で作付面積の多い作物ベスト10は、1位 稲、2位 梨、3位 栗、4位 じゃがいも、5位 さつまいも、6位 柿、7位 里芋、8位 ほうれん草、9位 大根、10位 ねぎ(青葉みらい農くらぶシンポジウム資料より)とのこと。

 

産直や野菜の直売所が多いのも特徴で、青葉区役所などで配っている「あおば区農産物直売所マップ」によると、この近辺だけで40もの直売所があります(一部、緑区の北部含む)。そのほかにも小さな直売所がたくさん点在しているので、私たちはまさに「一里四方」で旬の野菜がそろう環境で暮らしていることになります。

 

<青葉区でおすすめの地産地消レストラン>

 

 

キタハラのおすすめは、何と言っても藤が丘のイタリアンレストラン「ナチュラーレ・ボーノ」です。地産地消という言葉が流行るずっと前、10年前から、横浜野菜を使った料理を出していて、特に看板メニューの「横浜野菜のバーニャカウダ」は、常時15種類くらいの野菜をそのままいただくことができます。今の季節なら、ハヤトウリ、コールラビ、そうめんかぼちゃ、四角豆、モロッコインゲン、赤かぶ、ターサイ、ラディッシュ、黄色い人参、バターナッツ(かぼちゃの一種)、タイ長茄子、キクラゲ、ヒラタケ、万願寺唐辛子、マコモダケ、黄金千貫……。同じメニューでも、季節によって野菜の種類が全く異なるし、組み合わせもその時々で違うから、食べ飽きることが絶対にないんです。

 

12件の農家さんや地元の産直で毎日野菜を仕入れ、その和は年間300種類以上。「その日の朝に採れた野菜をその日のランチで使えるのは、地産地消の醍醐味」とおっしゃいます。

 

ほかにも、たまプラーザのオステリア「リュカ」とか、青葉台のペグルカフェなんかでも、地元の野菜を使っていますよね。そういうお店が元気だと、周りのお店も地元食材に注目するようになるんじゃないかと思います。

狭義の地産地消にとらわれず、日本の食材を食べよう

 

 

 

私たちが住んでいるのは横浜です。じゃあ、地産地消は横浜の野菜だけ食べていればいいの? というわけではありません。横浜は360万人もの人口を抱えていますし、すべての食材を横浜で賄えるわけはないのですから。地産地消は狭い意味でとらえるのではなく、もう少し、「オールジャパン」で考えてもいいのでは、という気がします。

 

都筑区の仲町台にあるせせらぎ公園古民家前で毎月1回「横浜ベジタブルマーケット」というイベントが開催されています。その仕掛人で、新横浜のフレンチレストラン「HANZOYA」を営む加藤英二さんは、「今、日本の食糧自給率は40%しかなく、これでは他国に命を握られているといっても過言ではない。横浜のような大都市では、国産地消で、地方に財をもたらすことを考えてもいいのでは」と言っています。ハマベジでは地元都筑の農家だけではなく、「本気で農業を元気にしたい」と考える全国の農家を招いているのは、そんなわけからなのです。

 

私は、加藤さんの「地産地消」から「国産地消」へというキャッチフレーズに共感しています。なぜなら、地方で地産地消をしようと思っても、すべての食材を食べきれるわけではない。都会ならば都市生活者全員を賄えない。オールジャパンという発想で地産地消を考えていけば、日本の農業や酪農はもっとイキイキして、命を支える第一次産業が活性化していくと思います。

 

何より、地産地消は、新鮮で、美味しくて、体にいい。まずは心身で感じる心地よさ、美味しさから、地域経済を豊かにするというところに発展していくのが理想ではないでしょうか。

 

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