今年、一人娘が小学校に入学しました。入学前に初めて体験した「入学グッズ作り」。幼稚園で使っていたものをそのまま小学校でも、という方もいる中、我が家の場合、それまで通っていた幼稚園は手提げバッグや上履き入れなど何も必要がなかったので、実質的に初めての入学グッズ作りでした。
自宅のある地域とは離れた幼稚園に通い、仕事場も離れていたため、新しく入学する小学校の口コミ情報などは皆無。さらに、私自身がどんなグッズがあればよいのかなど、事前の情報収集をしっかりするタイプでもないため、どこから手をつけていいのかわからないけれど、いろいろ作るものがあって大変そう……という漠然とした不安だけを持って、昨年のこの師走の時期を過ごしていました。
そうは言いながらも、私の周りにはAppliQuéのスタッフたちがいたので、この茫漠な時期にも、絶大な安心感がありました。せっかくなので自分で作りたいという気持ちもかなえられるし、何か困ったことがあったらAppliQuéのメンバーに助けてもらえる、と。
昨年、AppliQuéでオーダー会や、ネットでの受注をしてみて感じたことがあります。それは、細かくサイズ指定が書かれた入園の説明資料を見るだけで、「大変そう!」と感じてしまう人が多いこと。
確かに、細かい指定の入った園は、本当に指示が細かい!その指定の内容を読み解くのは慣れているスタッフでも大変です。お母さんたちは、まるで大きな宿題を課せられたかのような気分になるのでは、と思います。
AppliQuéスタッフは、前職がパタンナーであったり、縫製の専門学校を出ている人、お直し専門店の職人さんなど、プロ揃い。さらに、幼稚園から中学生まで、みんな子育て中であったり、すでに大きくなったけれどその道を通ってきたメンバーです。自分の子どもはもちろん、お裁縫が得意ということで周囲の方から頼まれたり相談されることも多く、友人やそのまた友人、親戚などと、入園・入学グッズに関しては、数々のパターンを作ってきています。
その経験から、「この指示通り作ると、結局入りきらないよね」「紐は1本になっているけど、2本の方がきちんと閉まるからどっちにする?」「体操袋は紐とは別に引っ掛ける用のループをつけた方が床につかなくて安心」……など、園や学校からもらう資料だけではわからない、経験者ならではのアドバイスが非常に貴重だなと感じます。
昨年、森ノハナレで開いたオーダー会の時、お子さんが赤ちゃんの時から使っていたというクマ柄の生地と、園からもらった資料を持ってきてくれたお母さんがいました。
スタッフと相談しながら、クマ柄に合う内布や切り替え布、紐などを選びました。
そのお母さんの、オーダー内容が決まり、ひと仕事終え、安心した笑顔が印象的でした。その後、お子さんがとっても喜んでくれた!と写真付きの報告をいただいたことも嬉しかったです。
「家に気に入った布があるんだけど」とお持ちいただいたものが、尺が足りなかったり、バッグにするには布地が薄かったり、という場合もありました。裏地をつけたり、布をはぎ合わせることでその布がメインに来るようにお作りしました。
これも、一つひとつ細かく相談しながら進めるので、申し込みのフォームをいただいた後にメールや電話で何度か確認しながら進めます。
ネットで申し込み、その後布を郵送で送ってもらう形でのオーダーも受けています。紐や内布は一緒に送ってくださる場合や、こちらで選んで候補の写真をお送りし、その中から選んでいただく場合も。
AppliQuéでは、昨年からこの入園・入学グッズのオーダーを始めました。オーダーの内容はそれぞれ、布もこちらで用意してあるものを使うのか、お持ちいただいた布を使うのかで、提案できることもそれぞれ。全て個別対応なので、正直なところ、打ち合わせから製作までに時間がかかります。
この時期であれば大型のスーパーなどでも、手軽に、安価な入園グッズが見つけられると思います。でも、布選びから紐や内布、ネームタグの一つひとつまでを悩みながら選ぶ時間は楽しくもあり、それが形になって出来上がってきたものは、これから新しい生活がスタートする我が子への”安心感”というプレゼントにつながると思うのです。
