植木屋・持田夫妻プレゼンツ!子どもたちの手しごとをはぐくむ「竹隣庵くらぶ」
森ノオトでおなじみの植木屋・持田智彦さん、三貴子さん夫妻が、子どものための自然&クラフト体験教室「竹隣庵くらぶ」を始めました。コンセプトは“子どもたちの豊かな感性と自信をはぐくむ”こと。持田家ファンである私・板垣、早速「竹隣庵くらぶ」を訪ね、ここまでに至る経緯とアレコレを三貴子さんに伺いました。

まずは改めて、持田夫妻は川崎市高津区を拠点に「庭乃持田園」という造園業を営んでおり、言わずと知れた植物のエキスパート。

智彦さんは一級造園技能士や造園施工管理技士であり樹木医。本業以外でも、緑の空間や樹木の魅力や知恵を一般の方々に伝えるイベントやワークショップを行っています。そして三貴子さんも造園業の仕事のかたわら、イベントなどの企画運営や、森ノオトで自然と暮らしをつなぐ「植木屋夫婦の植物コラム」も執筆しています。

私は、おふたりの自然への視点と切り取り方、その思いに触れるたび、いつもワクワクとする気持ちを引き出されます。そんな持田ご夫婦がまた面白そうなことを始めたと知り、さっそくお話を聞くため「竹隣庵」へ向かいました。

階段を上る途中、なるほど「竹の隣の庵」と書く理由がココに。勢いよく茂る清々しい竹林が目に飛び込む

 

「竹隣庵」と名付けられた自宅は、横浜市営地下鉄「センター北駅」より徒歩20分ほどの高台にあります。古民家を改築した木のぬくもりを感じる家屋、敷地を囲むように生える背の高いたくさんの植栽、気持ち良さそうな広いウッドデッキ。目と鼻の先には、都市化されたエリアがあることを一瞬忘れてしまうような空気が流れている場所です。

ここを「自然と暮らしをつなぐ拠点」、「コミュニティの場」として、いろいろな人に来てもらって共有したいという思いから、住み開き(住みながら、お家を地域に開く)しているそう。

いつもは夫婦と元気な子ども3人と暮らしている「竹隣庵」

 

さて、改まった取材にお互い少し照れながらも、三貴子さんが経緯を話してくださいました。

「そもそもの発想の原点は、仕事で出る廃棄される剪定枝を使って何かできないか考えたことがはじまり。造園の仕事をしていると、たくさんの剪定枝が出るのだけど、それを廃棄するには毎月およそ10万円はかかる。いろいろな事情で、高木2030mの木を切りたいという依頼もあって。それを廃棄するともったいないうえ、結構な処理費用になる。もちろん、家具職人さんに譲ったり、リサイクル業者に持って行って堆肥にしてもらったりしているけど、それを資源として、もっともっと日常的に活用できないか? それができれば小さな循環にもなるよね、と考えて自分たちで使ってみる方法を探しました」

自宅は「循環」がテーマの家。築40年ほどの古家を改装し、自分たちの生活に心地よい空間に仕上げている。家具や食器棚、本棚も前の住人のおばあちゃんが置いて行った家具をそのまま使っている。

 

ただ選定枝を廃棄するのではなく、資源として活用して、小さな循環を起こしたい。暮らしの関わるものづくりをしたい。それで素敵なものが生み出されるのなら、持続可能な循環型社会にも(つまりはSDGs)にもつながっていく!という思いが発端となり「木のものづくりワークショップ」の構想が生まれました。

 

実はこの企画の前に、三貴子さんは「岐阜県立森林文化アカデミーグリーンウッドワーク」まで赴き、生木を加工する技術を1年間、学びに行きました。

そこで生木の木工の知識を得ると同時に、生木を手で削る時間の癒し、実際の木にふれることで得る香りや手触りなど、感覚の大切さも感じたそう。

 

森ノオトライターでもある三貴子さん。照れくさそうに「ようこそ~!」

 

三貴子さんは、自身が得た感覚を子どもたちのための場づくりに生かしたいと思ったそう。

「実際にワークショップを開く時に、自分たちも子育て中だし、子どもたちのためにやってあげたいと思いました。今は100円出せばいろんなものがすぐに手に入る。だから、それを買うんじゃなくて、単純に実際に手を動かす機会を作ることが大事ではないかと思って。体験してやってみるってこと、五感を使った体験は必要だなと。たとえ、そのものづくりがうまくいかなくても、本人の気づきが絶対あって、一人ひとり違う体験が得られる。自分道具さえあれば、身近な素材で削ればスプーンになったり、お椀になったりできるんだよ!って伝えたい。大変だけど、それを知っているだけで、自信になるし強くなれるんじゃないかな」と話します。

