「出汁」は食べ物、命の根っこ! らでぃっしゅぼーやスタジオ@青葉台「こども赤かぶ塾」
最近よく聞かれるようになった“食育”という言葉。食の大切さは、今のこどもたちにぜひ伝えていきたいですよね。でも、意外と子どものための食育教室って見当たらないかも……。そんなお母さんたちへ朗報! 実は青葉台にあったのです。らでぃっしゅぼーや青葉台スタジオで開催されている「こども赤かぶ塾」。今回は、森ノオト編集長の愛娘・たまちゃんの体験参加レポートで、その全容をお伝えします!
(Text:山田恵里佳)

今年で10年目を迎える「こども赤かぶ塾」。安心・安全な産直の食材の宅配会社らでぃっしゅぼーやの会員さんを中心に募集をかけ(会員さんでなくても参加できるそうですよ!)、集まってくるのは4歳〜12歳の幅広い年齢の子どもたちです。

入門クラス、基本クラス、実践クラスと分かれていて、取材でおじゃましたのは、小学生・幼児混合入門クラス。今回のテーマは料理の基本・「出汁」でした。

 

何事も始めと終わりが肝心! ということで、きっちり正座をしてのあいさつからスタートします

 

  ○ 4つのお皿で食のバランスを学ぶ

今日の講師は「子ども赤かぶ塾」を10年間担当している脇ひでみ先生と、飯島けい子先生です。

ホワイトボードに貼られた「4つのお皿」。これは食育研究家・吉田隆子先生が提唱されたもので、この「4つのお皿」を元に献立を考えれば、バランスの良いお食事になるというものです。

今回は出汁なので、白のお皿がテーマ。白のお皿は「おいしい味のお手伝い」をしてくれるものと、脇先生は話します。

 

赤のお皿はタンパク質、緑のお皿は野菜、黄色のお皿は炭水化物、白のお皿は汁物

 

今日のメニューは4品。赤いお皿は厚揚げ五目煮、緑のお皿はきゃべつの梅風味和え・くだもの、黄色のお皿にごはん、そして本日の主役・白いお皿のじゃがいもとたまねぎの味噌汁。先生は、味噌汁の入ったお椀を持ち、子どもたちに話します。

「ここに“出汁”が入っているのよ。見えないけれども、出汁が入っているかいないかで味は全然違います。みんな、木を思い出して。木は雨が降っても風が吹いてもしっかり立っているじゃない? どうしてだと思う?」

「力があるからー」「大きいからー」「土があるからー」

「じゃあね、土の下にあるのはなんだと思う?」

「うーん、根っこ!」

「そう。根っこも見えないでしょう。見えないけれども木をしっかり支えているのは根っこ。出汁もおんなじ。見えないけれども、味噌汁をおいしくしているのは出汁なのよ」

 

  ○ 昆布と鰹、二つの出汁の味くらべ

 

さてさて、いよいよ出汁作り。子どもたちの前にふたつの鍋が出されました。

 

「白いのと黄色いのだー」と、子どもたち

 

さあ、味見です。匂いを嗅ぎながら、こくん、とひとくち。

「こっちの方がおいしー」「こっち味しないよー」

感じたままに表現する子どもたち。たまちゃんも真剣です。

料理は五感をフル稼働するもの。視覚(見た目)、嗅覚(匂い)、触覚(触った感じ)、味覚。作るときの音を聞く聴覚もありますね。教室では特に匂いを嗅ぐこと、味見をすることを大事にしているそうです。子どもたちは味見が大好き!たまちゃんもおかわりしてますよ〜。

 

  ○ 海の水の味がする!? 昆布だし

 

実物大昆布人形登場!!

 

「今日は昆布とかつおぶしの出汁をつくるね。出汁ってね、ひとつだけよりふたつ合わせた方がおいしいの。みんなも一人だけより、二人で力を合わせた方が、パワーが出ると思わない? 出汁もそうなのよ」

乾燥昆布の味見では、みんな、目をつぶってもぐもぐもぐ。

「どんな味かな?」「しょっぱーい」「なんでしょっぱいかな」「うーん、海の水がしょっぱいから!」

「ほら、よくかんでるとつばが出てきて、昆布がやわらかくなってきたでしょう。じゃあね、この昆布、水の中に入れるとどうなるかな?」

「ひらく!!」

昆布は水の中でうまみを出していくことを体感していたんですね! みんなで鍋に昆布を入れました。たまちゃん、真剣です!

 

  ○ シュッシュッ、音も楽しむ鰹節

 

たまちゃん、鰹節のにおいも気になります

 

さてお次は鰹節。

鰹節は世界で一番固い食べ物なのだそうです。先生、鰹節で子どもたちの頭を、軽くコンコンとしました。「うわっ、かたい!」

そして使いかけの鰹節の、つるつるしたところを触らせます。まるで宝石のように、きらきらつるつるしています。

 

昆布に続いて登場したのは、鰹の実物大人形・かつおくんです!

