今回、私たちが招かれた「ビカツ(BICUTS=BICHU UNIVERSAL TRAINING SHIPの略)」とは、学校と地域コーディネーターが企画する課外授業の一環です。BICUTSは、中学校のカリキュラムに入っていない事柄で、中学生にとって少し楽しく、興味深く、かつ発展的で実際の生活に役立つことなどを学べる機会を作ろうと、地域の方を講師に年数回実施されています。これまでも浴衣の着付け講座、紙ヒコーキを作って飛ばす講座など、面白い企画がおこなわれています。たまプラーザ電力の「電気の出前授業」は、2年生の理科の授業内容と一致する部分があったので、特別に授業の中での開催となりました。
講師は、もちろんエレキ女史こと梅原昭子さん&エレキアニキこと高橋新志さん、私マッキーはカメラマン兼助手として、2年生の3クラスの理科の授業の1校時、4校時、5校時を担当しました。たまプラーザ電力メンバーは、チャイムが鳴ると生徒たちが教室に吸い込まれていく光景に、懐かしく胸がきゅんとなったりして…中学校の雰囲気に少しドキドキ。同時に、一日中教壇に立つ先生の大変さも味わいました。
授業の始めに、理科の担当教諭が森ノオトの紹介をしてくださってから、エレキ女史にバトンタッチ。
まずは独立型ソーラーシステムの説明です。直流電流と交流電流、独立型と系統型の違いなど、中学生には少し難しかったかもしれないけれど、しっかり聞いてくれた様子にほっと安堵しました。
そして、実際にシステムの組み立てへ。ここで、エレキアニキの出番です。
学校の授業は45分と時間も短く、通常のワークショップのように一人ひとりに機械をさわってもらうことができない為、手を挙げた子に代表してお手伝いしてもらいました。ソーラーパネル、チャージコントローラー、バッテリー、インバーターと器具の説明をし、一つずつつないでいきます。注意事項を伝えることも忘れません。
「つける時は+から、はずす時は−から」
一通り組み立てたら、扇風機を回してみました。
独立型の電気で回る扇風機に、教室からは「おおー!」と歓声が!
コンセントの向こうの仕組みは見えないけれど、こうやって目の前で生まれた電気を目にすることで、電気の成り立ちについて納得できることがあるものですよね。
続いて、エレキ女史による電気料金表の見方講座。
生徒のみなさんには、事前に家にある電化製品とその消費電力を調べてきてもらいました。使用した電化製品×時間の1カ月の総計が料金表に載っているので、よく読めば、色々な気づきがあります。
家庭では電気を使うほど料金が上がる仕組みなどは少し複雑ですが、知っておくと節電に役に立つことばかり。
節電の知恵も少し披露しましたが、ここから先は、生徒さんたちが、自分なりのアイデアで考えてくれたらいいなと感じました。
そして最後に、たまプラーザ電力と市民電力のお話。
これまで大きな電力会社が独占的に電力を供給していた話とか、エネルギーの地産地消なんて言われても……と、このあたりの話については、少しキョトンとしている子もいました。でも、このように私たちが蒔いた種が、いつか誰かの中で芽を出して、新しい社会づくりに参加してくれるようになったら……なんて考えるとわくわくしてしまいます。
こんな素敵な機会をくださったBICUTS 地域コーディネーターの方々と美しが丘中学校の先生方には、本当に感謝です。
若い人にエネルギーのこと、市民電力のことも知ってもらうチャンスは、貴重で意義深く、私たちにとっても素晴らしい経験となりました。
「電気の出前授業」、ぜひまたどこかで開催したいものです。
次世代郊外まちづくり 住民創発プロジェクト 「たまプラーザ電力」
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