「お母さんの味と愛情を小さな箱に詰めて」。こども弁当講座に参加してきました。
森ノオト主催の「大西香織の こども弁当deエコクッキング」講座が始まりました。私も4歳の娘のお弁当にいつも頭を悩ませている母親の一人。何よりお弁当づくりを楽しみたい! という気持ちから、森ノオトのリポーター仲間でもある大西さんの講座に参加してみました。

 

我が家は現在青空保育に通う4歳の娘がいて、週3日お弁当の日があります。私の腕前はキャラ弁うんぬん以前のレベルで、かなり大胆な手抜きっぷり弁当ですが、それですら、青空保育に行く日は朝からバタバタ。この手抜きでこのバタバタ……。

 

今後、幼稚園選びという問題に直面しますが、このままでは、お昼ご飯がお弁当なのか給食なのかが最大の選択ポイントになってしまいそうで、それではさすがに我が子がかわいそう。

 

そんな時に救世主のように現れたお弁当講座! さっそく取材がてら行ってきました!

 

ポイントやコツを聞き逃さないように、みんな真剣!

 

6月21日(火)は、「こども弁当deエコクッキング」の、年7回開催予定の1回目。

この日は朝から大雨で心配していましたが、会場のアートフォーラムあざみ野には、エプロン姿でペンをしっかり握るお母さんたちの姿が。

 

講師の大西香織さんについては、こちらの記事に詳しく書かれているので、私は多くを語りませんが、エプロンに三角巾をびしっとつけた姿、しゃべりながらも手がてきぱきと次の作業を進めていく姿は……さすが!

 

写真にピンぼけが多かったのも、香織ちゃんの動きが機敏すぎるんだなぁ、と都合良く解釈してみたりして!?

 

この日は、初回ということもあり、テーマは「こども弁当の基本」でした。

 

まずは、お話を聞き、その後デモをみて、そして実践! と、高校以来の、この「調理実習」の雰囲気に、なんだか懐かしい気分に。

……が、懐かしんでいる間にどんどん先に進むので気が抜けません。

 

詰め方の順番や色の配置のコツ、お弁当だからこそ気をつけなくてはいけないポイント、こどもが食べやすいサイズや全部食べた達成感を与えてあげられる量にすることなど、なるほど! そうだよね! というコツがそこかしこにちりばめられています。

時間がない時でも、詰め方のコツをつかんでいれば、十分見栄えのよいお弁当になるのだとか。せめてそこだけでもマスターしてしまいたい!

 

大西さんの言葉に、はっとさせられる気づきがたくさんありました。

 

「お弁当は、特別なハレの日のものではなく、日常食。だからお母さんがいないところでもお母さんの味を食べられ、お母さんを感じられるものであってほしい」

 

「入れるものは、こどもが“いつも食べているもの”や“食べさせたいもの”が基本」

 

この言葉を聞いた時に、すでに私は基本が間違っていたなあ、と反省。

 

「明日はお弁当だからこれを買わなくては」と、すでに私の中でお弁当用の食材、というものが決まってしまっていたこと、こどもに食べさせたいもの、というよりは、入れやすいもの、作りやすいもの、になっていたような……?

 

もっと愛情を込めて作ろうと思い直しました。

 

この日のメニューは、

・ おくらの甘味噌肉巻き

・ エコゆでたまご

・ じゃがいものパセリ和え

 

これが今回の見本。肉巻きのおくらの切り口が星形に。人参も、薄く味を付けて星型で抜いてある。参加者からは「かわいい!」の声が! こどもだけでなく大人の心もくすぐるお弁当

 

タイトルに「エコクッキング」とあるだけに、炊飯器で一緒にジャガイモをふかしてしまう方法や、鍋底に1センチだけのお水と、火を使う時間を最小限にして作るゆでたまごなど、エコで時短な調理法を織り交ぜての紹介でした。

 

これは本当に役に立つ! 我が家は講座以来、ゆでたまごは毎回、香織式エコゆでたまごです。

 

ジャガイモは、クッキングシートに1個ずつ入れて口をねじった側を上に。ご飯が炊けると同時に、ほくほくのジャガイモが

 

そして、近くの新鮮な食材を使うことが、輸送にかかる燃料や二酸化炭素の排出量を減らすことにもつながることなど、新聞やネットで読んで見聞きはしているようなことも、キッチンで、お弁当を前にして、となると、またさらに母として台所からエコな生活に切り替えて行かねば! と、思いを新たにしました。

 

なかなか続きませんけどね。とりあえずできるところから……。

 

参加していた方は「あつあつご飯は入れてから冷ますのではなく、冷ましてからいれるとは知らなかった」「野菜をゆでるお湯が少なくてびっくりした」「シリコンカップを使うのではなく、葉もので仕切りがしてあるのが素敵、早速取り入れたい」など、それぞれ新たな発見やアイデアを持ち帰ったようです。

 

みんなで手を動かすと、自然と和気あいあいとした雰囲気に

 

