沿線を緑でつなぐ。東急電鉄『みど*リンク』アクションにチャレンジしよう
例えば「通学路に子どもたちと花や緑を植えて明るくしたい」と思っても、資金がないからあきらめているという方は多いのではないでしょうか? 東急電鉄が推進している『みど*リンク』アクションは、そんな状況から一歩踏み出すために緑化活動を「物資で支援」する取り組みです。

青葉区とNPO法人森ノオトの協働事業「フラワーダイアログあおば」の10月のプログラムは、『みど*リンク』アクションを一例として、「企業との連携で活動を可視化する」をテーマにワークショップを行います。頭や心の中にある計画を具体的に進めるには、自分たちのやっていること、やりたいことを言葉にするプロセスがとても重要です。ワークショップでは、企画を立てる前に必要なこととして、森ノオトが発信力アップ講座で使っているフレームを用いて活動を振り返り、まとめる作業に挑戦します。

 

『みど*リンク』アクションでは、東急線沿線で緑化活動をしているグループから企画を募り、審査をして、特にすぐれている企画に東急電鉄が10万円から100万円相当の物品などの支援を行なっています。

 

 

この取り組みの前身となる1972年から実施した「東急グリーニングキャンペーン」では、開発によって失われた緑を増やそうと、庭に植えるための苗木を配っていました。その数、40年間で22万3千本。しかし、配った後の個々の苗木の姿を追うことはさすがにできません。実際にどれだけ緑化に貢献しているのかを調べるのが難しいことや、マンション暮らしの方が増えたことも理由の一つとなって、これからは、点の活動を線でつなぐべく、2012年から「みどり」をきっかけとした「まちづくり・コミュニティづくり」を応援する活動、『みど*リンク』アクションが始まりました。

 

 

毎年、10月から12月にかけて企画の公募が行われて、審査の結果、複数の団体が選ばれます。支援団体の発表と団体同士の交流の場として、毎年4月には『みど*リンク』カンファレンスが行われます。私は今年の4月14日に行われたカンファレンスにお邪魔しました。前年の支援団体の活動報告と、ゲストによる講演会、今年の支援が決まった団体の紹介があり、活動の中で最も優れていた団体が、来場者の投票により、その年のアワードに選ばれるという趣向になっています。過去の支援グループも招かれるので、終了後の交流会を毎年楽しみにしているという声も多く聞かれました。

 

今年のカンファレンスは二子玉川RISE(東京都世田谷区)のカタリストBAで行われた。今回アワードを受賞したのは、東急東横線・綱島駅近くの鶴見川流域の自然を守る「地球っ子・綱島」の活動(写真提供:東急電鉄)

 

青葉区でも、既に『みど*リンク』アクションを活用している団体がいくつかあります。

その一つが、今年のカンファレンスでも活動報告をしていた江田駅周辺商店会です。後日、活動日に取材をさせてもらいました。

 

江田駅東口の花壇。江田駅前は人工物が多く、殺風景なため、花壇があるとないとではかなり雰囲気が違う

江田駅周辺商店会は、ハマロード・サポーターをベースとして活動しています。ハマロード・サポーターは横浜市道路局が管轄する、地域の身近な道路を、ボランティア団体と行政が協働して美化、清掃活動をするための制度です。身近な道路をきれいにしたいなと思った時に、市民や地元企業が自主的に集まって団体をつくり、活動内容を決めて、覚書を交わします。そうすると、道路管理者(主に、各区の土木事務所)は、竹ぼうきや、スコップ、鎌など最低限必要な道具の提供と、保険料の負担、ゴミの回収と廃棄処分、活動の案内板の設置をします。しかし、登録団体がたくさんあるため、1団体あたりの予算は限られています。

 

 

そこで、江田駅周辺商店会では、2015年と2017年の『みど*リンク』アクションの支援により、駅周辺の花壇の整備をしました。慶應義塾初等部や桐蔭学園小学部に花壇づくりに関わってもらったり、近くのにじいろ保育園の子どもたちにお散歩がてらの水やりを頼んだりと、世代を超えて、まちに親しみを感じてもらう工夫をしたのが支援を受けられる評価のポイントだったようです。

 

こんな表示があることに気がついていましたか?

