森ノオトの“もったいないレシピ”からはじまったこの料理講座。「横浜3R夢（スリム）プラン＊」を推進する青葉区役所地域振興課との連携も板についてきました。

＊「横浜3R夢プラン」とは、廃棄物のリデュース（発生抑制）、リユース（再使用）、リサイクル（再生利用）の3 つのR を進める横浜市の取り組みを表したもの。3R を推進し、ごみ削減と脱温暖化に取り組み、子どもたちが夢を持つことのできる町・横浜を目指しています。

ここで、ちょっとおさらいから。

1回目：「3R夢なクッキング講座」2013

食材を余すところなく使い切る！　ことをポイントに、旬の大根1本をまるまる使い切るためのレシピを紹介。“大根葉と厚揚げの餃子”や“大根と人参の皮ごときんぴら”などをつくりました。

2回目：「3R夢なクッキング講座」2014

普段は捨ててしまうような野菜の皮、ヘタや根の部分を利用してつくった「野菜ブイヨン」の魅力について徹底的に紹介。栄養満点の“食べるスープ”や人参をまるごと使った“人参ごはん”などをつくりました。

そして、3回目となる今回。この魅力的な「野菜ブイヨン」＝「ベジブロス」の輪をさらに広げるために、基本となる「ベジブロス」の取り方からはじまり、この出汁（だし）を使った初夏に合う料理を紹介していきたいと思います。

普段は捨ててしまうような野菜の皮、ヘタや根の部分から生まれる「ベジブロス」には、実はさまざまな種類の野菜から溶け出した旨味が含まれており、とてもバランスのとれた美味しい出汁になります。さらに、栄養面についても特筆すべき点が多いのが特徴。野菜の皮と実の間には豊富な栄養が含まれており、また大根や人参などの葉の付け根の部分は「生長点」ともいわれ、特に栄養価が高いといわれています。

美味しく、栄養豊富、そして、野菜も使いきることができる……と、良いことづくしの「ベジブロス」。日頃の料理にも気軽に、簡単に取り入れてほしいとの願いを抱きながら、メニューを決めました。そして先日、いつものように試作会をおこないました。

これが「ベジブロス」！　基本的にはどんな野菜のヘタや皮などでも大丈夫。今回の講座では夏にぴったりな丸く黄色い食材（何かは当日のお楽しみ！）もまるごと使用

毎日、家族のごはんをつくる主婦にとって、暑い季節に、火を使う料理はできるだけ避けたいもの。おまけに、火を使わなければ環境にもやさしいというおまけつき。ということで、今回はスペインの冷製トマトスープ“ガスパチョ”からヒントを得た「冷製トマトパスタ」に決まりました。トマトの酸味がいきたベースに、「ベジブロス」の旨味が加わると美味しいパスタソースに変身！　そして、パスタを茹でる際にある裏ワザを使うと、通常の1/4ほどの時間であっという間にモチモチのパスタが出来上がります。レシピを提供するだけでなく、いつもの調理に加えられるちょっとしたコツを紹介していきます。

トマトやその他の材料をミキサーでまわすと……、パスタソースの出来上がり。「ベジブロス」がソースの隠し味。パスタにからみやすいトロミ具合を調整する

試作では、パスタを茹でる際に3つの方法を試した。同じ種類のパスタであっても、食感は見事に変化した。講座では、まるで“生パスタ”のような食感になった方法を紹介予定

「冷製トマトパスタ」の完成！　トマトの酸味と「ベジブロス」の複雑な風味が混ざり合い、夏にぴったりな爽やかな味に

・「ベジブロス」の取り方

・冷製トマトパスタ

・オクラのピクルス

講座では、まずデモンストレーション形式で各メニューのつくり方をご紹介し、その後、各班に分かれて実習していただきます。つくった後は、皆さんでおしゃべりをしながらの試食タイム。ここではご紹介しきれない野菜にまつわるお話やポイント、ごみの話についてもお伝えできればと思っています。

“参加費無料”であり、さらに今年からは別室での“保育付き”となりました。ぜひ小さなお子さま連れのお母さんにも参加していただき、身近に「ベジブロス」のある生活を楽しんでもらえたらと思います。美味しい料理を学べてレシピもゲット、毎日の暮らしに持ち帰ってごみが少なくなり、環境負荷も減らすことができる、1回で何倍も「美味しい」特典付きです。ご応募、お待ちしております！