スーパーでも、マルシェでもない。八百屋さんでお買い物してみたい!
JR横浜線「淵野辺駅」を出て徒歩3分。図書館や公園に向かう途中に、「べジフルフラワートゥーシェ 八百屋」はあります。随分長い名前だ、と思うかもしれませんね。私も、その一人です。一体どんなお店で、その名前にはどんな思いが込められているのでしょうか? 気になるお店に行ってみました。

「八百屋」という言葉を聞いて、皆さんはどんなことをイメージしますか? 賑やかに野菜が並ぶ店内。威勢のいい店主の声。きっと、どこか懐かしさを覚えるのではないでしょうか。

「べジフルフラワートゥーシェ 八百屋」は、白を基調にしたレトロな佇まい。確かに野菜は並んでいるのだけど……。まるで雑貨屋さんのように丁寧に商品が並べられています。

雑貨屋さんのような落ち着いた雰囲気

 

店内には、無添加・天然醸造で手作り味噌と麹の専門店「井上麹店」の麹、私の友人にもファンが多い「とこ豆腐」の豆腐や、「ゆるひ」のふわふわのシフォンケーキ、加熱処理をしていない生はちみつなど、「体にいいもの、優しいものを」という店主のこだわりの品々が並んでいて、つい、いろいろ手に取ってしまいます。

 

ざるなど味がある什器も素敵

 

こだわりの品に出会えるコーナーが私のお気に入り。野菜のついでに買って帰りたい

 

こちらのお店は20149月に、同場所で営業していた八百屋さんが都合により店じまいするのを引き継ぐ形で、自然栽培を中心に扱うスーパーでバイヤーをしていた間島幸夫さんと、元々土地の一角で小さな花屋をしていた奥様、藤田広江さんがオープンしました。

 

笑顔が素敵なお二人。広江さんの花と野菜のコラボも見てみたい

 

「<べジフル>は野菜と花をイメージする言葉。<フラワートゥーシェ>はフランス語で心にふれるという意味。花屋をやっていた時の名前なんです。これだけでは何のお店だかわかりにくいですよね? それで<八百屋>とつけたんです」。広江さんは笑います。これで野菜と花の関係と、長い名前の秘密がわかりました。

 

「安心・安全・美味しいを届けたい。そして、農家さんの思いや野菜たちのストーリーを伝えたい。旬の野菜の中にも、さらに今!という旬があるんですよ。だから対面販売は絶対条件なんです」と顔を見合わせるお二人の目線は、作る人、食べる人、野菜たち。すべてに優しくてあたたかさを感じます。

「これはこんな風に調理すると美味しいですよ」。対面販売ならではの楽しいやりとり

 

レシピが添えてあることも。この心遣いが嬉しい

 

そんなトゥーシェさんは、どんな未来を思い描いているのでしょうか? 伺ってみました。

 

彼らの夢は、自家採取の種を守り、つなげていくこと。普段に注目する人は少ないかもしれませんが、昔は収穫と共に次の野菜作りに備えて、その土地に根ざした自家採取の種を大切に残していました。今、流通している種の多くは、昔のように「つなぐもの」ではなく、「買うもの」という感覚の一代限りの種(F1種といいます)なのです。「その土地に根付いた種を守って、後世につないでいくことの大切さを、子どもたちに伝えていきたいんです。」と、広江さんは言います。

その強い思いは形になり、4月からHSSプロジェクト(“H”はハンド・ハート・ヘッド。“SS”はシード。種から種への意味)として始動し、プランター作りから始まり、土作り・野菜作りを、親子で体験して学ぶという、ワクワクするような内容です。それは、自らで考え、手を動かし感じることができる人を育てることでもあります。

私も参加したいなと思ってしまいました。

小さいけれど、お二人の「やりたい!」がたくさん詰まったお店。つくる人と食べる人をつなぎながら、どんな風に成長していくのか。トゥーシェさんのこれからがとても楽しみです。

小さな「街の八百屋さん」。そこには、野菜が並べられているだけのスーパーには無い、人の温かさを感じることができます。店員さんとのやりとりから、晩御飯のレシピのヒントや、野菜の豆知識も得られてしまうかもしれません。皆さんもそんな醍醐味を体験してみてはいかがでしょうか?

八百屋ならでは(?)の風通しの良い店先。通りがかりに覗いてみては?

Information

べジフルフラワートゥーシェ 八百屋

住所:神奈川県相模原市中央区鹿沼台2-12-13

電話:070-5020-0224

Fax042-812-7155

営業時間:10001900

定休日:日曜日

末田 千鶴
この記事を書いた人
末田千鶴ライター
相模原市在住。2012生まれの長女、2016生まれの次女の母で、子育てに追われる日々。以前はかばん作家として活動。かばん職人さんの所に通っていた時期も。すてきなモノ、空間、人に出会えたときに幸せを感じる。将来娘たちともの作りをするのが夢。
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