12/5 藤が丘で西野博之さん講演会「外であそぼう。子育てはきっと大丈夫」
「子どもの頃に外でののびと思いきり遊ぶことが、その後の思春期の育ちに大きくつながってくる」。そう話すのは、長年、子どもの居場所やプレイパークづくりに力を注いできた「川崎市子ども夢パーク」所長の西野博之さん。その西野さんの講演会が、12/5に藤が丘で開かれます。

打ち合わせに一緒に行った女の子(4歳)が描いてくれた西野さんの似顔絵

西野博之さんは、川崎市教育委員会による公設、民営のこどものための施設「川崎市子ども夢パーク」の所長です。この施設は、生きづらさを抱える子どもの居場所と、土や水などで思いっきり遊べるプレイパークを併設し、今でこそ文部科学大臣が視察に訪れたり、NHKの番組で特集されたりと注目を集めていますが、実は長年苦労しながらご自分の手で不登校の子どもたちの居場所づくりを続けてきたそうです。そう、西野さんはとてもハートの熱い方なのです。

外遊びはお手のもの! ぺんぺんぐさの子どもたち

 今回西野さんの講演会を主催するのは、森ノオトでも何度か紹介している青空保育ぺんぺんぐさです。私も現在2歳児の娘と一緒に参加しています。ぺんぺんぐさは、育児サークルでもなく、保育園でもない、バックボーンもない、すべて自分たちで作っている新しい形の自主運営の青空保育です。他にはない形態のため、理解されにくかったり、運営資金も自分たちで集める必要があるため、時には心細く感じることも。

そこで、1年に1回は自分たちが共感できる講師の方をお招きしたり、映画を上映するなどして、少しでも色々な人たちとつながりたいな、という思いで、メンバーがイベントを企画・開催しています。

「最近、育児のノウハウの話を耳にすることがとても多い気がするけど、育児はどうやったらうまくいくかというよりも、どのような気持ちで子どものそばにいるか、ノウハウより気持ちや心なのではないかなぁ」というぺんぺんぐさの保育士・ミエコさん。

「カンペキな大人なんていない。だから不完全を補うには、一人で育児しないこと。ノウハウや情報があふれかえっている現状は、お母さんたちをよけいキュウクツにさせている。だからこそ、長年さまざまな子どもの姿に寄り添い、幼児から思春期までを視野にいれて、外遊びが子どもにとっていかに大切かを語れる西野さんのお話を聞いてほしい」

長年外遊びに力を入れて子どもたちを見守り続けている保育士として、今の子育ての現状に不安を感じ、西野さんの存在を私たちに知らせてくれたのです。

 そして、もう一つの講演会開催の目的、それは、青葉区で一人でも多くの人に「外遊び」に目を向けてほしい、ということ。1年に1回、ぺんぺんぐさ主催のイベントチラシをあちこちに貼ることで、「外遊び」という大きな文字と、外で生き生きと遊ぶ子どもの写真を目にしてほしいのです。

 保育士・ミエコさんは「青空保育を続けてきて、青葉区には素敵な公園がたくさんあるのに、保育園児のお散歩以外、遊びに来る親子の姿がほとんど見られないことが気になる」といいます。

 ぺんぺんぐさで月に1回開催している外遊び体験会「あそぼう会」に参加するお母さんたちからは、「外遊びってどうやったらいいのかわからない」「うちの子は元気すぎて室内でも公園でも謝ってばかりでつらい」「外遊びをしたいけど、同じようなタイプの親子になかなか出会えない」「親子だけで公園に行ってもつまらない」「こんな嬉しそうな顔は初めて見た」など、様々な声が聞かれます。

 我が家もかつて、全く同じ思いを抱いていました。そして、今、週2回ぺんぺんぐさに参加していますが、親子共にたくさんの仲間が出来、私があれこれがんばらなくても、娘は自分で自然や友だちからたくさんのことを吸収して、日々たくましく成長してくれています。おかげで、私はどんどんゆる母になっていっていますが……。

川崎市子ども夢パークにぺんぺんぐさの大きい子組(3-5歳児)のメンバー数人で行ってきたところ、「どろどろになって遊んだ汚れが、ウォータースライダーで滑ったらきれいになった」と。さすが!

 

泥遊びには慣れている子どもたちでも、この自由に遊び尽くせる環境は大興奮!

西野さんのお話を聞いて、「外あそび」を意識する人が一人でも増えるといい、そして、子育て中のお母さんには「日々の暮らしと遊ぶ体験を大切にしてさえいれば子育ては大丈夫」と安心してもらいたい。子どものいるいないに関わらず、どんな年代の方にも聞いていただき、子どもへのまなざしについて改めて考える機会になればいい……そんな欲張りな思いをきっと叶えてくれる講演会になるはず!

子どもも同室のわいわいとにぎやかな会になる予定です。

ぜひ、気軽に参加してみてください。

子育てがぐっと楽になるヒントがあるかも!?

Information

西野博之さん講演会「外で遊ぼう。子育てはきっと大丈夫」

日時:12月5日(金)10:00-12:10(9:30受付開始)

場所:もえぎ野地域ケアプラザ

http://www.yokohamashakyo.jp/moegino/

参加費:500円(ご予約優先)

・ お子さんは同室できます。

・ 床にマットを敷いた座席や、休憩スペースとおもちゃも用意します。

申し込み・問い合わせ:penpengusaevent@gmail.com

TEL 090-9387-9229(斎藤)

主催:青空保育ぺんぺんぐさ

1歳半から4歳までの子どもの母親と保育士が一緒に運営し、子育てを支え合うグ

ループ。園舎を持たず、保育者3人を中心に母親21人が交代で当番し預け合いな

がら、週2-3日青葉台近隣の自然ゆたかな場所でたくましくきょうだいのように

遊んでいる。

森のようちえん全国ネットワーク会員

http://jisyuhoikupenpengusa.blogspot.jp/

共催:もえぎ野地域ケアプラザ

http://www.yokohamashakyo.jp/moegino/

後援:横浜市教育委員会、青葉区役所、青葉区社会福祉協議会、青葉台地域ケア

プラザ、青葉区冒険遊び場づくりの会

講師プロフィール

西野博之さん:川崎市子ども夢パーク所長(子どもの自由な遊びを保障し火も使

える冒険あそび場「プレイパーク」と、不登校の子どものための居場所「フリー

スペースえん」を併設する公設民営の施設)

精神保健福祉士。かわさきチャイルドライン代表。長年さまざまな子どもと接し、

幼少期の遊びがその後の思春期の成長に大切な影響を与えることを各地で唱える。

NHK「エデュカチオ」2014年2月出演。

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この記事を書いた人
齋藤由美子AppliQué事業部マネージャー/ライター
森ノオトの事務局スタッフとして、主にAppliQuéのディレクションを担当。神々が集う島根県出雲市の田舎町で育ったせいか、土がないところは落ち着かない。家では「シンプルな暮らし」関連本が十数年にわたり増殖中。元アナウンサーで、ナレーターやMCとしての顔も持つ。小3女子の母。
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