洋服のように花をスタイリング。新しいカタチのまちの花屋さん|青葉台「Konita」
【森ノオトライター養成講座2019修了レポート:遠藤千里】東急田園都市線・青葉台に月に数日のみオープンする花屋があります。品揃えが個性的で、アレンジも魅力的、営業スタイルもユニーク……気になることが盛りだくさん!店主の小荷田瑞穂さんにお話を伺ってきました。

東急田園都市線・青葉台駅から並木通り沿いを桜台公園に向かって徒歩8分。設計事務所・工務店「古今」の個性的な建物に、「ここはなんのお店だろう」と、心が踊ります。その建物の入り口に「Konita」の看板が出ていたら花屋のオープン日です。古今さんのショールーム兼レンタルスペースを使って、月に5〜6日ほど生花の販売をしています。

黒板の看板が開店の目印です。一軒家?レストラン?ひときわ大きな屋根が目をひく「古今」の事務所兼ショールームは、レンタルスペースとしても利用できます。以前から前を通り過ぎるたび、何屋さんなんだろう?と気になっていました

 

私が初めてKonitaさんを知ったのはインスタグラム。個性的なアレンジメントを見て一目惚れしました。その後、森ノオトエリアで私が好きなお店「SOCORA」「食堂POCO」などのお店にも、Konitaさんのスワッグやリースが飾られているのを見ては、いつか行ってみたいと思っていました。「Konita」と看板は出ているものの、誰かのご自宅のようなショールームを訪ねるのはドキドキします。少し勇気を出して、砂利のアプローチを進んで、お店にお邪魔しました。

 

木のぬくもりを感じる素敵なショールームに入ると、玄関でKonitaさんのアレンジが迎えてくれます。ショールームはキッチンスペース、リビングダイニングには薪ストーブも

 

「こんにちは」と出迎えてくれたのは、Konita店主の小荷田瑞穂さん。2017年7月から古今さんのショールームを借りて、営業をスタートしました。

 

実は小荷田さん一家は、古今さんの第1号のお客さんなのだそうです。自宅のリノベーションをする際に、インターネットで調べに調べて辿りついたのが、設立当初の古今さんでした。そんな縁もあって、瑞穂さんが花屋で独立を考え、場所を探そうと思った時に、真っ先に相談したのが古今さんでした。

 

建物に入って真っ先に目の前に飛び込んできたのは、色鮮やかな花々

 

駅前などにある花屋さんだと、いろんな用途に対応できるように、一般的な種類の花をまんべんなく揃えているような印象ですが、Konitaさんの品揃えは違います。心をくすぐるニュアンスカラー、あまり見かけない種類の花や葉があって、見ているだけで楽しい気分に。天窓から入ってくる自然光に照らされて、花たちも気持ちが良さそうに見えてきます。

 

Konitaさんのその個性的な品揃えやアレンジのセンスの源はどこにあるのでしょうか。

 

「色の組み合わせが好きなんです。花もコーディネートみたいなものだなと思っていて」と話す瑞穂さん。お話を聞くと、瑞穂さんはファッションの専門学校で学び、卒業後はスタイリストのアシスタントとして勤めていたそう。華やかだけどもとても厳しい世界……その後、職人への憧れもありましたが、行き着いたのは花屋でした。

 

「自分が何をやりたいか考えたときに、色が好き、その組み合わせが好き、ということに気がつきました。服でも、服そのものより、コーディネートが好き。花なら、花をコーディネートすればいいんだ、と思いました。しかも、花はいつしか枯れてしまうので、残らない。やってもやっても終わらない、何回でもできるなと」(瑞穂さん)

 

妊娠・出産も経ながら、大きな花屋で10年ほど勤めたころ、「仕入れからやってみたい」と独立を決めます。花屋と言えば、仕入れなど朝の早いお仕事のイメージですが、子育てをしながらの独立に不安はなかったのでしょうか。

 

