障がいのある人と一緒に。11/24(月・祝)「表現の市場」@みどりアートパーク開催!
実はワタクシ、目下歌の猛練習中です。なぜって、11月24日(月・祝)に舞台に立つから! 障がいのある方たちと取り組んでいる演劇ワークショップの成果を発表するのです。(text:中島美穂)

歌劇『森は生きている』。火を囲み踊る神様たち。盛り上がるシーンだ

緑区霧が丘の「カフェベーカリーぷかぷか」は、天然酵母を使用し具材にもこだわる美味しいパン屋さん。障がいのある方たちがスタッフとして働いています。

 

「いらっしゃいませ!」というスタッフの大きな挨拶や独特のペースに、私は行くたびに笑顔になってしまいます。

 

今年の春、彼らと地域の方が一緒にお芝居をつくるワークショップが始まると聞いて、「これはおもしろそうだ」と取材に出かけた私。ぷかぷか店長でこのワークショップを企画した高崎明さんの「中に入らないとおもしろさがわからないよ」というひと言で仲間に入り、そのおもしろさにすっかりはまり、ついにはみんなと一緒に舞台に立つことになったのです。

 

一番左がぷかぷか店長の高崎明さん。30年に渡る養護学校勤務を経てぷかぷかを開業。教員時代から授業に演劇ワークショプを取り入れてきた。隣は、障がいをもつ方と数々の演劇ワークショプに取り組んできた進行役の花崎攝さん

 

『森は生きている」という物語に沿って作品をつくっていくことは決まっていたものの、6月のワークショップ初日の時点ではどんなお芝居が完成するのか、まだ全くわかりませんでした。

 

みんなから呼ばれたいニックネームを胸に貼り、“せっちゃん”こと花崎攝さん(演劇デザインギルト・元劇団黒テントの役者さん)を始めとする進行役のプロの“演劇人”たちに導かれ、一人ずつ動きを加えながら自己紹介し、コミュニケーションゲームをしたり、グループで小さな作品をつくったりしました。

 

以降、1カ月に一度のペースでワークショップがおこなわれ、その中で少しずつ『森は生きている』の歌を覚えて歌ったり、セリフを考えたり、劇中に登場する人形をつくったりして、劇を組み立てていきました。回を重ねるごとに参加者同士も打ち解け、みんなの表情が柔らかくなっていきました。

 

初回のワークショップ。グループに分かれて森を表現した。振り返るとすべて『森は生きている』の芝居につながっていたのだ

 

ワークショップに参加する中で、ぷかぷかのスタッフさんとの交流は私にとっては新鮮なものでした。今までちゃんと接した機会はあまりなく、これが初めての「出会い」だったのかもしれません。

 

みんなの魅力的なこと! 子どものように素直で、「歌いましょう」と言われれば大きな声で楽しそうに歌います。「おでことおでこをくっつけて挨拶しよう」なんてワークショップのお題が出れば、躊躇している私のおでこめがけてゴッチーンとやってくる。

 

あるときメンバーの一人が、美輪明宏の『ヨイトマケの唄』をひとつも間違うことなく(しかも前奏と後奏付きで)披露してくれた時には、私はその場を動くことができず、目から涙があふれそうになりました。今まで聴いたどんな歌声とも違う感動がありました。

 

お芝居づくりの大事なタイミングで「おトイレ行ってきまーす!」なんていなくなってしまったり、終了時間が気になってずっと「4時に終わる?」と質問してきたり。なんだかおかしくて、ずっこけてしまうことも多々あるのですが、次第に自分がそれを自然に受け入れていくのを感じました。彼らと一緒のものづくりの場には「○○しなければならない」「○○であるべき」はありませんでした。

 

12カ月の神様は人形。人形劇の「デフパペットシアターひとみ」のメンバーの指導で棒に古布を巻き付け、参加者が個性豊かな人形をつくった

 

ある時、進行役の攝さんに話を聞いていた時、「障がいも個性ということ?」と質問した私は、「そんなきれいなことではなくて……。それも私たち目線ですよね」と言われて、頭をガツーンとたたかれたような衝撃を受けました。

 

攝さんは、「障がいの有無は関係なく一人ひとり個人として対応しています。時間がかかることも一つの条件以外の何ものでもないし、ここにいる人とでしかできないものをつくりたい」と言い、舞台監督の成沢富雄さんも障がいのある方たちとのお芝居づくりを経て、「普通は○○であるという価値観から自身のものづくりが変化し、みんなから出てくるものを待つようになった」と話してくれました。

 

この5カ月間の体験を経て、私はまだ、自分の中で動いているものをうまく言葉で表すことができずにいます。ただ、ぷかぷかさんたちとの出会いによってもたらされた確かな変化は感じます。

 

ワークショップの進行をサポートし「表現の市場」にも出演するデフパペットシアターひとみは、耳の聴こえない人と聴こえる人が協同して公演をおこなうプロの人形劇集団。マッキー(左)とエノさん(右)が人形を操ると、空気がガラリと変わる

 

ぷかぷかの高崎さんは、お芝居というものづくりの中では彼らの魅力がとてもよくわかると言います。だからこそ地域の方と一緒にやりたい。そうすればぷかぷかがパン屋を通じて発信している「一緒に生きていったほうが楽しいよ」というメッセージが伝わるはずだと。

 

11月24日(月・祝)は、私たちの「みんなでワークショップ」チームの他にも、和太鼓やダンス、人形劇など様々なグループが参加します。障がいのある人たちがそれぞれの方法で表現する、「表現の市場」なのです。

 

私たちの歌劇『森は生きている』。実はちょっと不安です(笑)これからリハーサルを経て、また内容は変化するかもしれません。でもそれも「まあ、いいか」という気もしています。

 

配役時に最も人気で4人もいる少女役や、わがままで意地悪なのに明るくて優しそうに見えてしまう女王様と王様、個性あふれる神様など、魅力的な俳優陣が勢揃いしております(私ですか? それは見てのお楽しみということで)。

 

入場料は無料です。ぜひ楽しみに来てください。お待ちしています。

 

緑区霧が丘にあるぷかぷかは、パン屋、カフェ、総菜店に続きアートスペースもオープンさせたそう。来年には子どもたちにオペラをプレゼントするとか!? 今後の発信にも目が離せない

Information

表現の市場

出演:あらじん(和太鼓)、STEP IN THE LIFE & せや福祉ホーム(ダンスパフォーマンス)、分教室はっぱ隊(ダンスパフォーマンス)、スタジオクーカ・ふもっふっ二代目(人形劇)、デフパペットシアターひとみ(人形劇)、みんなでワークショップ(歌劇)、ライアー演奏

日時:2014年11月24日(月・祝) 14:00-17:00(開場 13:30)

会場:緑区民文化センターホール みどりアートパーク(JR横浜線・東急田園都市線・東急こどもの国線 長津田駅北口徒歩4分)

入場料:無料

問合せ:NPO法人ぷかぷか TEL 045-453-8511

みどりアートパーク TEL 045-986-2441

ブログ: http://pukapuka-pan.xsrv.jp

主催:NPO法人ぷかぷか

共催:みどりアートパーク

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