出来ることからやっていく!段ボールコンポストで生ゴミダイエット
【森ノオトリポーター養成講座修了レポート(9) 写真・文/板垣恭子】
家庭から出る生ゴミを家庭で減量 → 堆肥 → 土資源へとリサイクル! 川崎市麻生区で段ボールコンポストネットワークを広げる、天野悦子さんを訪ねました。

川崎市麻生区を拠点に、段ボールコンポストによる家庭の生ごみリサイクルを広めるべく活動している天野悦子さん。進行する地球環境問題に切迫感を持ち、2007年に麻生区在住の主婦達8人で立ち上げた「環境を考え行動する会」のメンバーの代表であり、川崎市生ごみリサイクルリーダーとして活躍されています。

「モットーは出来ることからやっていこうよ、です!」と笑顔の天野さん。

会の当初は、店舗の空調が効きすぎているのを店側に伝えたり、昼間なのに駅のホームの照明が煌煌とついているのを鉄道会社に指摘したりと、身近なところから省エネに関して出来ることを始めていったエピソードをお話してくださいました。

仲間達と定期的に開催する情報交換会のなかで、いつも話題に上るのが生ごみの始末のこと。メンバーの1人が段ボールコンポストを知っていたことと、たまたまTVのニュースで取り上げられていたのを見た時期が重なり、「これはやるっきゃない!」と天野さんを中心として勉強を始めたのが、段ボールコンポストの普及のキッカケだったそうです。

それから、会では活動を段ボールコンポストに絞り、自分達で情報を集めたり、講師を呼んで勉強会を開いたりと、数年がかりで調査と試行錯誤の日々を送りました。使用する基材やカバーも色々な種類を試したとのこと。

現在では福岡県のNPO法人循環生活研究所のやり方を採用しています。

それが、ココピート(ココヤシ繊維を発酵させたエコロジーな天然素材)とくん炭(もみ殻をいぶし焼きして炭化させたもの)を段ボール(2重のハニカム構造)に、生ゴミを加えて始める方法です。

段ボールが自然と通気してくれる為、生ごみの水切りも必要ありません。

普通の段ボールより、二重構造の厚い段ボールの方が、強度がありうまくいくという

 

細かく刻む必要も、塩分、糖分、油分、腐敗物でも大丈夫!魚の骨を入れてもOK(貝殻は分解されないのでNG。また、ペットの糞も衛生的にあまりオススメ出来ないとのこと)。

虫の発生や水分調節など、幾つかコツはありますが、上手にいけば数カ月で堆肥になります。段ボールコンポストが手軽にできると言われているのも、他のコンポストに比べて念入りな水切りが必要なく、電源も不要、段ボールとココピートと、くん炭の3点と布があれば始められ、初期投資も安価で済むという理由からです。

ココピートとくん炭。この比率と重さに今までのノウハウが詰まっているそう

 

天野さんたちの活動の成果は着実に実り、実践者の推移は152人(2008年)から1354人(2013年)と8倍近く増えています。

アフターフォローもしっかり対応。段ボールコンポスト一式を購入してくださった方には、2力月後にお便りを発送。虫が出て困っている、分解が進まない…などの問合せがあれば電話でアドバイスしてみて、直接の方がいいと判断し、可能な場合のみレスキューに出動するとのこと。実践者の方を集めての講習会も別途開催しています。

活動の場はさらに広がり、麻生区のボランティアの方々と連携し、役所前のプランターに生ごみ堆肥を使用したプランターを設置したり、保育園や小学校などで出張講座を開いたりと、多岐にわたります。段ボールコンポストの取扱所も22カ所に広がりました。

実践者のアフターフォロー講座。10名程集まっていた。参加者の皆さんはそれぞれ疑問や不安があり、みなさん熱心に質問していた

 

天野さんは今後の目標について「麻生区だけではなく、川崎市各区に生ゴミリサイクルリーダーを作りネットワークを構築すること」「行政による相談窓口の常設」とおっしゃいます。川崎市も段ボールコンポストの需要が多いことを認知してきてくれているそうです。

2007年の発足から現在に至るまで、少しでも地球環境に対して何かをしたい!という情熱を途絶えることなく持ち続けている天野さん。その裾野は着実に広まっていると感じました。

天野さんの行動力とパワフルさに、こちらも元気になった私・板垣。天野さんのキラキラとした笑顔が忘れられません。

Information

「環境を考え行動する会」では段ボールコンポストのフルセットを2000円で販売しています。詳細については、下記ホームページをご参照ください。

http://web-k.jp/kankyo-act/

板垣 恭子
この記事を書いた人
板垣恭子ライター
静岡県出身で四姉妹の長女。大学卒業後、デザイナーとして働きつつ花屋で修行。現在は子育ての合間に、その経験をいかせるような世界観を目指して制作活動中。森ノオトではジャーナリスト的な一面を見せ、硬派な記事も立派に書き上げる努力家でもある。
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