「私が働くことに家族の理解があって。朝の5時には仕入れに行きますが、娘の支度などは夫が協力してくれて、一旦帰って娘を送り出したりしています。同じ団地に住んでいる母にも手伝ってもらっていて、仕事と子育ての両立は、本当にストレスないんですよ」とサバサバと語る瑞穂さん。「娘も花屋をやりたいって言っているんです」と母の表情ものぞかせていました。

 

オープンからもうすぐ2年、古今での営業日も少しずつ増え、イベント出店なども精力的に行なっています。私のまわりでもファンが多く、口コミやインスタグラムを見て来店する人が増えて、徐々に広がりを見せているようです。

「独立は解放でした。営業日も自分で決められるし、不安は何もない」という瑞穂さん

「夫に書いてもらった文字をロゴにして、その文字を友人の職人に切ってもらった」という革の店名プレート。家族や友人、いろいろな人の手やつながりでできている店だと感じます

 

Konitaさんに来るお客さんには、自分用に花を求める人も多いそう。暮らしの中へお花を取り入れるには、どんなところから始めたらよいでしょうか?

 

「まずは一輪から、毎日目に入るところに置く。例えばキッチンなら、家事をする自分への特別感が出せるし、ダイニングにあったら、子どもの目にも入るし、食卓がみずみずしくなります。一輪なら花器がなくてもちょっとしたコップに飾ることもできますね」

 

私もKonitaさんで一輪ずつ、種類の違うお花を買いました。品揃えがすでにコーディネートされているからでしょうか。一輪でも、ほかのお花と組み合わせて飾ってもさまになり、思っていたよりもずっと長く楽しめました。

 

ご自宅用のブーケを頼んだお客さんの注文を受けている様子を覗いてみると、「こんな色合いで」というオーダーを聞いて、サササッと迷うことなく花を選びブーケをつくっていきます。出来上がりは、想像以上にボリューム満点! 瑞穂さんは「私、よく商売っ気がないって言われます」と笑います。

お客さんのオーダーに手早く花をピックアップしていく瑞穂さん。本当に楽しそうです。天窓からの光がお花に当たってきれい!

 

「これからは店舗を構えることも考えています」という瑞穂さんに、どんなお店にしたいかを聞くと「地域の方に喜んでもらいたい、ワクワクしてもらいたいですね。例えば、ウエディングといった非日常のシーンではなく、子育てをしている日常の中で『こんなお花あったんだ』という発見があるお店にしたいです」と、気負いなくさらりと話してくれました。

 

ボリューム満点のブーケとともに。リースやブーケをオーダーする際は、予算や色合いなどのイメージを伝えると、お任せでステキにアレンジしてくれる

 

話が終わる頃、「実は私、思いを言葉にして表現するのが苦手。なので花で表現しています」と瑞穂さんが打ち明けてくれました。店舗に入る前は、ドキドキしていた私ですが、瑞穂さんのざっくばらんな話し方や、花に触れている時の生き生きした姿に、だんだんと緊張がほどけていきました。花を通して伝わる瑞穂さんの人柄に惹かれて来店するお客さんも多いのでしょう。

 

誕生日や記念日などに買うもよし、誰かにプレゼントするもよし、何ということのない日に自分にお花を買うもよし……。新しいカタチの「わたしのまちの花屋」、Konitaさんのお花があれば、特別でない日が特別な日になるような、とても豊かな発見がある暮らしが手に入りそうです。

Information

〒227-0062

横浜市青葉区青葉台2−32−5 古今

 

E-mail

konitaflowers@gmail.com

 

instagram

@konita_flowers

遠藤 千里
この記事を書いた人
遠藤千里ライター
横浜市出身。アレルギー対策も楽しんじゃう3児の母。お手当・手仕事・食べ物作りなど、手を使うこと・自分でやることに興味あり。家庭でもできる簡単シンプルな方法を実践中。心地よさを追求したら、結果ナチュラルでエコな暮らしになる、というのが理想で、模索する日々。
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