
メスティン炊飯とは?
メスティンとは箱型の容器に持ち手がついたアルミ製の飯ごうで、直接火にかけることができます。
熱伝導率が良く、お米を1~2合炊くのにちょうどいい大きさです。
アウトドア用品のイメージがありますが、私はふだん使いの調理器具として重宝しています。
サイズや素材など種類はさまざまですが、今回は100円ショップで購入した道具を使ってご紹介します。

100円ショップで購入したサイズ違いのメスティン。上は1合サイズ(税込550円)、下は1.5合サイズ(税込770円)。持ち手を折りたたむとコンパクトに収納できます
最近、特に注目を浴びているのが、「ほったらかし炊飯」と呼ばれる固形燃料を使った炊飯方法です。
お米と水を入れてフタをし、固形燃料に着火すれば、あとは自然に火が消えるまで放置しておくだけ。
この方法なら、熟練の技や火加減も必要ないので「初心者でも安心!」というわけです。
ちょっとしたワクワク感も味わえるこの炊飯レシピは、キャンプ気分を楽しむのにもピッタリです。
庭先やベランダ、室内でももちろん大丈夫。
まずは3つの道具をそろえてスタート
メスティンと固形燃料、ポケットストーブが、メスティン炊飯の基本の3点セットです。
私の購入した100円ショップでは、それぞれ税込みでメスティン(1.5合サイズ)が770円、固形燃料は25g×3ケ入りで110円、ポケットストーブは330円でした。

100円ショップの道具ならリーズナブルな上に面倒なメンテナンスも必要ありません
主役のメスティンは100円ショップでは1合の他に1.5合、3合と3タイプあり、1.5合以上には容器内側に水位やお米の量を計る目盛がついています。
次に旅館の鍋料理でもおなじみ、ライトブルーの丸い固形燃料。
製品によって燃焼時間や火力が異なりますが、炊飯用であれば25g(燃焼時間20~23分程度)がいいでしょう。
固形燃料はバーベキューなどの着火剤としても使うことができ、備蓄しておけば頼れる防災用品になります。ホームセンターなどでは大容量の製品も扱っていますが、一度開封すると徐々にアルコール分が抜けていきますので、長期保存の場合は冷暗所でしっかりと封を。
また、ポケットストーブは固形燃料の置き台とメスティンを乗せる五徳の役割を果たしてくれます。
折りたたみ式で後ろ側から押すと両端が立ち上がる仕組みですが、写真の赤い矢印の箇所は金属の角がやや鋭利になっています。お子さんなど、うっかり手を傷めないように注意しましょう。

ポケットストーブが熱くなるので、鍋敷きやステンレスのバットなどを敷くと、より安全です
着火前の準備
さて、道具がそろったら、さっそく1合分のご飯を炊いてみましょう。
準備は米1合に水200cc、メスティン、固形燃料(25g)、ポケットストーブです。

今回は1.5合のメスティンを使用しました。着火の時にロングタイプのライターがあると便利です
ほったらかし炊飯の手順と時間の目安は、次の3ステップです。
1.米をといで浸水させる(夏:30分/冬:60分)
2.着火~加熱~消火(20~25分)
3.蒸らす~ほぐす(15分程度、 保温のためにタオルでくるむ)
米はふだん通りに何度か水を替えて洗い、200ccの水で浸水させます。
春夏なら15~30分程度、寒い時期は60分を目安に行います。
ここをショートカットすると炊きあがりで芯が残ってしまうので、時間にゆとりをもって浸水しましょう。
着火前の準備はここまでです。
無洗米で炊飯する場合は、浸水用の水を20~30ccほど多めにします。
とぎ水が必要ない無洗米は、災害時に水の使用量をおさえるのにも役立ちます。
ふだんから無洗米をローリングストックし、メスティン炊飯で試しておくのもオススメです。
着火から仕上がりまで
キャンプ気分も味わえて、換気の心配もないため、私はいつもベランダで炊飯します。
室内の場合は少し窓を開けるなどして、換気を心がけましょう。
浸水時間が終わると、いよいよ着火タイムです。
固形燃料のアルミやフィルムは、はがさずそのまま火をつけます。
火がついたらメスティンを乗せて、あとはステキな「ほったらかしタイム」の始まり始まり。
火加減はほったらかしですが、見守りはしっかりとする必要があります。
特に外で調理する場合には、強風で火があおられるケースも。
他の作業をしながらでも、炊飯中は様子の変化を見守っていてください。
10分、15分と経過するにつれ、ぐつぐつと音がして水蒸気が出始めます。

