火鉢って意外と簡単! じんわり暖まる火鉢体験レポート
リポーターの松岡美和です。もうすぐお正月ですね。お正月といえば、やっぱりお餅。お餅と聞いて、私の頭の中に思い浮かぶのは、なぜだか火鉢で焼くお餅なのです。炭火に当たり網の上でぷっくり焼けるお餅は、いかにも美味しそうですよね。イメージの中だけの存在だった火鉢で焼くお餅。今回、火鉢を使っているお宅にお邪魔し、実際に体験してきました!

 

私の家の近所に、よく娘を連れて遊びに行くおうちがあります。庭になっているビワや柿をいただいたり、家の中にあがらせてもらってお茶を飲んでおしゃべりしたりと、よくお世話になっています。

 

住んでいるのは、織茂(おりも)敏夫さん・静子さんご夫婦と97歳のおばあちゃんの三人。家は昔ながらの木造家屋で、床板も黒光りしていて和みます。おうちの中に火鉢が置いてあり、いつも気になって見ていました。というのも、私は火鉢のある暮らしに憧れているのです。でも、実際に使っているところってなかなか見る機会がなかったので……。「火鉢で焼いたお餅を食べてみたいんです」と、私が持ちかけると、敏夫さんは「いいよ」と快くOKしてくださり、後日私に火鉢の使い方を教えてくれる場をセッティングしてくれました。

 

「こんにちは〜」。雨上がりの午後、織茂さんのおうちを訪ねると、玄関前に火鉢が用意してありました。

 

「まずは薪割りからだよ。本当は薪拾いから始めるのがいいんだけど、今日は雨が降ってたから」と敏夫さんからノコギリを手渡されました。炭に火をつけるために七輪で火を起こすのです。乾いた竹を切り出し、オノで小さく割っていきます。

 

火をつけるための薪づくりから。この日は雨だったので家にあった竹を利用したが、晴れた日なら枯れ枝を拾ってきてもよいのだとか

 

七輪に丸めた新聞紙をつめ、細く割った竹を放射線状に組んで置きます。マッチを使い、新聞に火をつけます。

 

七輪を二つ用意してくれたが、火鉢のためだけなら、一つあればよい。この日、七輪で魚を焼いたりして、炭火焼料理を楽しんだのでした

 

竹に火がつくと、その上に炭をいくつか置きました。敏夫さんのお父さんが手作りしたというブリキの煙突を七輪の上に置くと、火はどんどんと大きくなり、火柱が立ちました。

 

ブリキの煙突のおかげで早く火が回った。これはいい! 敏夫さんのお父さんはブリキ屋さんだったとか。なんと、オノも手作りでした

 

炭を入れているこの壺は、「火消し壺」。フタもあり、本来は火のついた炭を早く消火するのに使うための道具。消火した炭は火付きがよいので、次回はここから使うとよい

 

織茂さんのおうちはプロパンガスを利用しています。炭は、ガス屋さんに注文すると、家まで届けてくれるそうです。私は都市ガスを利用しているので知りませんでしたが、プロパンガスを売っている燃料屋さんでは、薪や炭や灯油なども販売しているんですね。

 

ちなみに、私は炭に火をつけるのはガスコンロでやるものだとばかり思っていました。七輪で火をつけるとは! もちろん、ガスコンロでやることもできます。「火おこし器」に炭を入れ、ガスコンロの火にかけて、赤くなるのを待つだけなので、お手軽です。でも、ガスだってタダではなく、貴重な資源ですからね。

 

「火おこし器」と呼ばれる炭に火をつける道具。そういえば、私の祖母の家の勝手口には七輪の横に火おこし器がセットで置いてあったのを思い出しました

 

灰がたっぷり入った火鉢と小道具たち。中央が五徳(ごとく)、奥に灰ならしと火箸が並ぶ。この火箸は織茂さんのお知り合いが作ったものだそう

 

こちらが火鉢。イメージ通りの火鉢です。でも、よくよく調べてみると、火鉢にもいろんな種類があるようです。このころんとした形がかわいい丸いタイプは、「手あぶり火鉢」といって、基本的にお一人さま用なのだそう。木でできた囲炉裏のような四角い箱型の火鉢もあって、そちらは「長火鉢」といい、何人かで使えるようです。火鉢には磁器製のものだけでなく、金属製や木製のものもあるんですね。

 

灰の中央に置いてあるのは、五徳。コンロと同じで、上にヤカンを乗せたりできます。奥にあるのは灰ならしと呼ばれ、灰を炭に寄せたり平らにしたりする道具です。その右横にあるのが、火箸。金属製です。

 

「そろそろ、いいね」と、敏夫さんが煙突をあけると、炭に火がついて赤くなっていました。火箸を使い、炭を火鉢の方へ移しました。娘が灰に穴を掘っていたので、灰が奥の方へ偏っていますが……、本当は平らにならしておくのがよいようです。

 

火のついた炭を火鉢の中へ移す敏夫さん

 

炭の周りに少し灰を寄せ、五徳を置き、網を乗せました。お待ちかね、お餅を焼くスタンバイOKです!

 

さっそくお餅をのせた。火鉢の横に座るとじんわりと暖かく、ついつい手をかざしてしまう

 

お餅を焼くなど、火力が必要なときは炭の赤く火がついた方を上に向けたらよいそうです。炭の置き方や灰の寄せ方を工夫することで火力を調節できるんですね。

 

時々ひっくり返しながら、お餅の焼き加減を調節

 

焼けたお餅はお醤油と焼き海苔でいただきました。美味しかった!

 

海苔を焼いて食べたりしました

 

食後は靴を脱いで足をのっけちゃいました。火鉢から離れられない〜

 

火鉢全体がじんわりと熱をもち、想像以上に暖かいことにとても驚きました。両手で火鉢を抱えるようにして抱きながら「本当に暖かいですね!」と私が言うと、敏夫さんが「あったかいんだよね。小さい頃、火鉢をまたいでて親に怒られたことがある(笑)。火に当たってる方は暖かいんだけど、背中が寒いから半纏とかちゃんちゃんことか着るんだよ」と話してくれました。

 

また、「注意しないといけないのは、換気ね。一酸化炭素中毒にならないように気をつけないといけない」と敏夫さん。昔ながらのお家では、隙間風が入る方が当たりまえです。現代の住宅は、サッシなどが使われていて機密性が高いので、もし火鉢を使う場合は窓を開けておくか、こまめに換気をする必要があるみたいです。

 

今回火鉢を実際に使っているのを見て、思っていた以上に簡単だと思いました。やっぱり、炭って魅力的! 火鉢、欲しい!

 

マンション住まいのわが家でやるなら火おこしはどうしようか、換気はどうしようか、そういうことを考えながら過ごしました。最初の薪割りで、私は慣れない手つきでコンコンと竹を割りながら、「うちに使用済みの割り箸なら捨てずにたくさんとってあるなぁ」なんて思ったり(笑)。

 

もし、わが家に火鉢を導入するということになれば、ぜひまたレポートしたいと思います。乞う、ご期待?!

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