私が元気に羽ばたくための宿り木「CAFE RUNWAY」
疲れている時、元気がない時、ふらりと立ち寄って羽休めができる場所。美味しい食事に体も心も元気になり、再びRUNWAY(滑走路)を飛び立っていく。そんな宿り木が近くにあれば、どんな時にも頑張れると思いませんか? 都筑区中川に私の大切な場所「CAFE RUNWAY」があります。

(text,photo:牧志保)

横浜市営地下鉄ブルーライン中川駅から徒歩10分のところにCAFE RUNWAY があります。

 

CAFE RUNWAYは、鍋に野菜を重ねて層を作り、弱火でじっくり火を入れて野菜のうまみを引き出す料理法「重ね煮」を基本とした美味しいお料理がいただけるカフェレストランです。

 

大きな窓、木をふんだんに取り入れた店は目を引きます

店内にはたくさんのグリーン、季節の花々が美しく飾られています。大きな窓から差し込む光が心地よく、富士山のヒノキの間伐材を使用してつくられた床が店をより一層温かい雰囲気に仕立てています。

 

お昼時、女性お一人、ご夫婦、外国の方等、お客様が次々に入ってきます。気持ちのよい午後の光を浴びながら、皆さん和やかに昼食を楽しんでいました。

 

店内に飾られた吾亦紅(われもこう)、千日紅(せんにちこう)に秋の気配を感じる。オーナーの藤原さんとお話して帰るお客様も多い。週4日ランチに通う方もいらっしゃるそう

ランチタイムはランウェイ重ね煮プレート、日替わりランチ、大地の恵みカレーの3品が用意されています。取材の日、私は、重ね煮デリ4品、ごはん、お汁、お番茶のランウェイ重ね煮プレートをいただきました。

 

重ね煮デリは、野菜の色が美しく、見た目にも食欲をそそるものばかり。野菜の味が濃く、野菜本来の味が活きています。4品がバリエーションに富んだ味付けなので、満足感があります。野菜が中心のヘルシーな料理なので胃にもたれる感じがありません。

 

一つひとつが丁寧に心を込めて料理されているのが伝わってきます。食べ終わる頃にはお腹も胸もいっぱいになりました。

 

この日のメニューはジャガイモのグラタン、花ニラときのこの炒め物、かぼちゃのキッシュ、なすとピーマンのペペロンチーノ、黒米、バターナッツかぼちゃの冷たいスープ

 

日替わりのハーブウォーターはセルフサービスで。私はこれが大好き

 

キッチンで静かに手際よく料理をする藤原恵美子さんは、凛として透明感のある優しい笑顔の女性です。

非常に強いといわれていた台風10号が関東に上陸かと言われていた日、私は藤原さんにお時間をいただきお話をうかがいました。

昼下がりの午後、窓辺の席では男性がお一人でワインを飲みながら寛いでいました。

 

私が初めてCAFE RUNWAYを訪れ、藤原さんと言葉を交わした時、料理に藤原さんの人柄がにじみ出ているのを実感。ぜひゆっくりお話を聞きたいと今回取材を申し込む

藤原さんの重ね煮の師匠の言葉「食べ物を変えたら人生が変わる」の通り、藤原さんは重ね煮に出会ったことで人生が変わったといいます。

 

change food, change life

 

藤原さんは、息子さんの偏食をきっかけに「食」と向き合うようになり、重ね煮と出会います。当時、航空会社のキャビンアテンダントとしてハードな日々を送っていた藤原さんですが、重ね煮に出会い食生活が変わったことで、勤務中の機内食、海外での食事を体が受け付けなくなっていきました。

 

25年間勤務した航空会社を退職し、2006年より自宅で重ね煮を学べるサロン「野菜と藤原」をスタート。そして2015年春にCAFE RUNWAYをオープンしました。

 

「自然の恵みを受けて育った野菜を口にすると、体は自然な状態に戻っていきます。逆に不自然なものを口にすると、体は不自然に傾いていくように私は感じます。体が自然な状態に戻り、楽になることで、気持ちに余裕ができ、ゆったりと落ち着いていきます」と藤原さん。

 

藤原さんは心を込めて料理をすること、楽しく作って、楽しく食べることが何より大切だと言います。「料理は子どもへの愛情表現です。料理を作業にするのではなく、食べる人を思い、心を込めて料理をすることが大切です」

 

藤原さんが丁寧に野菜を切る様子は、見ているだけで穏やかな気持ちになります。

藤原さんの料理を食べた後、優しい気持ちになる理由が分かった気がしました。

 

大人も手に取りたくなるような絵本が並びます

 

メニューにはキッズメニュー、離乳食も用意されており、広いトイレにはおむつ替えシートも設置されています。子ども連れには大助かりです。6人掛けの個室もあり、ちょっとしたパーティもできそうです。

 

かわいいトイレのサインはお店でワークショップも開いているスペインタイル

 

おむつ交換台は子連れにはありがたい

ディナータイムにはソムリエであるお店のスタッフがセレクトしたフランスの自然派ワイン、利き酒士がセレクトした本醸造の日本酒と共に重ね煮を楽しむことができます。

ディナータイムメニューはメインにお肉、お魚、野菜のいずれかを選ぶことができる。写真は野菜の春巻き

CAFE RUNWAYでは自宅でも重ね煮を食べられるように料理教室も開いています。教室では1人で1つずつ鍋を使い、重ね煮を作ります。同じ素材を使って料理しますが、作り手により味が全く異なってくるのだとか。男性が作ったものはズシっと力強い味になるそうです。微妙な火加減、火を止めるタイミング、そして作り手の気持ちが重ね煮には反映されるようです。

 

藤原さんは素材選びも大切にしています。お店では「大地宅配」の野菜、近郊の農家が作った新鮮な野菜を使用しています。「愛情をこめて作られた野菜は、袋詰め一つとっても作り手の愛がこもっていて、それが伝わってきます。そのような野菜を使うと、とても美味しい重ね煮ができるんです」

 

我が家も藤原さんの著書を参考に、食事に重ね煮を取り入れるようになりました。野菜と塩をお鍋に入れて弱火にかけるだけ。とても簡単で、作り置きもできて便利です。美味しく家族にも好評です。

 

野菜ひとつ選ぶのも楽しくなり、丁寧に料理をして食べることで、日々の生活が以前に比べ穏やかに送れるようになった気がします。

 

重ね煮を使った餃子が絶品!我が家の定番になりそう

CAFE RUNWAYでは重ね煮の教室の他、パン教室、カフェの隣にある「すみれが丘ひだまりクリニック」とのコラボレーションによる企画など様々なレッスンやワークショップがおこなわれています。

 

ハーブを使ったスキンケア教室では、米粉のケークサレ、ハーブティと共に、夏の肌のお手入れ方法の話を聞き、ハーバルオイル作り。贅沢なひと時

毎月第2、4金曜日にはパンも販売しています。食パンをはじめ、ぶどうパン、ベーグルなど美味しそうなパンが並びます。こちらのパンがまたとても美味しいのです。

 

11月、12月はシュトーレンを販売。このシュトーレンが美味しいと昨年とても好評だったそう

少し疲れているな、イライラしてしまうなという時、私は藤原さんの重ね煮が食べたくなります。そんな時、近くにCAFE RUNWAYがあって良かったと心から思うのです。

 

CAFE RUNWAYはお店のホームページにある「元気を見守るどこにもないカフェレストラン」という言葉の通り、いつも元気になる食事を用意して待っていてくれる、そんな素敵なカフェレストランです。

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