田園食べある記

地元Love探検隊

羽田麻美written by

ピンクから鮮やかな緑に衣替えした桜が立ち並ぶたまプラーザの並木道に、小さくてかわいい対面式のパン屋さん「ビオ コンプレ」があります。ビオ(オーガニック)コンプレ(全粒粉)と名付けられたそのお店は、その名の通り、ほとんどのパンが有機の玄麦を工房で自家製粉したものを使っています。

 

mixiチェック

きっとはじめて出会う味。自家製粉のパン屋さん「ビオ コンプレ」

「パン、食べる?」と言えば、それまで曇っていた顔がぱあっと晴れるくらいパンが好きな2歳の娘。10歳の息子もパンが大好きです。こどもたちが喜ぶ顔をいつも見ていたい、でも食べるならおいしくて身体にやさしいパンがいい。そう思っていた私が娘と一緒にたまプラーザを散歩していた時に見つけたのが「ビオ コンプレ」でした。

オーガニック・天然酵母と書かれた看板にぐっと惹かれ、お店を見ると木のショーケースに素朴でかわいいパンたちが並んでいました。

 

桜並木の木漏れ日の中で目を引く看板と、木とグリーンの相性がかわいらしいお店の外観

桜並木の木漏れ日の中で目を引く看板と、木とグリーンの相性がかわいらしいお店の外観

 

お店のオープンは2014年3月5日。パン屋さんになる前は、大手飲食店の店長だった菅野康幸(かんのやすゆき)さんは、出張や転勤先での食べ歩きが好きで、いろいろなお店を調べては足を運んでいたそうです。その時に出会った、”日本で一番おいしいと思えるパン屋さん”。今まで飲食業界で見てきた食の現状に不安を抱え、このまま一生勤めていくのかと悩んでいた菅野さんが、新しい一歩を踏み出すきっかけになったといいます。

 

自分も、尊敬するあのパン屋さんのように、素材にこだわり、安全で安心して食べることの出来るおいしいパンを作りたい! そんな想いが菅野さんを動かしました。店長を務めていた会社を退職した後、ビオ コンプレでも使われている「あこ天然酵母」に勤め、その後2軒のパン屋さんでの修業を経て、パリへ渡りました。バゲットコンクールで優勝したお店での修業の後、日本に戻って物件探しを始めた菅野さん。個性的な自分のパンの魅力が活かされるようにとパン屋さんが多いたまプラーザを選んだそうです。

 

全てのパンで卵を使っていない。プライスカードには、全粒粉の配合の割合と、パン一つひとつにコメントが添えられている。

全てのパンで卵を使っていない。プライスカードには、全粒粉の配合の割合と、パン一つひとつにコメントが添えられている。

 

ビオ コンプレでは、お店に並ぶほとんどのパンが自家製粉です。それは、製粉してすぐの新鮮な小麦を味わってほしいという菅野さんの想いからです。私は、初めて菅野さんのパンを食べた時、いや、まず手にとった時に衝撃を受けました。つかむというより、両手でそっと包むように持ちたくなる、ふんわり感です。 食べるとほどけるように繊細で、優しい小麦の味がします。初めて味わう、新鮮なパンの味でした。

 

オーストリア製の美しい製粉機。ビオ コンプレの自慢。この製粉機は菅野さんが思う“日本で一番おいしいパン屋さん”と同じもの

オーストリア製の美しい製粉機。ビオ コンプレの自慢。この製粉機は菅野さんが思う“日本で一番おいしいパン屋さん”と同じもの

 

解体までして製粉機の中を見せてくださいました。大事な石臼の部分。繊細な小麦の味はここから生まれる

解体までして製粉機の中を見せてくださいました。大事な石臼の部分。繊細な小麦の味はここから生まれる

 

「製粉してすぐの小麦は状態が安定せず扱いにくい」と言う菅野さんですが、私が菅野さんとお話していて受けた印象は、目の前で起こるいろいろなことにポジティブに対応していて、好きなことにはとことん深く向き合っている方だということです。扱いにくい小麦を前に、どうしたら美味しくできるかを楽しそうに考えている菅野さんが目に浮かびます。

 

素敵な笑顔の菅野さん。取材日前日がお誕生日だったそうで、小学生の女の子からラブレターをもらったんだとか

素敵な笑顔の菅野さん。取材日前日がお誕生日だったそうで、小学生の女の子からラブレターをもらったんだとか

 

そんな菅野さんの人柄は、お店の脇にある小さな看板の側に置かれているチラシからも伝わってきます。パンを買いに訪れた時はぜひ手にとってじっくり読んでみてください。

お店に並んだパンたちが、どんな材料を使って作られているかが細かく、丁寧に記されています。

 

 「ご自由にお持ちください」と置かれているチラシ。パンと一緒にぜひ持ち帰ってほしい。ビオ コンプレのこだわりついて、真面目に、熱く語られている

「ご自由にお持ちください」と置かれているチラシ。パンと一緒にぜひ持ち帰ってほしい。ビオ コンプレのこだわりついて、真面目に、熱く語られている

 

ところで、おいしいパン屋さんが絶賛する“日本で一番おいしいパン屋さん”ってどこなんだろう、と、気になりませんか? 取材中、菅野さんのターニングポイントともなったそのパン屋さんの話になるたびに、無邪気なこどものような姿になる菅野さんでした。気になった方は菅野さんに直接聞いてみてください。もう、それは恋だよ! と、突っ込みたくなるくらい嬉しそうに教えてくれるはずです(笑)。

 

たまプラーザの周りにはたくさんのパン屋さんがあります。でも、自家製粉のパン屋さんは日本でも数軒しかなく、自家製粉ならでは味に出会える機会はなかなかありません。個性的だけど、心地よく寄り添ってくれるような優しいパン、読者の皆さんも、ぜひ、ビオ コンプレを訪ねてみてください。

プロフィール

きっとはじめて出会う味。自家製粉のパン屋さん「ビオ コンプレ」

Bio Complet(ビオ コンプレ)

〒225-0002 神奈川県美しが丘2-18-5陽輪台たまプラーザ1F

営業時間 : 10:00-19:00(売り切れ次第閉店)

定休日 : 月・火(祝日にあたる場合は営業)

Tel : 045-902-0888(お取り置き・ご予約可)

HP:http://biocomplet.sakura.ne.jp/

https://www.facebook.com/biocomplet

ライター紹介

羽田麻美

  • ライターのFacebookをみる

羽田麻美: 福岡県北九州市出身。2005年生まれで優しい自由人の兄と、2014年生まれでそんな兄にツンデレの妹のお母さん。 お母さんであることが楽しい!と感じる毎日を過ごすこと、身体に優しくておいしいごはんを食べること、楽しく丁寧に暮らすことを心がけています。動機はいつも好奇心。まずは森ノオトをくるくる動き回ります。

おもしろかった?

mixiチェック

こんな記事もあるよ

    関連はありません。。