森ノオトが次世代郊外まちづくりの「シビックプライド・プロジェクト」に参加します!
横浜市と東急電鉄が進める「次世代郊外まちづくり」のリーディングプロジェクトの一つ「住民創発プロジェクト(シビックプライド・プロジェクト)」がたまプラーザを舞台に始まっています。森ノオトもさまざまなご縁から「たまプラーザエレキラボ」「たまプラーザシビックメディア」の2つに応募し、「学びの活動支援部門」に認定されました。

会場のたまプラーザテラスホールに、梅原あき子さんの力作ポスターが飾られました

 

「ふるさと」、つまり地縁での所属意識をどうとらえるのか―?。「地域」を軸に活動しているとよく考える問いの一つです。例えばわたしなら、青葉台に住んでいて、青葉区民、横浜市民であり、神奈川県民で、もっと広く言えば日本国民でもあります。もう一つ、行政区では区切られない、「沿線」への所属意識もあるのではないかと思います。東急田園都市線沿線に住んでいる。それは一つのブランドやステータスかもしれないし、また異なる見方もあるでしょう。自分の「ふるさと」という意味では、横浜市民であるという意識も、田園都市線沿線の住民であるという価値も、共存しているのがいまの私たちの暮らしなのかもしれません。

横浜市と東急電鉄による「次世代郊外まちづくりプロジェクト」の最大の特徴の一つに、まちづくりのプロセスに住民が積極的に関わっていることが挙げられます。昨年の秋から定期的に街の課題解決と住民参加型の提案をすくいあげるフューチャーセッションが行われ、こうした議論をふまえて「次世代郊外ま ちづくり基本構想2013 ‐東急田園都市線沿線モデル地区におけるまちづくりビジョン-」が策定されました。

「豊かさ(“人が活躍するまち”を実現する)」、「暮らし(多世代・多様な人々が暮らし続けられる“暮らしのインフラ・ネットワーク”を再構築する)」、「住まい(住まいと住宅地を再生、再構築していく 多様な住まい方が選べるまち)、「土台(生活者中心のスマートコミュニティを実現する)」、「仕組み(まちづくりを支える持続可能な仕組みを創っていく)」の5つの基本方針から、郊外住宅地の持続と再生に向けた10の取り組みが位置づけられ、この基本構想を実現するための第一歩として、8つのリーディングプロジェクトが掲げられました。そのうち、地域住民が元気で豊か、かつ魅力的なコミュニティづくりの実現のために積極的に参加できるのが「住民創発プロジェクト(シビックプライド・プロジェクト)」なのです。

 

午前の部は「学びの活動支援部門」に応募した20グループが発表

 

森ノオトが「次世代郊外まちづくり」に参加するようになったのは、今年の2月のことです。青葉区でこれほどの大きな規模で、かつ創造性あふれる形で新しい街づくりに住民たちが携わっている、そのことにとても驚きました。たまプラーザにお住まいの皆さんが、老若男女を問わず、それぞれの専門性と知識、地域への愛を持ち寄りながら、横浜市や東急電鉄の方々と垣根を越えて話し合う、その議論の何と楽しく、クリエイティブなこと!

そんなご縁から、たまプラーザの夏祭りで、「エレキ女史の電氣文学 琥珀の子 電気のお話」からやってきた電氣の世界の偉人たちと一緒に「家庭の節電プロジェクト」の啓発をお手伝いするなど、関わりをもってきた森ノオトが、今度はシビックプライド・プロジェクトに応募することになったのです。

 

5名の選考委員の皆さんから質問が飛ぶ。会場の方々からのシール投票もあり、緊張のプレゼン!

 

シビックプライド・プロジェクトは、大きくわけて2つの支援が行われます。来年9月までの活動に50万円の支援金が交付される「住民創発プロジェクト支援部門」と、住民創発プロジェクトに向けての企画の精度を上げるために講師を招いての勉強会や事例見学など、今年12月までの活動に5万円の支援を受けられる「学びの活動支援部門」があり、森ノオトは後者の「学びの活動支援部門」に2つの企画を出しました。

たまプラーザのテラスホールで講評会が行われたのは9月21日(土)。会場を埋め尽くす人、人、メディア……に、緊張が高まります!