 

江田駅周辺商店会が手がける作業エリアはとても広く、赤田西公園の前や、荏田西のお伊勢橋方面へのプランターの設置から、みどりアップ計画を利用してユニクロの駐車場脇とJUST社屋前の花壇化、そして今年は、国土交通省との連携で国道246号線沿いの清掃や緑化にも取り組み始めています。

 

この日の作業は、江田駅からあざみ野駅に向かう通り沿いにある花壇の整備。チームワーク良く、あうんの呼吸で作業が進んでいく

商店会会長の齋藤篤彦さんは、Asmecという監視カメラなどを扱う会社の役員さんであり、地域メディアを立ち上げたり、えだ歴史散歩という地元の歴史をまとめた冊子も作っている。会社の社長を務める奥様との二人三脚で、地域活動のまとめ役を担う

 

花や園芸の世界には、ハマロード・サポーターの活動を始めるまでは全く縁がなかったけれど「やり始めたら終わらないんですよ」と苦笑する齋藤さん。カンファレンスの時にはビシッとスーツ姿でしたが、作業着を着て、鎌を持ち、土を触っている姿もはまっていて、どんな場所であれ、土や植物と触れている人の姿はいいなと私は感じました。

 

 

齋藤さんは、この、終わることなき活動に参加してくれるメンバーを集めるために、edatomo flower road link と銘打ち、“えだまる”という公募で決まった愛らしいキャラクター入りのチラシでアピールもしています。江田駅前の野菜が美味しいレストラン、maaruの中にもポスターが貼られているので知っている人も多いかもしれませんね。活動日は毎週金曜日の午後ですが、活動日以外でも、水やりだけなど、できる範囲での関わりをしてくれる方も歓迎だそうです。

 

みるみるうちに花壇の草や木々が取り払われ、雑草の根っこが残らないよう、土をふるいにかけてより分ける。このあとブロックを置いて土どめし苗を植える

これは2017年のフラワーネックレスに合わせて整備した花壇の一つ。少し見えづらいが、青葉区のキャラクター“なしかちゃん”の隣で帽子を被っているのが“えだまる“君

 

ハマロード・サポーターは土木事務所の管轄で、活動の補助や物資の提供はありますが潤沢とは言えないのが現状です。不足する分を支援してくれる制度を一つでも知っていると、一歩踏み出すきっかけになります。江田駅前商店会も、『みど*リンク』をきっかけに、近隣の子どもたちとのつながりができたり、そのほかの助成を活用する道を開いていった経緯があります。森ノオトでも、いろいろな助成制度にチャレンジしたことで活動が広がって、たとえ審査で落ちたとしても、活動を言葉や計画に落とし込む作業をすると、初心を思い出したり、団体の成長につながる効果があると実感しています。

 

ちなみに、『みど*リンク』アクションでは、東急カードの会員であれば、乗ってタッチみど*リンクを利用して、活動を間接的に支援する側にもなることができます。

 

PASMOやSuicaを使ったその日に画面にタッチすると、東急電鉄が1タッチにつきみど*リンクの活動支援として5円の寄付をするしくみ。青葉区内だと、たまプラーザテラス、東急百貨店たまプラーザ店、青葉台東急スクエアに端末がある。写真は青葉台の東急スクエアの地下1階にある専用端末

 

楽しくボランティア活動を続けるという目的や前提が、ちょっと揺らぎそうな時、活動を一歩前進させたいと感じている方は、「フラワーダイアログあおば」の10月のワークショップに参加して、様々な事例からヒントを得てみませんか? グループの中から2、 3名での参加が望ましいですが、今は仲間がいない個人の方でも参加可能です。

 

Information

●edatomo flower road link
サポーター募集ページ
http://edatomo.com/supporter/

 

●フラワーダイアログあおば 10月のプログラム

「企業との連携で活動を可視化する」ワークショップ
日時:2018年10月5日(金)10時-12時

会場:青葉区役所3階304会議室

参加費:無料

沿線を花や緑でつなぐ取り組みを行なう東急電鉄「みど*リンク」アクションの担当者、ミョー・ミンゾーさんを交えて、助成の活用事例と申請の仕方を学びます。森ノオトの発信力UP講座の中で使っているワークを通して、自分たちの活動の見える化、言語化をします。定員30名
申込:参加者全員の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、保育希望の有無を明記の上、event@morinooto.jpまでお申し込みください。eメールをお持ちでない方は、上記内容を明記の上、FAXでお申し込みください。※保育を希望する場合は、お子さんのお名前、ふりがな、性別、生年月日を明記し、9月21日(金)までにお申し込みください。
※ご提出いただいたメールアドレスは、今後のイベント案内に利用させていただきます。

主催:青葉区役所・NPO法人森ノオト

問い合わせ:青葉区区政推進課 企画調整係 電話:045-978-2216  FAX:045-978-2410

梅原 昭子
この記事を書いた人
梅原昭子理事/事務局長/ライター
難しいものをおもしろく、かたいものをやわらかく翻訳し、絵で表現できる編集者。市民電力会社「たまプラーザぶんぶん電力」の社長になってしまうが、エネルギーの世界にも飄々とたゆたう視点で、こんがらがった世界を解きほぐす。アートユニット「WAKUSEI/ワクセイ」として縦横無尽に活動中。
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