はばたけ!未来の理系男子&女子「あおば理科実験教室」inエスニカ
日ごろ疑問に思うことを、ついインターネットの検索に頼ってしまいがちな毎日。でも、身の回りにある様々な不思議を、科学的に考え、解明することができれば……? そんな風に思い、子どもたちと一緒に「あおば理科実験教室」に参加してきました! 家具屋さんでの実験教室、どんな様子かレポートします。

スマホを持ってからというもの、何かあるとすぐネットで検索、が私の癖になってしまいました。とても便利でプラスになることも多い反面、一つの謎を自分でじっくり考える、という習慣がなくなってしまったように感じます。このままではいけないな、と思いながらも抜け出せない大人のスマホ生活。

子どもの世界では「理科離れ」が叫ばれるようになった2000年ごろから、全国各地で「理科実験教室」が徐々に増えているといいます。

私が住んでいる「桜台ビレジ」の1階にある、世界各国の美しい家具や雑貨を扱う「エスニカethnica」さんで、小学校低学年を対象とした「理科実験教室」が開かれると聞き、のぞいてきました。

先生は「あおば理科実験教室」の並木高洋さん。2008年から青葉区のたまプラーザとたちばな台で教室を開いています。以前はIT系企業で遺伝子工学のお仕事をされていました。子どもたちに実験を通じて好奇心の種を育てたいと、理科実験教室の講師に転身したそうです。

実験の始まりは、形から。ということで、子どもたちが白衣を着て、並木先生とごあいさつをします。かわいらしい小さな科学者が集まり、一礼します。

 

エスニカさんの素敵な椅子が並ぶ店内で

 

まず、並木先生は「実験の約束」と「実験てなに?」のお話をします。「実験」という言葉をまだ知らない低学年の理解に合わせて、「知らないことを何でもやったら、実験だよ」と冗談を入れながらの分かりやすい説明です。

 

名前を書いた、自分だけの実験ノートが配られる

 

第一回目の体験授業では、風船を使ったいくつかの実験がおこなわれました。その内容を、具体的に紹介をします。

(1) 風船のふくらみ方を考える

風船にマジックで四角を書いてから膨らませると、どんな形になるかを考えます。実験ノートには「予想」・「結果」・「理由」を書く欄があり、難しい予想には選択肢付きなので、まるでクイズのよう。

 

先生が風船を膨らませる様子を観察する

 

観察した後は、実験ノートに書き込みます。

 

まだ字が書けるようになったばかりの小学一年生。結果を書く時間も十分とっている

 

(2) 風船はどんな風に動く?

風船の吹き口に曲がるストローを刺して、固定すると、どんな動きをするか観察します。最初に吹くのには力がいるので、大人の力も借ります。子どもたちはこれが気に入ったようで、何度も吹いては動かして、大喜び。このおもちゃは、今回のお土産になりました。

 

早い動きの風船にびっくり!

 

(3) 風船に竹串を刺しても割れない場所はどこ?

風船に竹串を刺す、とあるので、耳を押さえて大興奮。一気に場が盛り上がる

 

先生は答えを知っているので、子どもたちの様子を見て楽しそう

 

(4) 風船を割れなくしてみよう。竹串を抜いて空気が抜けるのを見る

「一つの実験で色々な現象を見ることができるよ」と、風船の空気が抜ける最後まで観察します。実験の様子はノートに書き留めて記録します。

 

説明を聞いてノートに記入し、仮説を立てて、実験する。この繰り返しで、実験の基礎を身につける

 

記録の仕方も先生から学びます。漢字をまだ習っていない1年生に配慮して、ノートの全ての漢字にふりがなをつけていたのが印象的。子どもたち一人ひとりを気にかけてくれている様子が伝わります。

実験の結果を図で解説する

 

(5) 風船を遠くまで飛ばしてみよう

最後に用意されたのは、一人ひとつのカラフルな長い風船。これを遠くまで飛ばすにはどんな工夫をすればよいかを考えます。

 

エスニカさんのアジア家具の横でカラフルな風船が飛び交う、不思議な光景

 

最初はてんでばらばらな方向に飛び交った風船たち。次は、先生から小さな紙をもらい、ロケットの翼のように風船の根本につけます。

実験をして、結果を見て、より良い方法を考える、の繰り返しが大事

 

なぜ翼を付けると遠くまで飛ぶのかは、少々難しいため、来ていた大人のために先生が教えてくれました。

翼をつけると、飛行機にもはたらく「揚力」(動いている方向に対して下からはたらく力)と重力で落ちるバランスがつり合い、風を安定させてまっすぐ飛ばすことができるそうです。

風船だけでこんなに色々な実験ができるのか、と驚きます。

 

最後はお土産のロケット風船をカスタマイズ。子どもたちが喜びそうなカラフルなテープがたくさん用意されていた

 

低学年対象ということもあり、1時間と短い時間ですが、いくつもの実験があり、子どもたちは終始夢中でした。先生の動作一つひとつを見ては驚き、歓声をあげ、自分でも手を動かし、あっという間の授業だったのではないでしょうか。

普通は理科実験、というと真っ白で殺風景な理科室を思い浮かべますが、並木先生の「知らないことを何でもやったら、実験」という言葉のとおり、エスニカさんでの「実験」は理科室だけでやるものではなく、日頃の生活の中でもできるのだ、と思わせてくれます。

並木先生は、「子どもたちには型にとらわれない自由な発想をして、自由に生きてほしい」と語ります。理科については、楽しさを知らずに嫌いになっている子がいるのが気になるそう。この教室を通じて、なんでもまずはやってみたい、と思う子どもを増やせたらと願っていると言います。

大人の私でも、取材しながら、生徒のように「なぜだろう?どうなるだろう?」と授業を聞いていて、子どもの頃のワクワクする気持ちを思い出しました。

エスニカさんでの「あおば理科実験教室」は毎月第4水曜日の開催です。単発での受講も可能です。夏休みには特別授業も用意されています。少人数制で定員があるので、お早目にお申込みください。

Infomation

あおば理科実験教室inエスニカ

http://ethnica.jp/all-articles/6932

 

日時: 毎月第4水曜日 16:00-17:00

参加費: 3000円(消費税込み、初回は体験授業として参加費無料)

あおば理科実験教室

http://aobarika.jp/

 

山川 紋
この記事を書いた人
山川紋ライター
教育やWEB関連の仕事を経て、現在は夫と住宅の設計やリノベーションを手がける「ショセット建築設計室」を主宰。横浜市青葉区のビンテージマンション「桜台ビレジ」に住まい、事務所を構える。森ノオトでは教育と建築の専門家として、子ども向けの建築ワークショップなどを展開。愛猫4匹が看板。
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