日本各地の個性派のお米を選抜!麻生区のお米屋さん「藤沢商店」
日本人のソウルフードはやっぱりお米! 麻生区の住宅街にある「藤沢商店」では、北は北海道、南は熊本まで、全国各地から集めた個性のある良質米を買うことができます。スーパーや通販で購入するのとは違った魅力を板垣がレポートします。

田んぼの季節ですね。「一粒万倍」ということわざにあるように、お米は、一つの籾殻(もみがら)から数百もの籾がとれます。また、麦やとうもろこしと違って、土地を痩せさせることがないため、同じ土地で続けて栽培・収穫すること(連作)ができます。

お米は古来、日本人の命をつないできてくれたとも言っては過言ではありません。また、古事記や日本書紀など神話の世界に登場するほど、私たち日本人とお米は切っても切り離せない関係。ちなみに、「稲」は「いのちね(命の根っこ)」から「イネ」となり、「米」は、神聖なもの、生命力、魂が「籠められたもの」から「コメ」になったとされています(※語源には諸説あります)。

そんな日本人の主食でありソウルフード・お米ですが、最近では販路が多岐にわたり、地域のお米屋さんは少なくなってきたと感じます。

 

蒸らしを終え、ふたを開ける瞬間はひとときのしあわせ

 

藤沢商店は、以前は明治牛乳の販売店だったそうですが、4年前から店主の藤澤直樹さんが日本各地から選んだお米、常時15種類から20種類ほどを取り扱っています。

どれも個人生産者が独自の栽培法で生産したものばかり。皇室献上米、コンテスト入賞米、米の食味ランキングで4年連続特A評価などなど、量販店では販売されていない貴重な品種もあります。

 

牛乳屋さんの看板だが、ちゃんとお米屋さんであることがわかる暖簾が

 

そして、ここでは特別栽培米を多く取り扱っています。特別栽培米とは、その地域で同時期におこなわれている慣行栽培と比較して、生産するときに使用される農薬の使用回数が5割以下であること、化学肥料に含まれる窒素成分においても5割以下であることとガイドラインで示されています。

 

生産者の顔と生産方法、特徴がわかるPOP

 

店内には、明確に「化学農薬:○○%減」「化学肥料:○○%減」と記載されたPOPが並んでいます。ちなみに、○○%減という表記ですが、生産される地域で慣行的に使用される農薬・化学肥料の基準量を100%として、そこから何%減ったか計算して記載されています。地域により農薬・化学肥料の使用回数に若干差がありますが、どの地域も慣行的に使用される回数は16回から20回くらいだそうです。

ここで、藤沢商店で扱うお米のこだわりのすべてを説明することはできませんが、農薬不使用栽培を続けて27年のベテラン生産者、りんごを堆肥として土作りにいかしている生産者、雑草取りにカブトエビを使っている生産者、自家製の植物性100%肥料を使用している生産者……と、どのお米も、生産者の知恵と努力で、丹誠込めてつくられているのが伝わってきます。

私も農薬を使わないお米作りを、1シーズンお手伝いしたことがありますが、生えた雑草をひたすらたたいていく作業は、それだけで本当に骨の折れるものでした……。

農家さんのご苦労がどれほどのものかと、心から感謝の念がわいてきます。

 

取り扱っているものの一つ、色々米。古代米、希少米、黒米、緑米、赤米、香り米など約50品種の種もみを混植して育てて、そのまま刈り取ったもの。とても美しい

 

顔が見える生産者の方から購入できるのも魅力のひとつですが、好みの分づき米にしてもらえるのも、お米屋さんならでは。

精米具合は、「玄米 → 七分づき → 五分づき → 三分づき → 白米」の5種類が基本。白米に近づくにつれ、ぬかと胚芽が取り除かれます。それぞれに良し悪しがありますので、精米具合は個人の好みだそうです。

いくつかのポイントとしては、胚芽やヌカ部分にはビタミンB群やカリウム、マグネシウム、鉄などのミネラル、食物繊維など多くの栄養素が含まれますが、残留農薬がたまりやすいと言われているので、玄米で食べる場合はできれば農薬を使っていないお米を選ぶこと。白米や分づき米は、酸化が早いため精米したてを食べること。玄米に近づくにつれ水分を吸収しにくくなるため、白米よりも長めに浸水させる、などがあります。

「玄米は食べにくいと感じる方も多いので、初めて分づき米を食べる場合は、ぬかのうま味と白米のでんぷんの甘みもある七分づきが個人的にはおすすめです」と、藤澤さん。

 

お米の保存方法は季節により異なりますが、白米や分づき米は精米してからすぐに酸化は始まり味が落ち始め、気温が30℃を超えると急速に劣化するため、2週間から1カ月くらいで食べきる方がよいそう。また、においの強いもののそばに置くとにおいが移るので、タッパーやペットボトルに入れて15℃以下の冷蔵庫で保存するのがおすすめです。

玄米は白米に比べて保存可能期間が1から2年と長いのですが、玄米の呼吸抑制、湿気対策のため、白米と同じく密封して冷蔵庫に保存すると鮮度が保持されやすくなります。保存容器に、唐辛子やニンニクを入れると虫対策にもなります。

 

我が家ではお米はペットボトルに入れて野菜室に保存。炊飯にはガラス蓋の土鍋を使用。土鍋は電気が止まってもガスコンロで対応出来るし、あっという間に炊けるので、災害対策用にも良いのでは? と個人的に思う。それに、いただきものの家庭用精米機も重宝!

 

「もちろん美味しいお米を消費者の方に食べてもらいたい気持ちもあるけれど、もっと大きな視点に立って考えた時に、地球の生態系を重視して、農薬や化学肥料を使用しないで頑張っている生産者を応援したいし、そういった栽培方法を残していきたいという気持ちがあります」と、藤澤さん。

藤沢商店では、お米以外にも、放し飼いで育てられたニワトリの卵、自然放牧された牛の牛乳、オーガニック食品なども併せて取り扱っています。

 

お米担当の藤澤直樹さん。「例えば健康のことを考えて、好みでない玄米を食べるより、美味しいと思って白米を食べる方がずっとこころに良いと思います」

 

こういった商店ですと、少量から購入できますし、気軽に食べ比べもでき、多くの種類の中から好みのお米を見つけることもできます。リポーター板垣も、今までに何種類か試しました。同じコシヒカリでも、産地や生産者によってどれも個性が異なり、炊くとこんなにも違うものなんだと感じました。

購入すると米袋にラベルを貼ってくれる

 

「米」という漢字を分解すると「八十八」になります。これは、お米を作るのに88もの手間がかかることを表していると言われているからだそう。

毎日の主食のご飯、全国の農家さんの愛情と思いがつまったお米、食べてみませんか?

Information

藤澤商店

川崎市麻生区片平6-1-10

TEL:044-988-2094

フリーダイヤル:0120-39-2094

FAX:044-988-7462

HP:http://fujisawa-syouten.com

営業日:月・火・金・土

定休日:水・木・日

店舗営業:12:00〜17:00

配達:17:00〜

麻生区、町田市の一部(能ヶ谷、三輪町)は配達可能

板垣 恭子
この記事を書いた人
板垣恭子ライター
静岡県出身で四姉妹の長女。大学卒業後、デザイナーとして働きつつ花屋で修行。現在は子育ての合間に、その経験をいかせるような世界観を目指して制作活動中。森ノオトではジャーナリスト的な一面を見せ、硬派な記事も立派に書き上げる努力家でもある。
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