3/14(月)『天のしずく』辰巳芳子“いのちのスープ”上映会 森のエコキネマVol.1
(C)2012天のしずく製作委員会
念願だったドキュメンタリー映画の定期上映会“森のエコキネマ”が、いよいよ始まります。第一弾は『天のしずく "辰巳芳子“いのちのスープ”』。森ノオト主催の第一回目にふさわしく、「食」をテーマにしたおいしい映画です。
さあ、3/14は青葉台で“いのちのスープ”を召し上がれ。
天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”』より (C)2012天のしずく製作委員会

天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”』より (C)2012天のしずく製作委員会

「良質のドキュメンタリー映画をもっと身近に、もっと気軽に観たい!」

これは、私がずーっと、なんとなーく、でもふつふつと心に思い描いていたことです。

私は、一時期ドキュメンタリー映画の制作配給をする事務所に居候させてもらい、その頃かなりドキュメンタリー映画が身近にある環境にいました。

 

テレビやラジオのアナウンサーという職業から、突然そんなところに紛れ込んだので、「ドキュメンタリー映画って、なんて途方もない時間をかけて作っているのだろう」「予算もないのに、そこまでして伝えたいと思うのはなんでなんだろう」と、逆に、映画を作る人たちにとても興味を持ちました。

 

そして、様々な視点のドキュメンタリー映画を観ては、周囲とあーだこーだと語り合う中で、自分の軸が何なのか、自分の琴線に触れるコトとは、を意識的に考えるようになったと思います(まあ、考える様になった割にその軸はよくぶれるのですが……)。

でも、そういう、考えさせられたり、問題提起してくれるような作品は、なかなか普通の映画館で上映していなかったり、一度見逃してしまうと改めて観る機会がなかったり。

配給側の立場でみていても、自主上映を企画してくださる方が、ほぼボランティアだったり、赤字になりながらの上映になることが非常に多く、生み出す側、拡める側、どちらもものすごい労力と熱意、使命感なくしてはできないものなんだなあと感じていました。

そして、小さな子を持つ母親になった今、どんどんそういう場が遠くなってしまいました。

もっと、身近な生活の中で、日常的にドキュメンタリー映画を観られないものか、今ならまた違う視点で観られるのではないか、と、もんもんと思い続けていたところ、キタハラマドカ編集長より、「森のエコキネマ」として、森ノオトが主催し、定期的にドキュメンタリー映画の上映会をしよう! との声が。一も二もなく、ぜひ私も一緒にやりたい! と嬉々として声をあげました。

『天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”』より (C)2012天のしずく製作委員会

『天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”』より (C)2012天のしずく製作委員会

森ノオトに私が興味をもったのも、観たかったものの見逃してしまっていた映画をチェックしていた時に、過去記事でしたが、その上映会の告知記事が載っていたことでした。

自分の住まいの近くで、その映画に興味を持ち、上映会をしている人たちがいるんだ、と。

結局、上映会場を借りたり、集客のためのプロモーションなど、煩雑な作業が多くてボランティア活動の域を抜けないことから、残念ながら単発開催で終わっていたそうです。だけど、いつか地元でドキュメンタリーを定期開催し、ファンの輪を広げて良い映画を観る機会を増やしたい、との思いは、私が森ノオトと出会う前からみんなが持ち続けていたそうです。

 

今回とんとんと話が進んだのは、「青葉台フォーラム」という場があったこと。青葉台フォーラムさんから、場所提供のお話を持ちかけてもらったことから、2月14日のリユース&リメイクマルシェを皮切りに、年に3回のマルシェ、そして、同じく年3回のドキュメンタリー映画上映と、定期的に開催することができるようになりました! ぱちぱちぱち。

映画館でなくても、場所があれば、そして機材(プロジェクター、スクリーン、音響機材)があれば、どこでもそこで映画を観ることができます。

 

森ノオトはこれまで、食や暮らし、生活環境、エネルギーをテーマに地域密着で情報を発信してきましたが、これから、同じ様に森ノオトらしさで厳選した映画を定期的に同じ場所で上映していくことで、地域住民と映画を通じてつながり、コミュニティの輪がまたさらに新しい形で拡がっていき、そして地域の“こんな映画をみたい”という声を拾っていける、そんな場づくりがしたいと思っています。

しかも、この“場所”、一度試写をしましたが、普段は宴会場として使われるとても優雅なスペースで、音響もすばらしく、上映会にはぴったり。

一気にテンションが上がってしまいました。

 

浮き足立つ気持ちで、最初の映画を何にしようか、と考えましたが、いくつか候補を出しあってみた中で、皆の意見が一致したのが、今回上映する『天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”』でした。