 

さあ、いよいよ鰹節削り器で削ってみます。まずは先生がお手本。削るときの音がなんとも言えません。シュッシュッシュッ。どの子も真剣に見ています。

先生のお手本の後は、交代で子どもたちが削りました。

少し削っては引き出しを開け、どれだけ削ったか確認をしているたまちゃん。そしてもちろん、削った鰹節の味見。この繰り返しを楽しむ子どもたちでした。

 

鰹節削りに夢中のたまちゃんは、誰よりも味見を楽しんでいました。一番食べていたそうです!

 

  ○ 出汁の仕上げは「お風呂」の湯加減?

 

そしてついに出汁を取ります。さっきみんなで鍋に入れた昆布が、気持ちよさそうに水の中で広がっていました。

 

その鍋を火にかけて…

 

「昆布は熱々お風呂が嫌いなのよ。でも冷たいとおいしさがでないでしょう。ゆっくりあっためて、熱々になる前に出してあげるのよ」

昆布を取り出して、鰹節を用意します。

「鰹節はね、熱いお風呂が好きなのよ。さあ、みんなの削った鰹節を入れましょう。鰹節を入れてから、ぐらっとしたら火を止めるのよ」

 

「かつおぶし、踊ってるよ!」と子どもたち。先生が火を止めてから、みんなで100を数えました

 

「踊ってるのが止まった!」「いいにおい!!」

子どもたちの嬉しそうな声が上がり、部屋中に出汁のいい匂いが広がりました。

 

「おいしいって飲んでくれると、昆布さんも鰹さんも喜ぶね」

 

  ○ みんなで出汁をとった味噌汁をいただく

 

出汁に入れた野菜が煮えてきて、味見した4種類の味噌をブレンドして溶くことになりました。順番に味噌こしの体験です。

最後の味見では、「ママが作っているのと同じ味がする!」なんて声が聞こえましたよ。

 

「4つのお皿」を模したランチョンマットに、自分で考えて置いていきます。

 

がんばった後は、みんなで食事の準備をして、「いただきます」。

ねぎが嫌いと言っていたたまちゃん、全部きれいに食べましたよ! みんなで食べるとおいしいかな。それとも、自分で作った味噌汁の味は格別だったかな?! 体験レッスン参加のたまちゃんは、「ママは来ないで」って言ってしまうくらいの集中ぶりでした。半日おつかれさまでした!

 

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こども赤かぶ塾では、次の5つを大切にしているそうです。

1. 食べ物を選択する力、

2. 元気な体がわかる力、

3. 料理できる力、

4. 食べ物の育ちがわかる力、

5. 味がわかる力。

今年は教室が始まってちょうど10年目、食育基本法が制定されて8年にもなります。ここ10年、日本独自の食習慣や食情報は、家庭で伝わりにくくなる一方です。食育基本法が制定された背景には、医療費がパンク状態になっていることがあります。中食や外食が増え、和食よりも油ものや味の濃いものが好まれるようになり、メタボリック症候群等、生活習慣病が深刻化しています。一方で、食料自給率は40%程度と、先進国の中でも最悪の日本。

脇先生は、「今こそ、日本人の体・風土に合った食べ方を知るべきなのではと考えています。そしてそのことを子どもたちに伝えていくことは、私たち大人の課題」と言います。

脇先生のこだわりは、使う道具にも見られます。教室では、日本独自の道具を使うことも積極的に取り入れています。すり鉢、すりこぎ、寿司桶、巻き簀など、日本の道具は木や土など、自然から出来ていて、先人の知恵が詰まったものが多く、そうしたものを使うことで「子どもたちが生きていくうえでの土台をつくりたい」と、脇先生。

他にも豆腐を大豆から作ったり、テングサからところてんを作ったり、昔の道具を使ってかんぴょうを作ったこともあります。日頃手軽に買っているものが、実はどうやって作られているのか体験してもらうプログラムも用意されています。

夏にはどなたでも参加できる特別教室が開催されるそうです。子どもの食育にご興味のある方、ぜひ参加してみてくださいね!

Information

こども赤かぶ塾 夏の特別教室

テーマ:彩りケーキ寿司作り

食事メニュー:ケーキ寿司・鶏の竜田揚げ・冬瓜のすまし汁・夏野菜の即席漬け・水ようかん

※ 主にケーキ寿司を作ります。※卵・乳製品は使用いたしません。

開催日程:午前の部 10時〜13時 午後の部 14時半〜17時半

2013/8/3(土) 8/6(火) 8/10(土) 8/18(日) 8/20(火)

全日、午前・午後共に開催(ご参加はいずれか一回になります)

場所:らでぃっしゅぼーやスタジオ@青葉台

横浜市青葉区青葉台1-14-1(田園都市線 青葉台駅下車 徒歩3分)

参加費:会員子ども4,300円 一般子ども4,800円

参加対象:4歳(幼稚園・保育園年中)〜小学生4年生

申し込み締め切り:7月20日(土)

お問い合わせ・お申し込み方法:

スタジオ専用電話 046-203-5513(月〜金10:00〜18:00)

FAX 046-203-5525 (24時間受付)

☆ 通常クラスは春と秋に募集しています。

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