町田市小野路の農家・大澤克好さんに学ぶ「干し柿づくり」
軒先に干し柿が吊るされている風景……とても素敵ですよね。わたしの心の片隅に原風景として残っています。そんなわたしが今年、初めて干し柿づくりに挑戦しました。その楽しさ、美味しさにはまって、友人たちにもすすめるほど。干し柿についてもっと知りたいと思い、生産者である町田市小野路の農家・大澤克好さんを訪ねました。

みなさんはお気に入りの野菜直売所はありますか?

わたしは週に1、2回、旬のもの、めずらしい野菜や果物を買いに、町田市小野路の野菜直売所を訪ねます。

ある日、いつものように朝一番にずらりと並んだ食材に目を輝かせていると……ふと、細長くお尻がとがった、「つるのこ」という小さなかわいい柿を見つけました。そして袋の中には荷造り用のナイロン縄が……不思議そうに眺めていると、「干し柿用の渋柿だよ」との声。面白そう!! と心が踊り、一袋(6個入り)買って帰りました。

勢いよく買ったものの、つくり方がわからず……インターネットで調べ、その数ある中の一つのレシピを参考に、ドキドキわくわく干し柿生活をスタート。

軒下に干した渋柿は毎日違う表情をみせ、家族を楽しませてくれました。雨の日は家の中に入れ、「おいしくなあれ」と唱えながらの1週間。

一週間後にできあがって、おそるおそる食べてみると……「美味しい!あまーい」と、子どもたち。あっと言う間になくなってしまいました。

午前中の優しい光に包まれた干し柿。網戸越しに映る干し柿のシルエットが美しい

その後、さらに12個つくり、こちらもぺろり。また買い足そうと小野路の野菜直売所に向かうと、今度は「百目」という大きな釣鐘形の渋柿が!! 迷わず2袋購入しました。

子どもたちも大きな渋柿に大喜び。わたしもこの時には干し柿づくりの一連の流れがスピーディーになっていました。

干し始めてから10日後の百目柿。表面がほどよい硬さで、中はとろりと甘い仕上がり。硬さや甘さはお好みで。気温や干す日数、柿の大きさで違ってくる

楽しい・おいしい・かんたんな自家製干し柿。でも本当にこのつくり方でよいのかな、もっと知りたいなと思い、渋柿の生産者・大澤克好さんを訪ね、干し柿のつくり方を教わってきました。

手入れが行き届いている広大な里山にある大澤さんのお宅

先端が二股に割れている3メートルほどの「ばっぱさみ」(高い木の果実をもぎとる竹の棒)で百目柿を小枝ごとねじり折って採る

柄と枝をT字型に残して、余分な枝と葉を丁寧に切る

へたも皮と一緒にきれいに剥く

渋柿の皮を剥く時に鉄の包丁だと、柿渋と鉄が反応して指が黒くなるので、ステンレスの包丁がいいよ、と優しく話してくれた、大澤さん

あっという間に皮を剥かれた、みずみずしく美しい山吹色の渋柿。この後カビ防止のため、熱湯にくぐらせる

家ではこの紐(ビニール紐を細く裂いたもの)で吊るすのよ」と穏やかに笑う奥さま

くるりとすばやく輪をつくり……

輪の中にT字の柄を入れ、紐の両端にぶら下げる

雨の当たらない、風通しのよい軒下に渋柿同士が当たらないように干す。細長いのが「つるのこ」、釣鐘形が「百目」

大澤さんが大切に育てた島かぼちゃ、紫芋、安納芋、ザクロ、山椒の実、アケビ、富有柿をお土産にいただいた。温かい気持ちと秋の恵みに感謝の気持ちでいっぱいに。大澤さんどうもありがとうございました

干し柿をつくるには、気温にもよりますが、空気が乾いて天候も安定する今時分が最適と言われています。2、3日は雨の心配のない日から干し始めてください。

それと食べ過ぎにはお気をつけくださいね。柿は栄養価も高いのですが、1日1、2個くらいまでがカラダによい、と言われています。

お子さんがいるお家でも、一緒に皮を剥いたり干したり……。

意外とかんたんにつくれて、都会でも、マンションのベランダでも、誰でもおいしくできるんですよ。

渋柿が手に入ったら、ぜひ干し柿生活を楽しんでくださいね。

おおかわら あさこ
この記事を書いた人
おおかわらあさこライター
自然のもの、手仕事が放つ光を切り取り、写真におさめるフォトグラファー。ピュアでやわらかな感性から生まれる作品に、とびきり繊細でやさしい言葉をふわりと添えるフォトレポートが多くのファンを生んでいる。植物が好きで、フレッシュな姿もドライな様子も載せた植物図鑑をつくるのが夢。
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