(C)2012天のしずく製作委員会

(C)2012天のしずく製作委員会

先日、青葉台フォーラムで試写をさせてもらいましたが、料理家・辰巳芳子さんの「いのちのスープ」を追ったこの映画は、まるで美しい物語のようでした。料理に向き合う辰巳さんの姿が凛として静謐で。命を食べるということ、丁寧に作るということがどういうことなのかを改めて見せられたような気がします。

一緒に試写をみたマドカ編集長は、実は、この“いのちのスープ”の実践経験者。

 

10年前、前職での激務で疲れ果て体を壊した時に、山形のお母さんから辰巳さんのレシピと一緒に、材料である炒り玄米と梅干し、昆布が送られて来て、それを毎日自分で漉してスープを作り、自分の命をつなぐような気持ちで口にしていたのだとか。自分でその作業をすることで、丁寧につくるということの本当の意義を知った、と。

その後、マドカ編集長が辰巳さんと会う機会があり、その時に言われた言葉が、今でも強烈に印象に残っているといいます。

それは、辰巳さんが口にした「気なしにするな」ということ。

私の心にも、刺さりました。

今、料理をしながらスマホをいじったり、ラジオを聞いたり……。

目の前の食材を調理することと、他のことが二つ三つと同時進行で、気が抜けっぱなしな自分に猛反省。

食べる事は自然をいただくこと、いのちをつなぐこと。

美しく静かな映画ながら、辰巳さんの凛とした姿、食材を慈しむような優しい手の動きに、ぴしっと喝を入れられた、そんな気分です。

『天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”』より (C)2012天のしずく製作委員会

『天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”』より (C)2012天のしずく製作委員会

実はこの映画の編集をしたのは私の友人で、この映画の存在自体は彼女が編集作業をしている段階から聞いて知っていましたが、ちょうど娘が産まれたばかりで、子連れで遠方の映画館まではなかなか行ける状況になく、結局見逃したままになってしまっていました。

今回、午前と午後の2回上映で、1回目は未就園児同伴可としました。

これは、やはり森ノオトが小さな子を持つお母さん世代が多いということもあり、自分たちと同じような子育てママにもぜひ気兼ねなく観に来てほしい、という思いがあります。一部、プレイマットなどを用意し、小さなお子さんを遊ばせながら観られるよう、配慮する予定です。

なので、午前中に来る方は、BGMにもしかして子どもの声などが時に混じることがあるかもしれませんが、“おたがいさま”のあたたかな気持ちで一緒に観ていただけたらうれしいです。

午後の部は、未就園児は不可とし、じっくりと観たい方向けの上映会となりますので、お子さんの参加はご遠慮ください。

 

今後、2回3回と回を重ねながら、ただ映画を上映するだけではなく、監督のトークや、映画にまつわる企画など、色々練っていきたいと、今から楽しみです。「森のエコキネマ」が、地域に定着し、ファンが増えていきますように。

ドキュメンタリー映画には、社会と、世界とつながる力があるのだから。

Infomation

森のエコキネマVol.1『天のしずく辰巳芳子“いのちのスープ”』上映会

□日時:2016年3月14日(月)

午前の部 10:30-12:30 / 午後の部 13:30-15:30(開場上映30分前)

□上映時間:113分

□入場料:前売り1,000円 / 当日1.200円

□お支払い方法:オンライン決済:peatix

http://peatix.com/event/145611/view

□前売チケット取り扱い店舗

コマデリ(横浜市青葉区鴨志田町818-3)ウィズの森(横浜市青葉区さつきが丘5-1)

□会場:ホテル&レストラン 青葉台フォーラム

〒227-0062 横浜市青葉区青葉台1-5-8(東急田園都市線青葉台駅より徒歩2分)

tel 045-985-2109

http://www.hotel-aobadai-forum.com/

※上映会当日、会場内でこの映画のパンフレットも販売します。

映画にでてくる料理のレシピの他、映画の中にでてこない日常の中で辰巳さんから紡ぎだされた言葉の数々、料理家としての辰巳さんの背景などが描かれ、読み物としても内容の濃い、とても素敵なパンフレットです。

ぜひ会場で手にしてみてください。

齋藤 由美子
この記事を書いた人
齋藤由美子ライター/スタッフ
野生的な女の子の育児に追われつつ、合間でナレーションやMCの仕事をする元アナウンサー。時々カメラを片手に、こどもや自然を映像に収める隠れドキュメンタリスト。森ノオトの事務スタッフとして、細々とした連絡や調整を得意とする反面、大雑把でどこか愛嬌のある「みんなの姉さん」。
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