ストーブの中でゆれる小さな炎と、メスティンから出る白い水蒸気。ご飯が炊ける幸せな匂いもしてきました
着火後20分を過ぎると燃料もだいぶ減り、火力も弱めに。
完全に火が消えたら、メスティンを台から外して保温のためにタオルでくるみ、逆さまにしてそのまま15分ほど置いておきます。
この時、メスティンはアツアツなのでやけどをしないように注意します。
軍手を2枚重ねにして作業すると安心です。

上下を返し、保温しながら蒸らします。こうすると、中の水分が全体によくなじみます
15分たったら、メスティンを再度ひっくり返してフタをオープン!
全体をよくほぐしたら、ほかほかご飯の出来上がりです。

底にちょっぴりおこげもできていました。本当に手間なしで簡単です
固形燃料はガスバーナーなどと違い、火力がそれほど強くないのでメスティンの底も焦げつきません。
容器の内側も、つけおき後に水で洗い流せばすぐにピカピカになります。
炊き込みご飯も簡単に
ベーシックな白米の炊飯ができたら、炊き込みご飯にも挑戦してみませんか?
備蓄品を意識して、乾物や缶詰などを活用したレシピをご紹介します。
米の浸水、消火後の保温や蒸らし方は白米と同じ要領です。
「桜エビと塩昆布の炊き込みごはん」
桜エビ、塩昆布などの乾物も備蓄品として役立ちます。
お米と乾物を混ぜて炊くだけでおいしい炊き込みごはんに。

ご飯と一緒にカルシウムやミネラルも摂れる一品です
・米1合:水200cc(無洗米なら220cc)
・塩昆布 大さじ2
・桜エビ 大さじ2
・醤油 小さじ1/2程度
・細ネギ 少々(トッピング用)
浸水させた米と細ネギ以外の材料をメスティンに入れて炊くだけです。
蒸らした後によく具を混ぜてほぐしたら、小口切りにした細ネギを散らします。
「カレーピラフ」
彩りもきれいなカレーピラフ。お子さんと一緒に作るなら、ツナ缶の代わりにウィンナー2本でも。
ミニトマトやウィンナーのカットなどをお手伝いしてもらうのも楽しそうです。

この時はミニトマトの他に粉チーズやイタリアンパセリもトッピングしてみました
・米1合:水200cc(無洗米なら220cc)
・カレー粉 3g(大さじ1/2)
・ケチャップ 大さじ2
・塩 少々
・鶏ガラスープの素 小さじ1
・ツナ缶 大さじ2
・コーン缶 大さじ1
・玉ねぎのみじん切り 大さじ2
・ミニトマト 2~3個(トッピング用)
ミニトマト以外の材料を初めから一緒に炊いても作れますが、先にカレー粉、ツナ、コーン、玉ねぎを炒めてから残りの材料を入れて炊くと、カレーの香りがいっそう引き立ちます。
調味料や具はお好みでアレンジしてください。
「いつも」が「もしも」の備えにも
火加減なしでおいしく炊けるメスティン炊飯は、非常時にも安心できるレシピです。
ふだんからメスティン炊飯に慣れていれば災害時の選択肢が増え、安心感も増すと思います。
カセットコンロや着火剤の代用にもなる固形燃料の扱いを知っておくこともその一つ。
また備蓄品といえば、長期保存できる食料をしまい込んでおきがちですが、メスティン調理をしながら食材をローリングストックしていれば、期限切れなども避けられます。
何より「いつも」の温かいご飯が「もしも」の時にも食べられたら、心強くなれるのでは?
炊飯だけでなく、パスタやスープ、スイーツなど、メスティンにはまだまだたくさんの調理法があります。
まずは基本の炊飯からトライしてみませんか?

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