ジャンクとグルメの垣根を越えた絶品バーガー……藤が丘・COCOCHI BURGERS(ココチバーガーズ)
ハンバーガーと言えばジャンクフードの代名詞的な食べ物ですが、ココチのそれはちょっと違います。大切な人の誕生日のディナーに食べたいスペシャルな存在。食べれば癒され笑顔になれる。なぜでしょう。ひとたび食せばその理由がわかります。

いちばん人気の「はみだし系」ベーコンチーズバーガー(レギュラー1250円、ミニ1000円)。バンズからはみだした自家製ベーコンのうまみにびっくり! そしてお肉がとってもジューシー。さすが看板メニュー

 

 

バンズの2倍以上の長さのベーコンが旨そうな脂を滴らせ食欲をそそる「はみだし系」のベーコンチーズバーガー。4種のチーズが口のなかで共奏する「なだれ系」4種のチーズフォンデュバーガー。メニューを開くだけでワクワク、ウキウキしてしまうのは、ハンバーガーという食べ物の特性だけでなく、ココチバーガーズが楽しめる仕掛けをあちこちに用意しているから。

マンスリーバーガーもその一つ。2月は「サボイキャベツのロールキャベツバーガー」。日本ではちりめんキャベツとも呼ばれる珍しいキャベツで特性のパティを包み、トマトベースのソースでじっくり煮込んだロールキャベツをそのままバンズにはさんだハンバーガーです。1月は「もちモッツァレラれんこんバーガー」など、毎月趣向を凝らしたマンスリーハンバーガーは、スタートした3年前から一度として同じメニューを出したことがないとか。

 

店内にはサーフボードが飾られ、ハワイ好きなオーナーの一面が垣間みられる。小学生以下の子どもにはドリンクサービスなど、キッズフレンドリーなのもうれしい

 

メディアからの注目度も高く、土日は行列ができる人気店・ココチバーガーズが藤が丘駅前にオープンして今年で5年。オーナーの後藤まりさんは全身から明るいエネルギーとオーラがあふれ出すパワフルウーマンです。スノーボーダーとしてアメリカを転戦していたころに、ハンバーガーの美味しさに出会い、いつしかそれが職業となるのだから人生は不思議です。

「私がスノーボーダー時代にステイしていたオレゴン州のポートランドにあるハンバーガーショップは、実にアメリカらしいフレンドリーな雰囲気で、いつも街の人たちでワイワイ賑わっていました。人と人がふれあえる、そんな温かい店をいつか自分も持てたらいいな、と思って」と、後藤さんはお店オープンの経緯を振り返ります。

 

自家製ベーコンは出来上がりに約1週間を要する手間ひまかけた逸品だ。塩、スパイス、フレッシュハーブなどを漬け込み、香りが強めな国産桜のチップでスモーク。もちろん無添加

 

ココチのハンバーガーがなぜここまで支持されているのか? それは食べてみたらわかりますが、ともかくうまい! 肉は肉としてしっかり主役を張り、バンズやベーコン、チーズなどの名脇役と絶妙なハーモニーを奏でます。

 

ココチのパティは100%ビーフです。き上がった時がいちばんジューシーな状態になるよう、徹底的にこだわり抜いた赤身と脂身の配合は開店当初から変わらず。つなぎを使わず手で一つひとつ成形したパティを、注文を受けてから焼き、肉のうまみを損なわないよう味付けは焼く時に塩とこしょうをさっとふるだけ。

 

ベーコンは自家製。桜のチップでスモークしています。「今までココチのベーコンより美味しいものは食べたことがない!」と後藤さんが胸をはるベーコンの美味さは推して知るべし。はみだし系のベーコンチーズバーガーは、ベーコンがはみ出ているからベーコン単体のうまみを味わえるのです。

 

バンズは何と天然酵母。外側がカリッ、中はふんわりの卵不使用クラシックバンズ、卵不使用で全粒粉を配合した胚芽バンズ、卵と乳製品不使用でモチモチの食感がやみつきになる玄米バンズ、そしてリッチなあまみのやわらかバンズの4種類は、かの有名な町田のパン屋・ドゥリーブルが毎日焼きたてを届けてくれます。

 

注文を受けてから焼き上げるパティはオーストラリア産ビーフ100%。肉本来のうまみを味わうためつなぎをいっさい使用せず、味付けも塩こしょうのみ

 

今や誰もが認める地元の人気店。味が美味しいのはさることながら、やはり「人」が人を惹き付けるのでしょう。ご近所へのデリバリー、スペシャルな日のための「フォアグラバーガー」、毎月一期一会の驚きバーガーに出会える「マンスリーバーガー」など、後藤さんの発想するアイデアと、それを実現するためのエネルギーにファンが多いのもうなずけます。今年の夏には湘南の海の家か移動販売の形で「夏ココチ」を企画しているそう。

 

休み時間には英会話教室やイベント会場として地域の方にお店を開放するなど、女性らしく柔軟にネットワークを広げている後藤さん。

 

「お店が軌道に乗るまでは試行錯誤と苦労の連続でした。でも、お店って、アイデア一つで結果が出るでしょう? 工夫して出したバーガーが“美味しかった!”と喜んでもらえる。それが私の励みになっているんです」

 

オーナーの後藤まりさん。スノーボードやサーフィンを愛するスポーツウーマン。はじけんばかりの笑顔が魅力的。話しているだけで元気になってくる

 

そんな後藤さんに今後の夢をうかがうと、「ハンバーガーの本場、アメリカに出店したい」と壮大なビジョンが返ってきました。アメリカにヒントを得て始めたハンバーガーショップではありますが、日本人ならではの細やかな感性と研究熱心さ、緻密さが生み出した極上の味とサービス、そして後藤さんの多彩なアイデアで積み重ねてきたレシピの蓄積は、「ジャンク」を超えて新しい「グルメ」のジャンルを切り開いたと言っても過言ではありません。

 

いつかアメリカで食べたハンバーガー。夢は再び世界へ。後藤さんの応援団はこの街にたくさんいますよ!

 

藤が丘駅1分の好立地。オレンジの外観が元気いっぱい

 

* キタハラ’s eye*

丸2年ほどベジタリアンで過ごしていたキタハラですが、評判のココチバーガーズを食べてみたい!とその掟を破り(?)、「やっぱ肉ってうまいなあ」としみじみしたのが今年の秋。夫も娘もココチのハンバーガーは大好きで、休日のランチでは「今日はココチ?」と言われるほど。

後藤さんの夢実現の過程を今後も身近で見つめていたい。応援したい。そう思わせてもらえる素敵な出会いでした。

Information

COCOCHI BURGERS(ココチバーガーズ)

住所:神奈川県横浜市青葉区藤が丘2-3-1 桂ビル1F

TEL:045-972-2848

OPEN:

平日ランチ11:30〜15:00(LO14:30)

土日祝日ランチ11:30〜16:00(LO15:30)

ディナー(全日)18:00〜22:00(LO21:00)

定休:水曜

駐車場:提携駐車場あり

アクセス:東京田園都市線「藤が丘」駅より徒歩1分

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この記事を書いた人
北原まどか理事長/ローカルメディアデザイン事業部マネージャー/ライター
幼少期より取材や人をつなげるのが好きという根っからの編集者。ローカルニュース記者、環境ライターを経て2009年11月に森ノオトを創刊、3.11を機に持続可能なエネルギー社会をつくることに目覚め、エコで社会を変えるために2013年、NPO法人森ノオトを設立、理事長に。山形出身、2女の母。
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