 

続けて、

「木は一つひとつ肌触り、匂いが違う、硬さも違う。そういったものを感じる経験の積み重ねは、勉強で得る知識とは違うから。知らなければただの木だけど、あの桜はあんな匂いしたな、ケヤキは硬かったな、そういうことを背景として感じていくと……生きていく力になると思う」と三貴子さん。

私は三貴子さんの「ちょっとした体験が、子どもたちの創造力と想像力を育てるキッカケになるのではないか」という言葉が心に留まりました。現代生活の当たり前の便利さがなくなった時に、子どもたちがこれがないからできない、そもそもどうすればいいのかさえ浮かばない、イメージできないという状況になってしまったとしたら、大人である私たちに責任があるのではと感じたからです。

 

第1回目「ドアプレート作り」の様子

 

そんな持田夫妻が構想してきた自然体験教室「竹隣庵くらぶ」が11月からスタートしました。

 

113日に行われた第1回目「ドアプレート作り」

参加者の方の感想は、まさに体験することで得た感動が語られています。

「普段は公園へ行っても、勝手に子を遊ばせて親はポチポチ携帯を見てしまっていましたが、探し物をしたりクイズにしたりすると、あんなに活き活きと自然に触れることができることがわかって、これからは声をかけて一緒に遊びたいと思いました。子を連れて山へ行きたくなりました。

家では息子に怒ってばかりですが、私も心穏やかな気持ちになれました」

 

「竹隣庵くらぶ」の、もうひとつの魅力は、ネイチャーゲームインストラクター真子志穂子さん(屋号:あすこここ)による環境教育講座があること。真子さんは大学で環境問題を学ぶなか、「さまざまな問題は人の心が変わり行動が変わらなければ解決しない」と感じ、海や森での自然学校の運営などを経てから、現在は自然体験活動イベントや環境教育のプログラムを企画・実施しています。

 

1回体験教室で使われた「もりのたからさがしビンゴ」はネイチャーゲームのひとつ。子どもも大人も、これを見ながら森を散策。なんてワクワクする自然とのコミュニケーションツールだろう!私もやってみたい!と思いました。

 

三貴子さん(左)と、志穂子(右)さん。志穂子さんは、三貴子さんの企画に協力、後押ししてくれたそう!

 

自然とのコミュニケーションツール「もりのたからさがしビンゴ」

 

 

知恵と体験がセットになっている「竹隣庵くらぶ」。今後も楽しい企画が予定されていますよ。子どもたちと一緒に色々な視点で体感してみませんか?!

Information

今後のスケジュールと詳細は下記の通りです!

庭乃持田園のホームページ https://www.mochidaen.jp/

<竹隣庵の今後のスケジュール>

2019 121日(日)丸太を切って、コースターを作ろう!

2020  22日(日)木の枝を削って、色鉛筆を作ろう!

〔各回〕親子クラス 対象:未就学児(3歳以上)10:3012:30(受付10:00~)

〔各回〕小学生クラス 対象:小学1年生以上 14:0016:00(受付13:30~)

〔会場〕竹隣庵(横浜市都築区大棚町)

横浜市営地下鉄「センター北」より徒歩20分。

詳しい場所は、申し込み時にお知らせ。

〔参加費〕3,000円/各回(材料費込み)お子さまお一人につき。

〔お申し込み方法〕

tikurinnann.club@gmail.com 

件名に、「竹隣庵くらぶ申し込み」とし、本文に下記の内容を明記の上、メールにてお申し込みください。

①ご希望日(全日程、または単発の場合はその希望日)

②親子クラス or 小学校クラス

③お子さまのお名前・年齢

④お電話番号(緊急連絡先)

親子クラスは、保護者同伴でのご参加になります。

各回定員お子さま10名まで、先着順。定員になり次第募集を締め切らせていただきます。

ご質問なども、上記メールアドレスまたは、090-5329-0781(竹隣庵・持田)までお気軽にご連絡ください。

板垣 恭子
この記事を書いた人
板垣恭子ライター
静岡県出身で四姉妹の長女。大学卒業後、デザイナーとして働きつつ花屋で修行。現在は子育ての合間に、その経験をいかせるような世界観を目指して制作活動中。森ノオトではジャーナリスト的な一面を見せ、硬派な記事も立派に書き上げる努力家でもある。
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