兄と弟の絵本棚Vol.22 『かぞえてみよう』
今はカラフルで凝った絵本がたくさんありますね。本屋さんに行くと、いつも新作に驚く私……。お兄ちゃんの本を探していた4年前と今とでも、ずいぶん違うものです。でも、シンプルな絵本は、わかりやすいので、やっぱりいいですよ。今月の絵本は『かぞえてみよう』です。

3歳になった弟くんが好きなもののひとつ、[3]。

前回の絵本『3びきのくま』でも書いたのですが、数字の中の、特に「3」が大好き。

日常生活でも数字は意外と目にするもの。そのことに改めて気づかされるのは、数字が気になる3歳の弟くんに教えられるからです。

何か数字を見つけると「これ3だー!」と指を差し、0、1、2、それから6,7などから始めて、指ですーっとなぞって楽しみます。3や5はちょっと難しいようですが、徐々に書いたりもするようになりました。3歳になりたてのこの時期独特の興味の持ち方です(ひらがなに興味があるお年頃なら、書く前になぞる、のがおすすめですよ!)。

そんな弟くんに見せた絵本は、数字のいろいろなシリーズで有名な安野光雅さんの1冊。

『かぞえてみよう』です。

絵本に出てくるのは、0から12です。

え、1じゃなくて、0から? と思うかもしれませんが、かつて、兄が見たときは、この「0」、に感動して、

「なんにもない!」

「0だ!!!」

と叫んでいたのを思い出します。あれからもう4年くらいたっているとは、子どもの成長がうれしい半面、育児中の時間の早さったらないですね。

『かぞえてみよう』

が描く数字は、とても素敵な街の中。

[1]は木が1本で、おうちがひとつ。

[2]は木が2本で、おうちがふたつ。

徐々に線路がひかれて、電車が通って、数えるものが一つひとつ、増えていく。

動物や子どもたちが走り回って、またまた数が増えて、と街がにぎわっていきます。川にロープを渡した子供たちの遊びも、素朴でいいな?と思ってしまいます。

[12]のページは、雪が降り、クリスマスのシーン。

実は、このページに、はじめはずっと疑問を持っていた父と母。

あるものの数が、違うような……。

でも、これにはちょっとしたマジックが!

少し後にその理由が分かったときには、こころがほんわか温かくなりました。

お兄ちゃんに聞いてみたところ、とっくに(はじめから?!)気がついていたっけ。子どもの方がしっかり、見ているものです。

この絵本は、私が選んだものではなく、物理学を専門とするご家庭からいただいたものです。

この1冊から数との出会いをプレゼントしてくれ、その後、わが子が[0]の出会いに感動したことに、とても感銘を受けたものでした。

東海林 更央莉
この記事を書いた人
東海林更央莉ライター卒業生
山形出身で、元日本語教師、3児の母。森ノオトでは2011年より兄弟の成長と重ねた絵本の連載を続け、妹が増えた今は女子らしい視点が加わり多くの母親の心をつかんでいる。家族の趣味は旅行、食べ歩き、自然のなかで過ごすこと。編集長の中学校時代の同級生でもある。
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