子どもが寝た後にDIY! 築40年中古住宅に住むという選択
私は現在1児の母です。子どもが2歳になり、物があふれて現在の賃貸の住まいが手狭になってきて、住宅購入がそろそろ気になり出しました。そんなとき古い住宅も味があって素敵だな、こんなふうに暮らせるなら中古もいいかもと、考えが変わったきっかけのお家があります。ご自宅の一部屋で子連れバレエ&ヨガ教室を開いている青葉台の築40年の木造一戸建てに取材に行ってきました。(森ノオトライター講座修了レポート)

青葉区桜台にある築35年の木造一戸建て(現在築40年)を購入し、コツコツとDIYを重ねている一家がいます。そのお家の住人の丸山陽子さんは一男一女を育てながら、自宅の一室でバレエ、ヨガ、ベビーマッサージの教室を主宰しています。

 

丸山さんは自宅の一部屋で子連れOKのバレエ&ヨガ教室を主宰。専業主婦をしながら、2歳差子育てをしていた経験から、中古住宅の購入当時にすでに教室を開くイメージを持ち、お母さんたちのリフレッシュの場にしたいと考えていました

 

35年木造住宅一戸建てを購入

 

丸山さんの住宅購入のきっかけは子どもが生まれて賃貸マンションが手狭になったこと、将来自宅でバレエ教室を開きたいと思ったからだそうです。古いものが好きだった丸山さん、最初から新築は検討せず中古住宅を探しました。住み慣れた環境である青葉区で物件を探しましたが、一戸建ては古くても価格が高く、現実にうちのめされたと言います。なかなか予算と条件に合う物件が見つからず、もう家の購入はあきらめようと考えたとき最後に物件見学の予約をしていた桜台のお家が運命の出逢いとなりました。

 

ドアを開けると華やかで素敵なステンドグラスに目を奪われます。このお家の見どころのひとつ

 

当時築35年だったこの家を見学すると、実は当時の持ち主の方も8年前に中古住宅として購入した物件でした。そのため水回りや床などはすでにリフォーム済みできれいな状態でしたが、価格は今まで見てきた中古住宅よりも安かったそうです。

 

「それまでたくさんの中古住宅を見学していたので、このお家は築35年ながらもともとがとても丁寧な造りだとすぐに分かりました。リフォームしてある部分も素敵で夫も一目で気に入って、その場で購入を申し込みました」(丸山さん)

 

一般的に中古住宅は20年で建物評価額は0円になると言われています。築年数で相場の建物の値段が決まるので、リフォーム済でも価格が大きく変わることはありません。そのなかでもきちんと手入れされ、まだまだ住める住宅はたくさんあります。

 

床は購入前に無垢材のフローリングにリフォームされていた。ダイニングとリビングを分ける段差は、ちょっとしたときに座れる優れもの。黄色の壁はなんとDIY用の壁紙を画鋲でとめているだけ!この黄色で部屋の雰囲気が引き締まります

 

このお家が新築当時に掲載された雑誌も、前の持ち主から譲り受けた。中古住宅を買うことはその家の歴史を受け継ぐことでもある。35年前のモダンな内装でその面影はお家の随所に見られる

 

購入後すぐに、この家を建てた工務店が点検に来てくれたので、持ち主が変わったことを説明してリフォームをお願いすることができました。

「築30年以上経っても建てた工務店が点検に来てくれるお家です。丁寧に造られた家だと思った直感は正しかったですね」と丸山さんは嬉しそうです。

昭和56年以前建築の旧耐震基準の物件だったため、リフォーム工事の際、耐震補強をしっかりとして、住宅ローン控除適合証明書を取得。予算はギリギリだったのであとはほとんど自分たちでDIYでリフォームすることにしました。

 

リビングの扉から見える階段はクラシックな細工が美しい。丸山さんのお気に入りの風景

子どもが夜寝た後にコツコツDIY

 

住宅購入当時、長男2歳・長女1歳と元気な盛り。丸山さんは昼間のDIY作業はあきらめて、子どもたちが夜寝た後にやることにしました。部屋の壁に自然素材の珪藻土を塗ったりタイルを貼ったり、コツコツ毎日12時間かけて部屋のDIYをしました。

 

それは大変でしたね……と私が言うと「まったくそんなことありません。むしろ充実した日々でした。自分好みの家に変わっていく作業はとっても楽しかったです。またあの頃に戻りたいくらいです」と丸山さんに言われてしまいました。極力面倒な作業を避けて専門業者に頼んだほうが楽と思っていた私は目からウロコ!

