

映画やテレビドラマで活躍する女優としての顔、人の心身を癒すセラピストとしての顔を持ち、乳がんを克服した経験を生かしピンクリボン啓発活動や講演活動を精力的に行う宮崎ますみさん。自分自身を深く内観し、「人には自分自身を治す力がある」と得心した宮崎さんが選んだ生き方とは……
海の見える森のような空間で「癒しのリトリート」をやりたい
緑区在住の宮崎さんのパワースポットは、長津田の王子神社だそう。「王子神社の裏にある森には、すごい力があるんですよ。昔の人はそういうことを感じて神社を建てたのでしょうね」。
──インナーチャイルドのお話から、いかに子ども時代が人生にとって重要なのかがよくわかりました。宮崎さんがお子さんを横浜シュタイナー学園に通わせていることにも通じますね。
宮崎: ルドルフ・シュタイナーの人智学(オーストリアの哲学者ルドルフ・シュタイナーが提唱した独自の思想で、特に教育においては人間の発達段階を7年おきに大別してとらえ、芸術や身体活動を通じてそれぞれの発達段階にふさわしい能力を伸ばすことに重きを置いている)に出会ったのは、私が23歳の時と、割と早かったのです。知人がシュタイナー教育を取り入れていたのですが、その家が木でできていて、木の椅子や布のしつらいなど、何とも言えない温かさに満ちていました。子どもができたらこんな教育がしたい、とずっと憧れていました。
長男は地元の学校に通っていますが、次男は横浜シュタイナー学園の1期生です。学園の先生方は、子どもたちの未来に対して責任感を持って接してくださり、子どものちょっとした仕草を見逃しません。その子が本当に求めているメッセージをしっかりと受け止めてくださり、このような教育者に恵まれたことは本当に幸せなことだと感謝しています。子ども同士の人間関係、結びつきもすばらしい。日々、私自身も学んでいます。
──私自身、宮崎さんのエッセイを拝読して、「自分自身を愛し、大切にしよう」というメッセージに感銘を受けました。
宮崎: ピンクリボン活動などでお話をさせていただく機会があるのですが、乳がんは早期発見、早期治療が大切ですよ、と訴えるなかで、本当はそれ以前が大切なんだけどなあ、と感じています。病気になる前の自分自身の心のケアや、本当に自分らしく、依存型ではなく自立型への人生を送ることを重視すれば、病気にもなりにくいはずなのです。
人は誰もが「幸せになりたい」と願っています。現状に満足していない心があるとすれば、どのような状況ならば幸せなのか? 自分自身がイヤだと感じていることをどうしたら解決できるのか? と、事細かに自分自身に問いかけてみる。そうすると、どんな小さなことでも、大きなことも、自分の中に問題を解決する力があることに気づくはずです。そして、どんどん自分を幸せにしていってほしい、と思います。
──宮崎さんの今後のビジョンについてお聞かせください。
宮崎: 先日、熱海でセッションをしたのですが、海が見え、背後には森があるロケーションで、このような環境で癒しのリトリート(日常から離れ、ゆったりとした環境で自分自身を癒す場所や機会のこと)を行いたいと思いました。できれば木に囲まれた空間で……。病気を克服したい、あるいは自分を立て直したいと願う人のための場所づくりをしていきたい。これが今後の夢ですね。
──ありがとうございました。
□取材を終えて……
幼い頃から大河ドラマファンだったキタハラは、テレビで見ていたお姫様が目の前にいて、緊張してインタビューに臨みました。お話をお聞きするにつれ、宮崎さんの誠実な生き方、深い霊性にどんどん引き込まれ、インタビューが終わるころには自分自身が癒され、新たな価値観にふれ世界が変わったような感覚に。病を前向きにとらえ、その意味を知ることで自分自身の本質にふれる。病に苦しむ人、寄り添う人……より多くの人に宮崎さんのメッセージを伝えたい、と感じました。
(取材・文/キタハラマドカ、写真/大越邦生)
*INFORMATION*
宮崎ますみさんが参加するイベントのご案内
第3回メディカル市民フォーラム『みんなで考える、元気!のための医療』
日時:2010年5月8日(土) 開演13:30(開場13:15〜16:50)
場所:東京ウィメンズプラザ(東京都渋谷区神宮前5-53-67)
入場料:1000円 定員300名、全席自由
主催:NPO法人国連支援交流協会 メディカル市民フォーラム
プログラム
・社団法人市民ネットワーク理事長四角恒帆挨拶「メディカル市民フォーラムから今、社団法人市民ネットワークへ新たな飛翔」
・第1部「医療の選択 患者として、医療者として 乳がんの場合…そのときあなたはどうしますか?」
・第2部「元気!のための食行動 病気ならない、なってからの食養生…市民として、医療者として」
パネラー
中村清吾(聖路加国際病院ブレストセンター長、乳腺外科部長)
川嶋朗(東京女子医科大学附属青山女性・自然医療研究所クリニック所長)
大森正司(大妻女子大学家政学部教授)
小松浩子(慶応義塾大学看護医療学部教授)
加藤照母光(寿恵医療人福祉財団理事長)
山田邦子(タレント)
宮崎ますみ(女優)
畑野陽子(事業企画コーディネーター)
・朝霧裕出版記念ミニトーク&ライブ「命いっぱい、抱きしめて」
朝霧裕(車いすの歌姫)、キャサリン・キャッシュ(バイオリン)
参加申し込みは、氏名(フリガナ)、住所、電話番号/ファックス番号、メールアドレスを記入のうえ、
まで。
| 宮崎ますみ(みやざき・ますみ) | |
女優、エッセイスト、ヒプノセラピスト、ヒプノウーマン代表。横浜市緑区在住。
1984年にクラリオンガールに選ばれ、芸能活動を開始。翌年映画『Be-Bop High School』に出演、以後、大河ドラマ『武田信玄』『太平記』、テレビドラマ『ずっとあなたが好きだった』『スチュワーデスの恋人』他、多数のテレビドラマ、映画、CM、ラジオ、舞台などで活躍。2005年に主演映画『奇妙なサーカス』でモントリオール世界映画祭・主演女優賞受賞。 結婚を機に渡米し、ロサンゼルス、ハワイで子育てをしながら、癒しを追求して心理学、精神世界、潜在意識、超意識の世界に傾倒する。 2005年に女優活動を再開した矢先に乳がんが発覚。西洋医学と自然療法による治療を取り入れ、見事にがんを克服した。 その経験を生かし、ピンクリボン活動や厚生労働大臣より任命された「健康大使」として全国各地で講演活動を行うなど、多忙な日々を送る。また、エッセイストとしての顔も持つ。 乳がんの経験から病にも意味があることを知り、催眠療法であるヒプノセラピーを学ぶ。米国催眠療法協会、米国催眠士協会認定ヒプノセラピスト。セラピストとして人を癒すとともに、日本でヒプノセラピーを伝える第一人者として多方面で活躍中。
宮崎さんが代表を務めるヒプノウーマンのウェブサイト |
|




