無添加の食べもので人々の生活をもっと素敵に|港北区鳥山町、カフェ「ボン・ラヴィ」
横浜市港北区鳥山町に無添加食品を取り扱い、店内では無添加のごはんを食べられる隠れ家のようなお店があります。お店の名前は「ボン・ラヴィ」。オーナーの岡本真里さんは、2017年9月にこのお店をオープンしました。現在2人の子ども(6歳と0歳)を育児中の私は、「無添加」というキーワードに興味津々。早速お店を始めたきっかけやその思いを聞きに真里さんを訪ねました。
(ローカルライター講座修了レポート:取材・文・写真=清水洋美)

ボン・ラヴィはJR横浜線小机駅から徒歩7分、横浜市立城郷小学校の目の前にあります。フランス語で「素敵な生活、素晴らしい人生」という意味のそのお店は、無添加にこだわったお料理を提供している50席ほどのカフェで、店舗の一角では無添加食品も販売しています。

 

細長い通路の入り口にある立て看板が目印。通路の奥に見える赤い屋根の民家がボン・ラヴィです

 

 

料理教室から始まった

 

真里さんは2歳の子どもを育てながら会社員として働いていた25年ほど前、友人20人ほどと定期的にホームパーティーをしていました。丸ごと一羽のローストチキンのような、大人数ならではの料理を真里さん自ら用意し、ふるまっていたそうです。すると友人たちから「料理上手なんだから、作り方を教えたらいいんじゃない?」と言われることが増えてきました。真里さんは当時自宅で絵画、クラフトなどを教えていたこともあり、「料理も教えよう」と決意。これがボン・ラヴィの原点となります。

 

2年後の1996年、真里さんは2人目の子どもの出産を機に退職・独立し、絵画、料理に加えて工作、陶芸など、創作ジャンルの幅を広げて、教室を開講しました。

 

常連さんやお店のスタッフからは、親しみを込めて「真里さん」と呼ばれています。独立した当初から変わらないクレド(行動理念・信条)の前で撮影

 

料理については当初から、化学調味料・発色剤・増粘剤・着色料などの一切の人工材料を使わず、食材そのものの持つ味や組み合わせを重視してつくる「無添加」をテーマに料理を教えていた真里さん。ある日、自身のお子さんたちに、子どもが好む炭酸飲料にどれだけ添加物が入っているか説明したところ、「おいしいものは体に悪いんだね、ママ」と言われたことで、「無添加でおいしい」料理への思いをより強くしたそうです。

2012年にはそれまで料理教室で教えてきたレシピのアーカイブも兼ねてクックパッドで公開するようになり、今現在583のレシピを掲載、220万ビューを超えます。

 

真里さんに転機が訪れたのは2015年。焼肉店を営んでいる知り合いが、真里さんお手製のキムチの味に惚れ込み、「このキムチを無添加で作ってくれないか」と真里さんに依頼しました。市販品のキムチには糖類や着色料、酸化防止剤、たんぱく加水分解物などの人工材料が使われていていることがほとんどです。真里さんはそれまでのノウハウや知恵をもとに無添加手作りキムチを開発し、そのキムチを焼肉店だけでなく、スーパーでおいてもらえないかと営業をする中で、「無添加惣菜」のニーズに気づきます。真里さんはすぐさま惣菜づくりに着手しますが、受注量に反して、それまでの厨房設備では手狭でした。

「もっと設備を整えたい」と広い場所を探していたときに、真里さん自身の地元である鳥山町で古民家(当時は空家)の賃貸物件を見つけました。真里さんは即決し、そこを惣菜製造所兼カフェ兼無添加食品販売店にすることにしたのです。

 

「好きに改造していいよ」という家主の厚意の元、真里さん自ら内装デザインを考え、カフェにリノベーション。まだ未完成だそう

 

 

「真里さんのおかげで食べものの好き嫌いを克服」

 