 

「たまプラーザエレキラボ」のプレゼン資料は、おひさまレシピのマッキーが作成し、梅原あき子さんが発表した

 

一つは、森ノオトの姉妹団体であり女性の視点でエネルギー問題を考え、楽しむ「あざみ野ぶんぶんプロジェクト」で行っている「独立型ソーラーシステム」の輪を広げる「たまプラーザエレキラボ」です。これまで女性たちの手によって幾つもの自作ソーラーシステムが生まれていますが、それぞれの家庭にあっては自由な見学も難しく、移動できるとはいえ重いのでそうそう持ち歩くこともできず、どこか拠点にソーラーシステムを置かせてもらうことができないか考えていました。

「ほしいのは畳一畳分のスペース」!(実際はそれ以下ですが)

人通りの多いたまプラーザの商店のどこかに独立型ソーラーシステムがあれば、通りすがりに「何、これ?」と興味を持ってくださる方がいるかもしれない。自宅にソーラーシステムを搭載するのはコスト的に難しくても、2-5万円程度で持ち運びもできる独立型なら、マンション暮らしでも発電生活を楽しめます。場所を提供してくださるお店には、私たちは電気を供給する、そんな小さな取引が生まれます。また、デモ機を置く拠点で、定期的にエネルギーに関するワークショップなども行いたい、と話をしました。

もう一つ私たちが目指したいのは、災害の時に助け合えるエネルギーインフラ。東日本大震災の経験から、いまや通信のための「電気」は緊急時には欠かせないものになりました。独立型ソーラーは、ごはんを炊いたり冷蔵庫を動かすには力不足ですが、携帯電話を充電するくらいなら、それこそおおぜいの分、対応できます。「あのお店に行けば停電していても携帯を充電できる!」「誰それさんちに電気をもらいにいこう!」……太陽光から生まれた電気が災害時の地域コミュニティの橋渡しになる可能性を提案しました。

 

シビックメディアの発表はキタハラが。3分という制限時間で、「チーン」と鐘の音が響きました……

 

もう一つの「たまプラシビックメディア」は、森ノオトがこれまで運営してきた市民による発信の手法を活用し、たまプラーザの、シビックプライド・プロジェクトに特化したメディアとして運営していこうという提案です。

主婦がリポーターになり、街と積極的に関わり、街づくりの担い手になる変化を森ノオトのメンバーを見て感じるのと同時に、取材対象者との関わりも深まってきました。大手メディアでは取り上げないような、地域への熱い想いを持つ人の活動を、同じ生活者の立場から発見し、光を当てていこうという取り組みです。

もちろん、メディアとして運営するからには、企画会議から下調べ、アポイントメント、取材、執筆と提出、編集・校正、入稿までのプロセスをていねいにフォローしていきます。同時に、メディアリテラシーの向上や、SNSを含めた情報発信まで、メディアだからこそ注意すべきことを講師的にサポートしたいと発表しました。

 

ポスターセッションでは多くの方と名刺交換でき、講評会の場自体がコミュニティの場を生み出していると感じた

 

午前中の「学びの活動支援部門」に応募した20団体のプレゼンが終わったあとは、ポスターセッションが行われました。プレゼンで説明しきれなかった部分の質疑応答や、名刺交換、情報交換まで、とても有意義な時間!

結果発表では、「学びの活動支援部門」の20団体すべてに支援が決まり、午後の部の「住民創発プロジェクト支援部門」は7団体のうち5団体が次世代郊外まちづくり認定プロジェクトとして認定を受け、2団体が学びの活動支援部門として支援が決まりました。学びの活動支援部門で支援が決定した団体は、12月までに調査や勉強などを進めて企画の精度を高め、2014年1月に行われる第2回講評会に望みます。

すでにたまプラーザで長く地域活動をしている方々が情報発信を始めていたり、子育て世代の女性が地域で働く「ロコワーキング」を提唱する方、たまプラーザで廃油を集めエネルギーとして利用する「たまプラ油田開発プロジェクト」など、協力関係を結べそうな団体が幾つもあり、関わりが生まれました。午後の部の「住民創発プロジェクト部門」では、たまプラーザの駅でオリジナルパフォーマンスを行う「フラッシュモブ」や、住民がつくるコミュニティカフェの設立「3丁目カフェ準備委員会」など、すでに楽しみなイベントやプランも生まれています。

「地球温暖化問題」「超高齢化社会」という都市が抱える二大課題に対し、もはや行き詰まり感を感じるなかで、やはり最後の砦は市民の力です。森ノオトは特に環境問題と生活者を結びつけ、発信していく立場をとってきましたが、そのスタンスでいかに具体的な行動につなげていけるのか、シビックプライド・プロジェクトでの取り組みで実践していきたいと思います。地域を愛するみんなで知恵を出し合いながら、楽しく、「好き」と「得意」を最大限に発揮できるこのような場に恵まれ、また出会いが広がり、ますます楽しい青葉区ライフです。

北原 まどか
この記事を書いた人
北原まどか理事長/ローカルメディアデザイン事業部マネージャー/ライター
幼少期より取材や人をつなげるのが好きという根っからの編集者。ローカルニュース記者、環境ライターを経て2009年11月に森ノオトを創刊、3.11を機に持続可能なエネルギー社会をつくることに目覚め、エコで社会を変えるために2013年、NPO法人森ノオトを設立、理事長に。山形出身、2女の母。
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