7/30(日)「木に守られる暮らし」新築住宅の施工現場を見にいこう!
本物の自然素材の良さを伝える地域工務店、大丸建設が建てる住宅が公開されます。東京都小平市の施工現場にお邪魔して、大丸建設の安田佳正専務(写真左)と設計を手がけた木下治仁氏(写真右)に、それぞれの住まいづくりについてお話を伺いました。

住宅建築家として有名な田中敏溥さんの設計事務所に13年間勤め、今年独立して初めての仕事が、今回の小平の家だという木下さん。「シンプルで無駄がない革新的な普通の住宅を」という田中さんのマインドを引き継ぎ、家づくりを通じて、まちの景観を守ること、つくっていくことに興味があるといいます。
 
今回は、施主の奥さまが、自然が好きで開放的な雰囲気を好むことから、自然素材の扱いを得意とする大丸建設に施工をお願いすることを決めたそうです。ご自分が設計した家は「作品ではなく、あくまでも施主さんからの依頼による“仕事”だと思っています」と穏やかに話す木下さんに、「だから信頼できるし、やりやすい」と応じる安田さん。一緒に仕事をするのは二度目、同い年ということもあり、気心が知れた様子で、現場には終始和やかな空気が流れていました。
 
「最初にご一緒したのは西荻窪の現場で、棟上げしたばかりの時に、東日本大震災があったんですよね。心配で駆けつけると、何も倒れていなくてほっとした思い出が。でもその後に建築資材が届かなくなったり、大変でしたね」。安田さんの言葉に、木下さんも頷きます。

今回の現場は小平市。最寄りの西武鉄道国分寺線の鷹の台駅から現地に向かう道には、小さく個性的な商店が立ち並び、玉川上水に沿って美しい緑道が続いている

木下さんに、小平の家のポイントをお聞きしてみました。
「大のアメ車好きという施主さんの一番の希望は、車2台が停められる広いカーポートをつくることでした。その分家は狭くなるのですが、お風呂場を2階にするプランにしたことで、1階部分を広く使えるようになりました。また施主さんのお身内がサッシ屋ということもあり、リビングの窓は思い切って大きくとり、特注のサイズで作っています」

窓を横に広くとるのは、田中敏溥さんの設計にもよく見られる。この広い窓の外にはウッドデッキができる。想像するだけでも気持ちが良さそうだ

 

無垢の木をたっぷり使った室内、開放感たっぷりの大きな窓とウッドデッキ、こだわりの広いカーポート。施主の夢がつまった新しいおうち

現場の2階にあがってみると、大工さんが床を張る作業をしていました。今年4月からはじまった大丸建設と森ノオトのコラボ企画「土曜日の日曜大工講座」で講師を務める、石田大工と田中大工の先輩にあたる、山田大工です。

棟梁の山田さん。部屋の大きさによって、床板の幅が最後ぴったり収まらない場合に、どう調整するのかが、大工の仕事が見える部分だという

「床を張るときには、まず送られてきた木材を、色合いやねじれなどを見て、良いものと、悪いもの、その中間のもの、というふうに三段階に分けて仕分けます。いい材を先に使っていると全体のバランスが崩れるので、使う場所をみながら、三種をバランス良く組み合わせて使っています」と山田大工。

でも、そのやり方が正解というわけではなく、大工によっては、木材を送られてきたまま、仕分けせずにそのまま上から使っていく人もいるのだとか。いずれにせよ、自分なりの考えをもって、行動し、そこに責任を持つことが大事なのだと語ってくれました。先を行くものから、次の世代へ、現場で受け継がれていく大工の知恵やあり方に、安田さん、木下さんも改めて学ぶことがあったようです。

仕分けられた床材

「現場がいいと、できあがりもいいんです。一緒に組む工務店さんがもっている力を引き出すような家づくりを、これからもしていきたいですね」と木下さんも、意欲を新たにしていました。

張りたての床の気持ちよさ。見学会では、木に囲まれ、木に守られる暮らしを体感して欲しい

幼い頃から、家づくりに興味があって、建設中の現場をよく見に行っていたという木下さん。安田さんも、小さい頃から父の背中を見て、代々続く家づくりの仕事をごく自然に受け入れ、継ぐことに疑いをもたなかったといいます。見学会では、未来の建築家や、大工さんに憧れるお子さんを連れての来場も歓迎していますよ!

Information

施工現場見学会「木に守られる暮らし」

日時:2017730日(日)10:00−16:00

会場:東京都小平市 ※事前予約制:ご予約の方に詳細ご連絡いたします。

主催:株式会社大丸建設 東京都稲城市大丸71-2

http://www.kk-daimaru.co.jp

お問い合わせ・申し込み TEL: 042-377-4441   FAX042-377-4440

又は、Facebookのイベントページよりお申し込みください。

https://www.facebook.com/events/360265557721242/

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この記事を書いた人
梅原昭子ライター
引き算の編集が好きです。できないこと、やりたくないことが多過ぎて消去法で生きています。徒歩半径2キロ圏内くらいでほぼ満ち足りる暮らしへの憧れと、地球上の面白い所どこでもぶらりと行ける軽さとに憧れます。人間よりも植物や動物など異種から好かれる方が格上と思っている節があります。
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