現在お店のスタッフは10人。そのうちの1人である高林京子さんは2017年11月から働いています。高林さんは、もともとのアレルギー体質に加えて大変な好き嫌いがあったそう。「人参、玉ねぎ、ピーマン、セロリ、お肉から乳製品まで……嫌いなものばかりで食べられる食材の方が少なかった」と気恥ずかしそうに振り返ります。「でも真里さんの料理は全部食べられたの。今ではほぼ好き嫌いを克服しちゃった。野菜も切り方ひとつで劇的においしくなることを真里さんから教わったの」と、とてもうれしそうにお話をしてくださいました。

 

定番の惣菜メニューはキムチをはじめ、黒酢肉団子、根菜つくね、4種野菜のきんぴらなど。市内の一部スーパーやオーガニック食品の会員制個人宅配業者から注文を受け、真里さんとスタッフ総出で作っています。それらの一部はボン・ラヴィでも販売しています。

キムチは1パック398円(税別)。私も食べましたが、市販の人工材料を使ったキムチに比べて雑味がなく、すっきりとしたさわやかな辛味と野菜本来の旨味を感じられました。

 

看板メニューの「ごんアッパのキムチ」を詰める高林さん。一つひとつ心を込めてパッキングしながらお話してくださいました

 

無添加惣菜を作るきっかけにもなった無添加のキムチ。白菜、大根、かぶ、小松菜の4種類を作っています

 

意外にも食べ物の好き嫌いが多いという真里さん。「でも、自分がおいしいものを食べたいから、嫌いなものをどうやったら簡単においしく食べられるかを考える」ことが料理創作の原動力になっているそうです。

 

 

■無添加食品ユーザーの裾野を広げたい

 

店内で販売している無添加食品はどれも真里さんが自信をもっておすすめできるもの。選び方や使い方も豊富な知識を添えて教えてくれます。

仕入れる際には真里さんが必ず試しています。特に調味料は、「使いやすくて、それほど高くなくて、それ一つで味がキマる」ことを基準に厳選していると言います。「無添加食品ってどうしても敷居が高くなりがち。私はもっとたくさんの人に人工材料無添加の食事を摂ってほしい。そのためにもコストパフォーマンスは重要なの」と、主婦目線も忘れません。「とはいえ一般の食品よりも割高にはなるけど、健康になれば医療費が浮くでしょう?」

ここまで言われたら私も買わずにはいられません。この日は子どもにおやつを買って帰りました。

 

店内にはお米、小麦粉、おかし、調味料、横浜(瀬谷)の野菜などが並んでいます

 

 

■人々の「素敵な生活」の1ページをつづる

 

私は、「無添加」というとセレブやこだわりのある人たちがお金をかけて取り組む特別なことと思っていましたが、真里さんのお話を聞くにつれ、私のようなどこにでもいるような主婦でも気軽に始められるんだ、と励まされました。

「人々の素敵な生活(ボン・ラヴィ)の1ページをつづれるようなお店にしたいと思って始めた」という真里さん。

私が取材に訪れた時、おばあちゃんと1歳半くらいのお孫さんがボン・ラヴィで買い物を済ませて帰っていくところでした。おばあちゃんはお孫さんに「じぃじに『買ってきたよー』って言おうね。一緒に食べようね」と語りかけていて、とても微笑ましいものでした。何気ない光景ではありましたが、それはまさに真里さんとお店の存在が、そのおばあちゃんとお孫さんの「素敵な生活(ボン・ラヴィ)」の1ページをつづった瞬間でした。

このおばあちゃんとお孫さんのように、私も無添加の食べものを通して、ちょっとずつ素敵な生活をつづっていきたいな、と思いました。

Information

ボン・ラヴィ

住所:横浜市港北区鳥山町804

電話番号:045-471-9093

営業時間:10:00~22:00(19時以降は予約制)

ランチ 11:30~14:00

ティータイム 14:00~17:00

ディナー 17:00~22:00

定休日:第3土曜日(年末年始は要問合せ)

駐車場はないので近隣のコインパーキングを利用してください。

おむつ替えベッドはありませんが、混雑していなければ店内のソファ席で汚れ防止シート等を敷いておむつ替えをすることは可能です。

 

ボン・ラヴィ ホームページ

https://bonnelavie.jp/

 

facebook

https://www.facebook.com/studiomoc01/

 

クックパッド(真里さんのキッチン)

https://cookpad.com/kitchen/4643617

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