木こり女子ツアー(2) さて、いよいよ間伐体験!の巻
山梨県南都留郡道志村、ここは横浜市の水源林のある、言わば横浜の水のふるさとです。特に青葉区・緑区などには、道志村を水源とする「道志川系統」の水が送られています。豊かに見える道志村の森は、過去の住宅需要のために植えられた人工林が多く、現在では手入れの行き届かない森になってしまっているそうです。人の手で作られた森は、手入れをしなければ“豊かな”森ではなくなってしまう……。こうした人工林を手入れするために活動している、NPO法人「道志・森づくりネットワーク」と道志村間伐材活用横浜サポート隊「道っ木〜ず(どっきーず)」の皆さんにご指導いただきながら、間伐の体験をさせていただきました!(text:高橋陽子)

森の中をしばらく歩いていくと、木々の中で一行が止まります。今回間伐するのは、樹齢20年〜30年の杉の木。このあたりに植えられたのは同じ時期のものということで、素人目には、どれも問題なく見える木々ですが、よく見ると、他に比べてひとまわり細い、直径15センチくらいの木がありました。ピンクのリボンが巻いてあって、事前に決めてあったようです。

「今回はこれを鋸で伐ります」ということで、早速作業開始です。

間伐の手順を簡単に説明すると…

1)木を倒す方向を定める

2)木に登ってロープをかける

3)ロープを倒す方向の先にある木に滑車を付ける

4)滑車にロープをかける

5)木に切り口をつける

6)ロープを引っ張って倒す

鋸で切る前に、準備することが意外に多くて、その難しさを感じます。

倒す方向は山の角度に対してできるだけ並行にするのがポイント。真っ直ぐ引っ張って倒すと自分の真上に倒れてきて危ないので、滑車を使って安全に引っ張ります。そのためには、倒す方向の先にも滑車を付けるための木が必要になります。さらには、伐った後に運び出すことも考えなければなりません。

まだ始まったばかりにもかかわらず、「これは単純な作業ではないな…」という空気が、私達参加者の間に広がりました。

緊張感が解けないまま、いよいよ伐る木にとりかかります。

 

 

木に登ってロープをかけるのですが、登る前に…ロープの結び方を学びます。

 

 

木に取り付けたはしごに登って、できるだけ上でロープをかけて結びます。

 

 

ロープの先は滑車に通します。

滑車まで準備できたら、鋸の出番です。

 

 

倒れるときにつぶれる側から切りつけていきます。これが「受け口」。

 

 

「受け口」の反対側にも切りつけます。こちらは「追い口」と呼びます。

膝を地面につけて、低い姿勢で鋸を引くのはなかなか難しく、すぐに角度がぶれてしまいます。鋸を持つ人だけでなく、切り口の角度など見守って指示をする人がいないと、予定通りの方向に倒れなくなってしまいます。

「少し右手側が下がってきてます」「まだ中心部分が切れていないみたい」など、だんだん会話も増えていきました。参加者みんなが交代で、少しずつ鋸を引いていきます。これはもう、伐ると言うより削るような感覚。

 

 

やっとのことで二つの切り口ができ、皆でロープを引っ張ります。2、3回たわんでから……

 

 

どさどさーっ! という音とともに、予定通りの場所に倒れました!

 

 

倒れた瞬間に、その場には木の香りがふわっと広がりました。

この後は、幹についている枝を切り落として運びやすくしておき、この日の作業はここまで。

 

 

木の先っぽについている枝や葉は、つけたままにしたほうが水分が放出されて乾燥しやすくなるそうです。

今回の間伐体験では1本だけ、鋸を使っての作業でもあり、小1時間ほどで終了しました。

森のなかでの作業は心地よく、でも体力勝負だけではない難しさもあり、経験を積んだらもっと面白くなりそうな予感!

ご指導くださった「NPO法人道志・森づくりネットワーク」と「道っ木ぃ~ず」のメンバーには女性も多く、聞けば道志村民ではない、横浜市内や都内の方もいらっしゃいました。自然のことを教わりながら作業するのが楽しくて、それまでアウトドアに興味がなかったのに今はメンバーとして活動されている、という方もいらっしゃいます。

 

 

「活動は月に一度。古民家を1日借りているので、土日に1泊2日で参加することができます。皆で作って食べるゴハンも美味しくて、楽しいですよ」と道っ木ぃ〜ずの会長、中島晋さん。

道っ木ぃ〜ずが手がける森は、主に企業や個人の土地で、今回の間伐体験をさせてもらった森もその一つだそうです。

間伐した木は、運んで乾燥させて活用します。

実は近くの温泉施設「道志の湯」のバイオマス燃料として、こちらの間伐材が使われています。伐った後の作業は今回体験できませんでしたが、まだまだ、森のために人がするべきことはあるんですね。

中島さん曰く、「木を植えただけでは豊かな森にはなりません。手入れをしなければならないのは畑仕事と同じです」とのこと。人の手をかけて森を育てて、木が育まれ、木材が使われる。このわかりやすい循環が滞ってしまっている現実を教わった間伐体験でした。

私にとって道志村は、これまでキャンプなど楽しむだけの場所として訪れていましたが、今回の経験で、楽しみながら水源林のために出来ることが見つかりました。もう一度、プライベートでも間伐のお手伝いをしてみたい……ちょっとハマりそうな予感がします!

 

 

□木こり女子ツアー(1) 港と森の女性たちが、横浜の水源・道志村に間伐体験へ! byキタハラマドカ

木こり女子ツアー(1) 港と森の女性たちが、横浜の水源・道志村に間伐体験へ!

Information

 

間伐女子ツアー「Women’s Forest’s Act」

2012年9月29日開催  @山梨県道志村

主催:一般社団法人スマート・ウィメンズ・コミュニティ

共催:森ノオト

協力:横浜市環境創造局<横浜市環境保全活動助成事業>

【間伐指導】NPO法人道志森づくりネットワーク

【エコカー提供】フォルクスワーゲンジャパン

【オリーブオイル提供】http://www.made-in-earth.co.jp

ライター卒業生
この記事を書いた人
ライター卒業生ライター卒業生
未来をはぐくむ人の
生活マガジン
「森ノオト」

月額500円の寄付で、
あなたのローカルライフが豊かになる

森のなかま募集中!

寄付についてもっと知る

カテゴリー

森のなかま募集中!

メディアを寄付で支える
読者コミュニティ
「森のなかま」になりませんか?

もっと詳しく