左はアシスタントの松山ちかこさん。二人の息のあった動き、松山さんのアシスタントぶりにも惚れぼれ

 

メインのおかず以外にも、色のバリエーションを増やしたり、隙間を埋めるのにも役立つ副菜が

 

私も、ここで習ったレシピが参考になったのはもちろんですが、それ以上に、お弁当の基本を知ることで、それを活かして別のものに応用したり、色々とアレンジを加えてみようと考えるようになったり。

 

日々のお弁当への取り組み方はもちろん、普段の食事のメニューの考え方など、確実に変わって来たのを感じます。家族は全くそんな変化には気づいていなさそうですが……。

 

同じ材料であっても、お弁当の大きさや形で詰め方が変わってくる。見本を真似して詰めればいいと思っていたら案外これが難しく、あちこちから「あれ?」「どうしよ」との声が……

 

普段は、インターネットでレシピをみながら、でもいい加減な性格が災いしてレシピ通りには作らず。そんな調子でなんとかなっていたので、料理講座に積極的に行くようなことはなく、本やネットでレシピみられるんだからいいのでは? 程度に思っていたのですが、やはり、人の動きを見ること、直接手を動かしながら習うことはとても大切なんだなあと感じました。

 

そして、なにより、レシピを習うのではなく、コツを習うんだ、ということを、実践してみて初めて気づく始末。やれやれ。

 

でも、お陰で、今お弁当や日々のご飯づくりがとても楽しくなりました。

 

試行錯誤の結果、やっとできあがり! いじりすぎて卵が崩れてしまったのはご愛嬌

 

大西さんは、「お弁当は毎日のことなので、気合いを入れすぎないことが続けられるコツ」と言います。

 

肉に下味をつけておいたり、常備菜を作っておいて当日詰めるのは、あると便利だけど、大西さんは、全部作っておいて朝つめるだけ、というよりは、朝の支度の合間に短時間でできるようなものを今後提案していく、とのことです。

 

興味ある方、気になっているという方、各回単発での参加も可能です。

ぜひ、一度参加してみませんか?

その後のお弁当生活が楽しみな時間へと、がらりと変わりますよ。

 

本講座は地球環境基金の助成を受けて実施する

Information

大西香織(森ノオト料理部リーダー)

女子栄養大学卒業後、自然食品デリやオーガニックカフェなどの立ち上げに関わる。料理研究家タカコ・ナカムラ氏のもとでアシスタントを務め、料理本の制作や教室の運営など、食に関わる様々な経験を積む。2008年の出産を機に退職後は「お母さん」を満喫するなか、2010年より「横浜あおば発・地元のエコ発見メディア 森ノオト」に関わり、レシピ連載や、2013年からは青葉区の委託事業「3R夢(スリム)なクッキング講座」講師、フードコーディネートなど、地域で食の啓発活動を展開する。

 

こども弁当deエコクッキング

<開催日とテーマ>※テーマは変更になる可能性があります

第1回:2016年6月21日(火)「こども弁当の基本」

第2回:2016年7月19日(火)「夏の旬を生かし保存を効かせるコツ」

第3回:2016年9月20日(火)「夏の疲れをとるこども弁当」

第4回:2016年10月18日(火)「食欲の秋!行楽弁当」

第5回:2016年11月15日(火)「野菜ぎらいを克服するこども弁当」

第6回:2017年1月17日(火)「体を温める素材でほっこり弁当」

第7回:2017年2月21日(火)「1年間のおさらい」

<時間>10:00-12:30 講義・デモ・実習・食事つき

<会場>アートフォーラムあざみ野 3階 生活工房

〒225-0012 横浜市青葉区あざみ野南1-17-3

東急田園都市線、横浜市営地下鉄線あざみ野駅より徒歩5分

※できるだけ公共交通機関をご利用ください。駐車場は予約制(有料、TEL 045-910-5910)です。

※別途、保育あり。要予約、先着順。保育対象は生後2か月 未就学児(子どもの部屋 TEL 045-910-5724)有料。4日前の17時まで受付。

<料金>参加費2,000円+材料・教材費2,000円

各回でのお申し込みになります。

通しでの参加には割引が適用されます。

<定員>最大10名

<持ち物>エプロン、三角巾、手ふきタオル、筆記用具、空のお弁当箱

<申し込み方法>氏名、生年月日、住所、電話番号、E-mailアドレス、参加の動機を記入のうえ、event@morinooto.jpまでご応募ください。

主催:特定非営利活動法人森ノオト

共催:男女共同参画センター横浜北

※本講座は地球環境基金の助成を受けて実施します。

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この記事を書いた人
齋藤由美子ファクトリー事業部マネージャー/ライター
森ノオトの事務局スタッフとして、主にAppliQuéのディレクションを担当。神々が集う島根県出雲市の田舎町で育ったせいか、土がないところは落ち着かない。家では「シンプルな暮らし」関連本が十数年にわたり増殖中。元アナウンサーで、ナレーターやMCとしての顔も持つ。小6女子の母。
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