兄と弟の絵本棚Vol.19『はしるはしるとっきゅうれっしゃ』
真夏の日差しの日々がやってきました。
もうすぐ夏休み、乗り物に乗ってどこかに行く機会も増えますね。
何で行こうか迷っている人は、今月の絵本を見たら電車に乗りたくなるかもしれません。今月は『はしるはしるとっきゅうれっしゃ』をご紹介します。

この春も、森ノオトでは森や田畑での活動がたくさん紹介されていました。

このエリアの魅力は、都会にいながらにして味わえる自然だと思います。

毎月行われている森ノオトの編集会議に向かう時、青葉台方面への電車に乗ると、駅前や住宅地の風景を過ぎ、ちらちらと畑や緑地が見えることに驚きます。

『はしるはしるとっきゅうれっしゃ』も、特急列車が発車してすぐは、大都会のビルや、街中の様子が描かれていますが、鉄橋で川を越えると、急に景色がぐっと「緑」に変わっていきます。列車は山へ入っていき、川が見え、ブドウ畑が広がって。みるみる田舎の風景に変わります。

私を含めた、森ノオトメンバーの4人(そのうちの1人はキタハラ編集長!)が帰省する山形への路もまた、この絵本の情景に似たものがあります。普段は街中で暮らす私たちですが、電車で移動するたびに、日本の大部分は緑が多い地方都市なんだなぁと感じます。
この絵本の作者、横溝英一さんは、電車好きな子を持つ親なら、よく知っている作家さんではないでしょうか?!

横溝さんの絵本はこの本以外にもたくさんあるのですが、どの絵本でも、電車の細部がとても細かく描かれていて、男の子のハートをぐっととらえてしまう……。

それぞれのページの右側には、「じゃりのやくめ」「しゃりん」「きどうしゃのしくみ」「さかみちのはしりかた」などなど、ちょっとした知識も書き添えられていて、乗り物についても勉強になります。

いろいろなものの仕組みが気になる男の子にも、おすすめ(お兄ちゃんの時は、「はこねやまのとざんれっしゃ」「ブルートレインほくとせい」「チンチンでんしゃのはしるまち」など、いろいろと読みましたが、どれもしっかりした絵で旅気分を味わわせてくれます)。

細部の細かさは、電車だけではなく、街を通るバスや自動車も同じです。

特急列車が停車する駅には、大好きな街の電車が止まっていたりもします。

田舎の風景になってからは、畑の農作物や、山の木々、集落の様子も、とてもリアル。

弟くんも、

「あ、牛がいるよ」

「畑に白菜がある」

と、ひとつずつ、見つけていきます。

 

ずっと前から大好きで、もう1年くらいは読んでいるでしょうか。

いくら見ても飽きることのない1冊のようです。

新宿から松本へと向かう特急スーパーあずさでの旅は、お兄ちゃんが2歳の時に家族で体験しているので、ちょっと懐かしい絵本でもあります。

降り立った小淵沢駅の空気のおいしさ、緑の濃さ、野菜の瑞々しさ、温泉の気持ちよさ、お買い物の楽しさ……。

電車の旅は、とっても楽しいですね。

この夏、ぜひいかがですか。

東海林 更央莉
この記事を書いた人
東海林更央莉ライター卒業生
山形出身で、元日本語教師、3児の母。森ノオトでは2011年より兄弟の成長と重ねた絵本の連載を続け、妹が増えた今は女子らしい視点が加わり多くの母親の心をつかんでいる。家族の趣味は旅行、食べ歩き、自然のなかで過ごすこと。編集長の中学校時代の同級生でもある。
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