自然農の田んぼは生物多様性豊かなフィールド!どんぐり農園「生きもの調査」
8月5日(日)、どんぐり農園で「田んぼの生きもの調査」が行われました。農薬や肥料を使わない自然農法の田んぼにはどんな生きものがいるのでしょうか。
私は昨年も参加しましたが、童心にかえって田んぼの生物とふれあえるこの日を心待ちにして、子どもと一緒に楽しんできました!(Text:中島美穂)

 

 

街中はうだるような暑さでも、土と緑に囲まれたどんぐり農園の木陰は涼やか。今年の「生きもの調査」は、NPO法人農に学ぶ環境教育ネットワークの会員と「米をつくろう」会員を対象に行われ、10組の家族が参加しました。帽子をかぶって虫取り網を持つ子どもの姿っていいなあ!いつもはのんびり屋の7歳の長女も、本当はちょっぴり虫がコワイ4歳の次女もこの日は大張切りでした。

 

講師には茨城県つくば市で自然農法の稲作をおこなっている田中裕之さんをお迎えしました。

 

田中さんの田んぼに農作業を手伝いに来てくれる人から生きものについて聞かれたことがきっかけで、「せめて自分の田んぼにいる生きもののことぐらいはわかるようになろう」と生息する動植物について調べるようになったそうです。田んぼの生物に詳しい田中さんは参加者が思わず「へえ〜」と聞き入ってしまうような、興味深いお話をたくさんしてくれました。

 

どんぐり農園の田んぼの「栄光」もすくすくこんなに大きくなりました。稲が穂をつける今の時期は根を横に伸ばすとき。根を傷つけないように田んぼには入らず、畦から届く範囲で生物採集しました。

 

およそ1時間の間につかまえた生きものたちをバットや虫かごに入れて並べ、図鑑と照らし合わせながら名前を確認します。田中さんも質問に丁寧にわかりやすく解説してくれました。

 

カナヘビ、ニホンアマガエル、シオカラトンボ、アシナガグモ、アメリカザリガニ、サワガニ、タイコウチ、マメゲンゴロウ、タニシ、ヨシノボリ……などなど、40種類以上の生物が見つかりました!

 

「田中さん、これシマドジョウだと思うんですけど…」という参加者の質問に、みんなでじっくり観察してみました。図鑑を開いてみると田中さんのお話の通り、シマドジョウにはもっと濃い模様があることが判明。これはドジョウでした!

 

そしてドジョウよりもふっくらしているホトケドジョウもたくさん見つかったのですが、ホトケドジョウは東京都多磨地区では絶滅危惧類に指定されています。同様の位置づけのニホンアマガエルやトウキョウダルマガエルなども見つかりました。

 

どんぐり農園ではおなじみのタイコウチもたくさんいましたが、生態系ピラミッドの上の方に位置する生物が多く見られたということは、それらがエサとするもっと小さな生きものがたくさんいるということです。農薬に頼らず余計な手を加えない自然農法でお米をつくることで、豊かな生態系が守られているのですね。

 

大きな魚などの天敵が少ない田んぼには、小さな生きものたちが産卵にやってきます。その田んぼの近くには越冬するための池など水辺が必要だそうです。「多くの生物の生息には田んぼがあるだけでなく環境の多様性も必要です」と田中さん。寺家ふるさと村にはその条件がそろっているといえます。

 

観察が終わると採集した生きものたちを元の草地や田んぼの中に放しました。

 

「こうやって元の場所に返してやると生きものたちが喜んでいるのがわかるし自分も気持ちいいでしょ? それが自然なことなんだよ」と農に学ぶ。代表の木村広夫さんが子どもたちに語りかけていました。

 

午後は植物採集をして、子どもたちは摘んできた草花を画用紙に貼り付けました。ご覧ください、子どもたちの大作!

 

田んぼの中の植物にもシャジクモ、イトトリゲモといった絶滅危惧種がみつかりました。放置された荒れ地から復田することでかつての草地湿地の環境がよみがえり、希少になってしまっていた植物が再び増えることがあるのだそうです。

 

どんぐり農園で米づくりをすることで、人と生きものは共存していける。私たち人間は自然を壊すばかりじゃなく、生態系を支えることもできるんだ。ココロにふっとあたたかいものが沸いてきました。

 

都会からほど近い生きものたちの楽園で、子どもたちと土にまみれ虫を追う喜びを感じた1日でした。

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