暮らしを楽しむ処方箋

暮らしを楽しむ

秋山 貴子written by

森ノオト読者のみなさま、はじめまして! 青葉区生まれ、青葉区育ちの秋山貴子です。 さて、初めてレポートさせていただくテーマは、「草木染め』。以前からやってみたいなあ、と憧れはあったものの、何となく手間がかかりそうだし材料を色々揃えなきゃいけないだろうし……と二の足を踏んでいたのですが、私がスタッフとして参加している「よこはま自然育児の会」で布ナプキンづくりと草木染めのワークショップを企画して、初!草木染めをしました。実際にやってみたら何てことない、こんなに身近にある材料で、こんなにシンプルな行程で、こんなにステキな色に染まってしまうの!? と、感動です。これはやらなきゃモッタイナイ。さっそくおうちの台所で、Let’s草木染め♪

 

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台所にあるアイテムでできる!草木染め初挑戦

まずは染めに必要な材料や道具たちをご紹介します。 染料液の素材、媒染剤(今回は焼ミョウバン←スーパーのお漬物コーナーや薬局で売っています)、大きめのお鍋(アルミは不可←染料に鍋の金属が反応してしまうため)、バケツ、ゴム手袋、菜箸、ボール、ザル、はかり……と、あら、ほとんどおうちにあるものです。媒染に使う焼きミョウバンだけは持っていなかったので、薬局で購入しました。 染料液の素材ですが、今回は、でーん!

 

 

玉ねぎの皮。そうです、ちょっと地味なこの茶色い皮で染めをするのです。お料理で使う度にザルにコツコツとためておきました。ざっと10個分くらい。できるなら無農薬のものがよいと思います。皮はこれだけ必要という決まった量はなく、多ければ色が濃く出るし、少なければ薄く淡い色になります。今回は身近な素材ということで玉ねぎの皮をご紹介していますが、ワークショップのときは枇杷の葉でも染料液をつくって染めました。 材料がそろったら早速、染め! ……の前に、煮沸と呉汁漬けという下準備をします。 煮沸はたっぷり沸かした湯に、染める布をぐつぐつと10分ほど煮るというもの。生地の吸収力がよくなり、染まりやすくなります。

 

息子の綿の白パンツと白シャツをぐつぐつ…

 

続いて呉汁漬け。呉汁は大豆のしぼり汁のことで、一晩水につけた大豆を、水ごとミキサーにかけドロドロにしたものを、布でこしてしぼったものです。この呉汁を10倍くらいの水で薄めて、そこに煮沸した布を30分ほど浸け、しぼって陰干しします。呉汁漬けの液は、生地100gに対して大豆10gで作ります。 ここまでが染めの前の下準備。ちょっとひと手間だけれど、この下準備をしっかりしておくと、染めムラもなくきれいに染め上がります。呉汁浸けの液は無調整の豆乳を薄めてつくってもできるので、こちらの方がお手軽かな。ただし、メーカーによって濃度が異なるので、染め上がりの色合いも変わるそう。ワークショップをしたときも、みんな同じ下準備をしてきたはずなのに、染め上がりは十人十色。印象としては、豆乳より呉汁を使った方が染めむらになりにくく、優しい色に染まっていました。 ちなみにこの呉汁漬け、なぜ必要なのかというと、植物染料がタンパク質と結びつくから。そのため、絹やウールなどタンパク質を含む動物繊維を染めるときは必要ありません。綿はタンパク質を含んでいないので、この呉汁漬けをすることによってよく染まります。 あと、呉汁をつくるときにできた大豆のしぼりかすは、ポイッとせずにぜひお料理に! おからの煮物にしてもよし、お菓子つくるときに混ぜてもよし、美味しくいただきましょう。 さて、下準備が終わったら、いよいよ染めの作業です。 まずは玉ねぎの皮をボールに入れてザブザブ洗います。汚れている部分は取り除いて、2、3度すすいだらOK。

 

 

大きめのお鍋に、たっぷりのお水とともに洗った玉ねぎの皮も入れて火にかけます。しばらくすると、あっという間に色が出てくる、出てくる!

 

 

10分くらい煮出したら、だいぶ濃い色になりました。これで染料液のできあがり。 ここに、染める布を1枚ずつ、菜箸でよく染液を染み込ませながら入れていきます。ドバッと一気に入れると、重なった部分がムラになったりするので、ひと呼吸おきながらのんびりと。 台所でぐつぐつコトコト、まるで煮物でもしているかのよう。15分ほど煮染めします。

 

 

この間に、媒染液をつくります。媒染は、布に染料液の色を定着させるための作業です。今回は焼ミョウバンで媒染液をつくりました。この媒染剤にも実はいろいろ種類があって、鉄媒染や銅媒染など、同じ染料液で染めたものでも媒染剤によって仕上がりの色がだいぶ変わります。 生地100gに対して焼きミョウバン4gを煮溶かして、生地が浸るくらいの水を入れたバケツに一緒に入れます。これで媒染液はできあがり。 煮染めした中身をザルにあげて、用意しておいた媒染液に浸します。ゴム手袋をつけてよくもみこんでから、浸しておくこと15分。

 

 

媒染したものを取り出し、よく水洗いします。絞ったら、再び染料液のお鍋に戻して火にかけ、15分程煮染めしたら、火を止めてそのまま30分くらいおいておきます。 よく水洗いして絞り、お日様に干したら、完成!!

 

 

うっかり染める前の写真をとり忘れましたが、染めた息子のシャツとパンツは、元は真っ白なおじさん風でした。ちょっとシミ汚れがついてしまって落ちなかったのだけど、これでおしゃれな下着になったかな!? シャツは玉ねぎの皮で、パンツはワークショップで少し残っていた枇杷の葉の染料液で染めました。あの茶色い皮で、こんなに鮮やかな山吹色に染まります。 今回は玉ねぎの皮でミョウバン媒染で染めましたが、鉄媒染で染めると、同じ玉ねぎの皮でもモスグリーンに染まります。

 

 

ワークショップ染めた布ナプキン。枇杷の葉(サーモンピンク)、玉ねぎの皮ミョウバン媒染(山吹色)、玉ねぎの皮鉄媒染(モスグリーン)で、3色に染めました。 草木染めの素材は、私たちの身近な自然の中にたくさんあります。道端でよく見かける草花が、実はとってもステキな染料になったりするんです。昔はシミがついても何度も染め直して、布を大切に使っていたそうです。染めはいくつか行程はあるけれど、やってみると作業そのものは単純なものばかり。きっとどこの家庭でもおこなっていた暮らしの知恵だったんですね。 染め直すと、また雰囲気が変わって、まるで新しい服が増えたみたい!? ひと手間かけると愛着もわきます! ぜひおうちの台所で、草木染めを楽しんでみてくださいね。

ライター紹介

秋山 貴子

青葉区生まれ・青葉区育ち。大学卒業後、マクロビオティックや雑穀料理の料理家に師事し、カフェスタッフとして働いた経験の持ち主。森ノオトでは料理やナチュラルライフの分野を担当。

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