(text&photo:遠藤千里)
「つながろう♡SMILEママライフ」は、横浜市青葉区で2019年9月から11月までの3カ月間、隔週木曜日、全6回で開催される連続講座です。申し込み時点で生後6カ月から未就学児までのお子さんを持つ方が受講でき、保育も受けられます。
講座内容は、防災やコーチングなどの日々の生活に役立つ知識を得たり、体を動かしたり、リボンのリースやハーバリウムボールペン作りなどの楽しい手仕事をしたりと、バラエティに富んでいます。
この講座は、前年度、同様に開催された区民企画運営講座「ENJOYママライフ」を受講した方の中で、さらに「区民企画運営委員 養成講座」を受講した方が中心となり、「SMILEママ運営委員会」として青葉区に企画を提案し、採択され、運営しているものです。青葉区からは補助金や生涯学習の指導員の派遣などの支援を受けています。
皆さん、昨年の講座を受講されて、今度は自分たちが運営したいと思うようになったそうです。そもそもの受講動機を聞くと、さまざまな答えが返ってきました。
委員会代表の加藤さんは、「(受講の際についている保育が)2歳になった子どもの、お試し保育の代わりになればと思って。転勤で青葉区に引っ越してきて、知り合いもいなかったので、地域の友だちが欲しいとも思っていました。実際保育の1・2回目は泣いていましたが、3か月という期間があったので、娘も成長できました」と、その後、一時預かり保育を利用するきっかけにもなったそうです。
「昨年度の運営委員をしていたお友だちに声をかけられて」というのはメンバーの和泉さん。「コーチングを受けたいと思っていました。ちょうど子どもが幼稚園に入って、一人で動けるようになったところでした。区役所は自宅から遠いので、普段は用事がないと滅多に来なかったんですが、通うのにも慣れました。それまで近所の人としか交流がなかったのですが、ほかの地域の方とも仲良くなることができました」(和泉さん)
メンバーの坪井さんは昨年の森ノオトの記事を読んだのがきっかけだそうです。
「講座料・保育料とも安くて、各講座の内容もとても魅力的でした。保育は簡単な見守りなのかと思っていたら、手遊びや手作りカードなど、保育園並みに毎回工夫を凝らしていて、そのクオリティにびっくりしました」(坪井さん)
運営委員会は4月から活動を始め、月に2回、多い時では週に2回集まり、チラシの作成・配布、フェイスブック・インスタグラムの開設、講座内容の調整、青葉区への書類提出、他の区民企画運営講座との情報交換会など、さまざまな活動を行ってきました。11月の講座終了後も、活動成果の発表会や、他の区民企画運営講座とまとめて記録を冊子として残すなど、3月までは活動が続くそうです。
会議だけでなく、自宅でもパソコン作業やメールでのやり取りをするなど、小さい子どもを育てながら、精力的に委員として活動されている皆さん。企画運営は未経験の方ばかりですが、講座受講から、運営する側に回った、その活動動機を伺ってみると、様々な背景がありました。
メンバーの新倉さんは、受講前まで、自分は社会と離れていると感じていたそうです。
「子どもが幼稚園に行くようになり、仕事を再開する前のステップとして、趣味とは違う新しいことをしたいと思うようになりました。昨年講座を受講して、気持ちが前向きになり、それまでではできないこともやってみようと思い、次の運営委員会養成講座も受講しました」(新倉さん)
「子どもの手が離れてきたら何かしたいと思っていて、
「実は流れで」と笑うのは和泉さん。「最初はそのつもりなかったのですが、講座→養成講座→運営委員会と、一連の流れが出来上がっていたので、そこに乗ってここまで来られた感じです。実際やってみて、毎回集まるのは大変だったけど、終わったら他にはない大きい達成感を味わえると思います」(和泉さん)
企画・運営だけでなく、青葉区役所との連携など、区民講座ならではの活動もあり、運営委員会に入っていなかったら経験できなかったことがたくさんある、と、皆さんは口をそろえます。
この「ママ講座」は、青葉区設立当初からあり、メンバーを変え、名前を変えて、なんと25年も引き継がれてきているそうです。
SMILEママライフ運営委員会の皆さんも、昨年の受講経験をもとに、よかったと思うところを残しつつ、自分たちならではの工夫をしています。
例えば、講座の一つ「ママ目線の防災講座」は、「区役所と共催する講座ならではのことがやりたい」という、代表の加藤さんの思いから、新たに取り入れました。
「単独でやると、防災に興味がある人しか受講しないと思いますが、防災はすべての人に必要な知識。特に家庭のママは知っておきたいことです。リースや、ハーバリウムは作りたいけど、そこまで防災講座には興味のない……という方にも聞いていただけるのは、連続講座ならではだと思います」(加藤さん)
「コーチングをぜひ受けていただきたい」というのはメンバーの平久保さん。「私は10年以上専業主婦で、お金を稼がない自分には価値がないのではと思っていました。昨年の講座のコーチングで自己評価が上がり、外に出ようと思うようになりました」(平久保さん)。それからPTA・こども会・日体大FIELDS横浜サポーターズクラブのスタッフと、運営委員会以外に三つもの地域活動に参加することにしたそう!
「計四つが同時期に始まったので、一気に忙しくなってしまいました」と笑顔で話す平久保さんです。
第1回目のオリエンテーションの回のみ、保育を同室にする取り組みも、昨年から引き継ぎたいことの一つだそうです。
「それまで全回別室保育だったそうですが、昨年は初回のみ同室とし、2回目以降は別室保育、となっていました。初回にどのように保育するか様子がわかるし、初めて保育を受ける方も安心できるようでした。2回目以降は、部屋だけでなく階も分け、泣き声などを気にせず、講座に集中できるよう配慮されていました。この方式はとっても良かったので、引き続き採用したいと思いました」(坪井さん)
日々子育てに奮闘しているママたちに、少しの間、子どもと離れて自分の時間を持ってもらい、地域のママとつながってもらえたら、と話すSMILEママ運営委員会の皆さん。
「私は7歳ぶりの2人目の子どもとずっと一緒にいるのが大変で、とにかく一人の時間を確保したい、と思って受講しました。同じようなママたちにひとりの時間を持っていただけたら」(平久保さん)
「子育て中は自分の時間を持てなくて、煮詰まってしまう方もいると思います。企画運営は初めてですが、受講後、楽しかったな、気分転換になったな、と思える講座にできれば、と思って頑張っています!」(新倉さん)
さまざまな「ママ」たちの思いがつながって引き継がれている「ママライフ講座」。
区の支援を受けた講座ならではの低価格、すべての講座に保育がつくことなど、自分の時間を持ちづらい子育て中のママでも気軽に参加できる工夫がいっぱいです。運営委員会の皆さんがそうだったように、講座終了後もつながれる次の機会も用意されています。
家庭から一歩踏み出して、地域や社会とつながるファーストステップとして、「つながろう♡SMILEママライフ講座」に参加してみるのはいかがですか?
<つながろう♡SMILEママライフ講座>
講座申し込み先
E-mail:ao-bunkomi@city.yokohama.yokohama.jp
ハガキ:〒225-0024 横浜市青葉区市ヶ尾町31-4
青葉区役所地域振興課 文化・コミュニティ係
「つながろうSMILEママライフ」
締め切り:2019年9 月3日(火)必着
※抽選後全員に結果をお知らせ
問い合わせ先:青葉区役所地域振興課 文化・コミュニティ係
TEL:045-978-2295
主催:SMILEママ運営委員会 共催:青葉区役所
instagram:smilexmamalife
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