体験を通して身近な住まいからコミュニティを広げよう!「お庭のお散歩と苔玉作りワークショップ」開催
緑がまぶしい初夏の日曜日、森ノオトが青葉区を飛び出して、身近な自然に親しむ体感型ワークショップをおこなってきました。講師をつとめたのは川崎市高津区にある「庭乃持田園」の持田智彦さんと三貴子さん。大規模集合住宅の居住者間のコミュニティが広がり、住まいの周囲の環境への愛着が深まる……そんなキッカケづくりをする試みです。

今回のワークショップは、「NPO法人CANVAS」が企画構成と広報を担い、プログラムの提供とナビゲート役を「NPO法人森ノオト」で行う、二つのNPOの初のコラボレーション企画でした。

 

CANVASは、未来を担う子どもたちの可能性をひろげ、子どもたちがフルスイングして創造・活動・表現することをテーマとして、全国でワークショップやイベント、セミナーを多数企画開催しているNPO法人です。「10のつくる」を掲げ(場/プログラム/拠点/人材/教材/ツール/空間/環境/まち/未来)活動の幅は多岐にわたります。

 

「産官学連携で、子どもの想像力を広げるたくさんの人がつながり、子どもの無限の可能性を広げるような学びの場、イベントやワークショップをつくっていきたい」と、CANVASのワークショップコーディネーター・窪村永里子さん。過去に開催した「ワークショップコレクションは全国からワークショップ・プレーヤーが集まり、2日間で10万人も動員するくらいの人気のイベントだったそう

 
そして当方、森ノオトは、自然・エコ・暮らしをテーマとした活動を中心としています。

 

神奈川県相模原市の大規模マンションに住む住民の方々が、顔の見える関係をしぜんとつくれるようにと、年間を通じておこなわれる様々なワークショップの一環として、CANVASから森ノオトに声がけがあったのが昨年の秋頃。半年ほどかけて、土や草花、樹木と親しむためのプログラムをともに考えてきました。自然体感型ワークショップは、春夏と秋冬、それぞれ2会場、計4回開催する予定です。

 

第一弾の春夏バージョン、前半は庭乃持田園有限会社の社長で、樹木医の持田智彦さんを講師に、参加者みなでマンションの周囲とお庭を散歩しながら植栽を観察する時間です。イベント当日の5月20日は快晴。真っ青な空の下、爽やかな風を感じながら歩くだけで、気分も爽快です。

 

参加者はご家族連れが多い。歩きながら「へー!」「なるほど!」と、声があがっていた

 

持田さんの説明を聞きながら、改めて植栽に目を向けて観察してみると、驚きの発見ばかり。風にそよぐ枝葉、さわさわと聞こえる葉の音、かすかに香る花の香り、常緑樹、落葉樹、香しい香りのする木、実をつける木。様々あります。

 

毎日静かに住民を見守っている木々たちは、季節を気持ちよく感じられるように巧みに組み合わされ、植えられている……そのことに気づくだけで、何気なく通り過ぎていた風景が昨日と今日で全く違って見えそうです。

 

「クスノキ、防虫効果があるんです」と持田先生。「へ~!」と参加者の方の感嘆の声。みな葉っぱをかいだり触ったり

「耳をすませてください。サラサラしませんか?」本当だ! 他の木よりも乾燥したようなサラサラという音がする「フウノキ」

多くの住民が通るであろうこの小道、春は「オガタマノキ」、初夏は「クチナシ」、秋は「キンモクセイ」、冬は「ニオイヒバ」。四季で香りが楽しめるようにデザインされていることに感動!

 

そして、ただただ観察するだけでは終わらないこの企画。「手・耳・鼻・目」を使って感じたことを視覚化します。大人はポストイットにメモを、子どもたちはイラスト入りのシールによって、五感のどの部分を使って感じたのか考えながら観察していきます。

 

どの感覚を使ったか考えながらシールを貼っていく。CANVASでは子どもたちにレジュメを渡すのか/貼るのか、道具を渡すタイミング、情報量を調節するといった、細かな配慮もしている

開催場所に貼られた「手・耳・鼻・目」アイコン。ワークに使うちょっとした道具類のデザインにも、CANVASならではの可愛さがあふれる

 

散策が終わったあとは、ポストイットのメモをお庭の地図に貼り出します。情報を与えられただけで終わらないよう、アウトプットする作業も大切です。

 

自分とは違った視点に気づく

 

前半のお散歩が終わると、後半は手を動かす苔玉づくり。今度は、庭乃持田園の持田三貴子さんが先生です。8組の親子が参加しました。意識しなければ、なかなか土に触れる機会がないであろう最近、土の感触を味わいながらの作業で大人も子どもも夢中でコネコネ。

さらさらだった土に水分を加え、手でギュッギュッと固めていきます。コロンとできた土のお団子に、フワフワモフモフの苔を糸でくくりつけ完成!初対面のみなさんでも、作業しながらしぜんと会話が生まれました。

 

土の匂い、コケの手ざわり

本日の講師、持田三貴子さん、持田智彦さん。森ノオト事務局長、梅原昭子さん。作業場は、マンション内の共有スペース。窓の外には美しい植栽、自然光もたっぷり入る明るい場所

 

そして苔玉づくりで終わらないのが森ノオト流。事務局長の梅原昭子さんが、手作りの紙芝居を披露!苔玉を小さな地球に見立て、地球誕生から人間の生活、自然との関わり……宇宙や地球と「わたし」がつながっていて、人間も自然の一部であることを参加者の方に伝えました。

 

力作の紙芝居。「自然」をより大きな視点で観察してみよう

 

完成した苔玉

 

快適な生活を送ること。それは人とのコミュニティが活性化することもそうですし、自然の力を借りることも大切です。普段とは違う体験を共有することで、親子や世代間のコミュニケーションが生まれ、人と人がしぜんとつながり、自分の住まいにさらに愛着が湧くキッカケとなったのではないでしょうか。

 

他の団体との協働によってエリアを飛び出した企画で、これまで接点のなかった人々に、森ノオトの考える豊かな未来について伝えることができたのも、よい経験となりました。

Information

CANVASのCI(コーポレート・アイデンティティ)。お道具箱がモチーフ。○と△と□で構成されていて、色はすべての色を再現できる三原色。無限の可能性と沢山の「つくる」が表現されている。

 

http://canvas.ws/

 

NPO法人CANVAS

〒110-0001 東京都台東区谷中7-5-12

TEL:03-6802-7984

FAX:03-6802-7986

板垣 恭子
この記事を書いた人
板垣恭子ライター
静岡県出身で四姉妹の長女。大学卒業後、デザイナーとして働きつつ花屋で修行。現在は子育ての合間に、その経験をいかせるような世界観を目指して制作活動中。森ノオトではジャーナリスト的な一面を見せ、硬派な記事も立派に書き上げる努力家でもある。
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