 

前の持ち主がリフォームしてくれていたキッチン。キッチンが広くて明るかったのも購入の決め手。窓辺にモニターを置いて好きな映像を見ながら家事をするそう

リフォーム費用は耐震補強とペンキ代のみ!

 

住宅購入以外にかかったリフォーム費用は、主には耐震補強など工務店に依頼した約180万円、そして自分たちでDIYをした珪藻土とペンキ代の約20万円でした。床は絨毯から無垢のフローリングに、キッチンも広々のシステムキッチン、トイレもウォシュレット付きに交換されていて家の住み心地を現代に合わせて良くしてくれていました。前の持ち主のリフォームのおかげもあり、築35年という年数を考えるとかなり低めに抑えられたリフォーム費用になりました。      

 

「前の持ち主さんがエアコン、カーテン、照明もかなり残してくれたので、本当にありがたかったです。賃貸マンションから一戸建てへの引っ越しは部屋の数が増えるので、設備機器を新調すると、結構な値段になるんですよ」と意外な節約ポイントも教えてもらいました。

 

壁を塗って壁紙も自分で貼った子ども部屋。木箱の本棚も手作りした。木馬や三輪車は前の持ち主から譲りうけたもの

 

購入から5年たった現在もDIYは続いています。昨年は夏にウッドデッキを作り、その上にプールを出して近所の子どもたちにも開放して大活躍しました。将来はサンルームを作ってお庭でヨガ教室するのが夢だそうです。

 

「子どもが成人するまであと20年は住むつもりです。その時は築60年?全然住めると思いますよ」と丸山さんは余裕の笑顔。私もたびたびお邪魔していますが同感です。

 

 

レッスン教室の部屋は白く塗ってレンガ風パネルを貼った。大きい鏡も自分で取り付けて、押し入れの扉に森の写真を貼って安らぎの空間に

 

お家を購入して心境の変化が

 

お家を買って心境にも変化があったと丸山さんは言います。それまでは賃貸に住んでいていつか引越しするかもしれないという気持ちがありましたが、「ここに一生住む」という覚悟ができました。そうなると自然と考え方が変わって、ご近所で助け合いを積極的にしたいと思うようになったそうです。

「近所の子どもを預かりあったり、年配の方も多いので何か困り事があれば手助けしたいと思います。地域で一つの家族みたいになるのが理想です。自分が住む街がこれからも発展していい場所になるように努力していきます」と丸山さんは語ってくれました。

丸山陽子さんと娘さん。

 

私は毎週丸山さんのヨガ&バレエ教室に通っています。丸山さんのお家はとても居心地がよく、ついつい長居してしまいます。個人的に新築のお家は少し緊張するので、丸山さんのお家は、人が長年住んできた室内の空気感がホッとするのではないかと思いました。私が家探しを始めてみると、雑談の中で、丸山さんの暮らし方、家に対する考え方を聞いて、どんどん自分の考え方が変わって行きました。

前の住人の雰囲気や暮らしの跡が残っているのは落ち着かないと考える方もいますが、丸山家は前の住人が大切にしていたものは残し、そのうえで現代に合った快適さを加えて自分好みの空間にしています。その様子をまさに目の前で見せて体感させてくれました。

手を入れればこれからも長く住める古い住宅はたくさんあります。古いものを捨てて新しくするほうが単純で簡単だけど、古いものに手を入れてさらに愛着が湧くような暮らしを私も目指していきたいです。

 


Information

日々ヨガ&バレエ

https://hibi-yoga.com

4seasons@hibi-yoga.com

080-6888-2132

神前 倫代
この記事を書いた人
神前倫代ライター
結婚をきっかけに青葉区に引っ越してきて1児を育てる母。一念発起して税理士資格を取得、会計事務所勤務。散歩しながら個人のお店を見つけるのが好き。
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