入園グッズは、既製品を買うか、頑張って自分で作るか、という二択だけでなく、布選びは自分で、作るのはお任せ、というセミオーダーという選択は、いいとこ取りだなと感じます。
既製品はあまり好きじゃないけど作る時間がない、小さな子がいて手が離せずミシンをする余裕がない、そもそもミシンが苦手……。昔なら、近所のお裁縫得意なおばちゃんが作ってくれたり、ということも多かったかと思います。でも、今なかなかそういう環境が近所にはありません。ママたちが頑張りすぎないで、もっと気軽に周りに頼って、ラクしてもいいんじゃないかなと思います。
AppliQuéでは、工房のある森ノハナレを使い、対面でオーダーや相談を受けるオーダー・販売会も開催します。
(2020年1月17日(金)・18日(土)/ 2月21日(金)・2月22日(土))
https://morinooto.jp/2019/11/21/2020orderkai/
そこでは、実際に持ってきた布やAppliQuéにあるさまざまな布を広げて、布を見ながら相談したり、紐の色の組み合わせを試してみたり。この色でポケットをつけたらかわいいかも?など、いつも笑いが絶えないオーダー会。会話の中からアイデアが生まれる楽しい時間でもあります。
AppliQuéでも、Webから手軽に、遠方の方でも安心して注文できるように体制を整えたいと思っていますが、でもやっぱり、布を広げながら「あーでもない、こーでもない」と膝付き合わせて、お客様とスタッフが一緒になって考える時間が幸せに思います。そこには、顔の見える、アットホームな工房でありたいなという思いが根底にあります。
結局私はといえば、メイン布と内布、紐は自分で用意。手提げバッグと上履き袋をオーダーし、残りの巾着、体操着袋、ランチョンマットを自分で作りました。大物2つをオーダーでお願いしていたことで心の余裕ができ、幼稚園の卒園式までのバタバタする時期を終えて、春休みになって落ち着いてから一気に製作を進めることができました。その後、入学してからもう1サイズ大きな図書バッグが必要になり、これはオーダーしたバッグを見よう見まねで少しサイズを大きくして自分で作りました。ここで、よりオーダーのありがたみがわかったのですが……。
今では、この柄が彼女のトレードマーク。手提げバッグは彼女の大切な相棒、上履き袋は週末に帰って来て、また月曜には一緒に登校しています。
しかし、バッグを、入学式まで待てず幼稚園に持って行って得意そうにみんなに見せていた時の嬉しそうな娘の表情! やはり、オーダーした「自分だけの」という特別なものは、子どもにとっても嬉しいようでした。
新しい世界に飛び込むのは大人でもちょっとドキドキしますよね。でもそんな時にお守りのように「お気に入り」があると、ちょっと安心して頑張れるような気になります。
子どものために、と思ってお願いした入学グッズオーダー。実は、自分の安心のためだったかも、とこの1年、毎朝娘を送り出し、迎えながら日々感じています。
▶︎AppliQué入園・入学グッズオーダー
http://applique.morinooto.jp/works/kids-order.html
▶︎お見積もりフォームはこちら
https://forms.gle/amomjPGSZAWMLrPE7
【AppliQué入園グ・入学グッズオーダー&販売会】
日時:2020年1月17日(金)・18日(土)/ 2月21日(金)・2月22日(土) 10:00~15:00
場所:森ノハナレ 横浜市青葉区鴨志田町818-3
※1/17と2/21はかもしだ小さなマーケットと同時開催
AppliQué
横浜市青葉区鴨志田町818-3
森ノオト事務所内
AppliQuéHP:http://applique.morinooto.jp/
ONLINE SHOP:https://applique.official.ec/
applique@morinooto.jp(担当:齋藤)
電話:045-532-6941
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