兄と弟の絵本棚Vol.16 『なんにかわるかな?』
春休みが終わり、いよいよ新学期がスタートしました。季節ごとの長いお休みは、兄弟が一緒に過ごすことの多い時間でもあります。春休みは兄弟で積み木遊びをする様子もちらほら。
今月の絵本は、積み木を使って旅を続ける絵本、『なんにかわるかな?』です。

この絵本には、文が全くありません!

 

それぞれのページには、物語を作っていく積み木すべてと、主人公(!?)の男の子と女の子が登場します。

 

緑色の棒状の積み木、黄色の半円の積み木、茶色の長方形の積み木などなど、20数個の積み木が、常にページに登場します。

 

男の子と女の子は、その積み木を使って、まずはおうちを作ります。

 

素敵なおうちができあがって、ほっと一息……。

 

と言いたいところですが、おやまあ大変、火の手があがってしまいました。

 

そこで今度はおうちを消防車に作り替えて火を消して……。

 

ふたりはよく働きます。

「あれ、火がついちゃったよ??」

「消防車がきたー!」

 

弟くんは物語の展開に声をあげます。

 

男の子と女の子は、消防車で火を消しますが、今度は水がたまりすぎてしまいました。そこで、消防車を船に作り替え、陸を目指します。

 

陸についたら次は船をトラックに作り替え……

 

積み木を臨機応変に組み替えて、ふたりの旅は続きます。

 

消防車、船、トラック、と乗り物の好きな子のお気に入りのアイテムが次々に登場し、楽しい展開です。

 

この絵本を見ていると、積み木でこんなにいろいろなものが作れるのだと感心して、積み木で遊びたくなってきます。

 

積み木は我が家の遊びの中でも、欠かせないもので、お兄ちゃんがお父さんから譲り受けた、30数年ものになる自慢の積み木箱が大活躍します。

 

この積み木は、これまでお父さんから、お父さんの弟に譲られ、いとこたちの家を回り、お兄ちゃんが生まれた時に我が家にやってきました。

 

木箱には、これまでの代々の持ち主のサイン入り!

 

お兄ちゃんがサインを加えたのは、弟くんが生まれた4歳の時のことでした。

 

ちょっとだけ古くなった積み木ですが、手になじみ、くずれる時の音もやさしい。お座りが上手になった弟くんが、正方形の積み木をつかみ、集中して2つ3つ積み上げた時には満足感いっぱいで、顔が輝いていました。

 

お父さんから積み木を教わったお兄ちゃんは積み木の名人で、まだ小さいころは大好きなプラレールの新幹線を走らせる線路、駅、車庫をどんどん作り、それがまた見事で何度も写真に収めました。

 

ちなみに、母である私は、はじめは積み木で何を作ったらいいか、見当もつかずにいましたが、お父さんが限られた数でお城を作り、魚を作り……を横で見ていて、積み木で広がる世界に感動しました! お兄ちゃんもお父さんの姿を見て、技を磨いてきたものです。

 

そして、遊び終わった後も、積み木箱の中に形を組み合わせてしっかり収めることができます。どういう組み合わせにするかは、その人の自由。2歳半の弟くんは、まだこの作業が難しいようで、近くに積み木を集めてきてお手伝いをした後に、形の組み合わせをじっと見ている気がします。

 

『なんにかわるかな』は、文章がないので、読む人その時々で、お話が自在に変わります。

 

なんとなくですが、女の子は物語で積み木を眺め、男の子は図形の組み合わせでお話を見ているような気もします。

 

積み木の絵本は、やっぱり『なんにかわるかな?』がおすすめですよ!

東海林 更央莉
この記事を書いた人
東海林更央莉ライター卒業生
山形出身で、元日本語教師、3児の母。森ノオトでは2011年より兄弟の成長と重ねた絵本の連載を続け、妹が増えた今は女子らしい視点が加わり多くの母親の心をつかんでいる。家族の趣味は旅行、食べ歩き、自然のなかで過ごすこと。編集長の中学校時代の同級生でもある。
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