
(文:学生ライター・板垣舞奏、写真:佐藤沙織)
「もったいない」から始まる地域の未来づくり。青みかんを通して地産地消を実践するアマンダリーナの活動は、環境にも人にも優しい未来につながっています。代表商品は「横浜あおみかんドレッシング」。果汁が45%以上を占め、野菜サラダにさわやかでフレッシュな味わいを添えます。
「青みかん」は、おいしいみかんに育つように真夏に摘果したみかんのことです。みかんの実がおいしく育つためには一つの実に対して20〜30枚ほどの葉が必要とされており、夏場の摘果はそのバランスを整えるために欠かせない作業です。

みかんの畑の入り口
摘果ボランティアの魅力
青みかんの摘果体験イベントは、毎年8月にアマンダリーナが行っていて、多くの方が摘果のボランティアとして参加しているそうです。私が参加したのは、太陽がギラギラと照りつける8月初旬。畑が海の近くにあるため、時折心地よい風が吹く中で作業を行いました。この体験は市民向けのイベントとして毎年開かれており、リピーターのほか、都心から参加する方もいるそうです。

葉をかき分けて青みかんを摘果しました
この日は、地域の中学生やボランティアの方など20名ほどが参加し、朝9時から1時間半ほど作業をしました。農家の宍倉克哉さんからは「実が集まってなってるもの、実が上をむいているものを取ってほしい」というアドバイスがあり、摘果を行いました。

摘果に参加していた中学生の方々と引率の先生の様子。摘果の数を競い合っていました!
奥井さんは「商品や摘果体験を通して、アマンダリーナの活動や青みかんの魅力を知ってもらうきっかけになればうれしい」と話します。今年は2日間の摘果体験に、100名の参加があったそうです!奥井さんの明るい人柄や、地産地消や資源循環という社会的な価値のある活動への共感から、関係人口も自然と広がり、関心や口コミが広がっているのだと思いました。
実際に参加された方々は「楽しかった」と口を揃え、私自身も摘果の体験を通して、「この青みかんが商品になるんだ」と実感し、商品への興味が高まりました。初めて出会う方とも、共に汗を流しながら作業するうちに一体感が芽生え、達成感と共に楽しさを味わうことができました。

青みかんを小さいものと大きいもので分けている様子。35ミリ以上の果実がドレッシングやジュースに使えます

大きさごとで分けるため、手作りの選果機を使っています
今回摘果した青みかんは、平塚市の工場で搾汁されます。果汁はいったん冷凍で保管され、さわやかな香りとキリッとした酸味を生かし、横浜あおみかんドレッシングやストレート果汁飲料のあおみかんのしずく、ポン酢ドレッシング、ゼリーなど多彩な商品に展開されます。他企業への提供もあり、商品づくりに欠かせない大切な資産なのだそうです。
アマンダリーナのこれから
奥井さんは「会社を守りながら、一緒に働くスタッフや関わってくれる人がハッピーでいられるような活動を続けたい」と今後を見据えていました。今回の摘果体験でも、ボランティアの方、スタッフの方が楽しそうに摘果している姿が印象的でした。人とのつながりを大切にしながら、地域に根ざした活動を続ける姿に奥井さんの力強さを感じました。

生の青みかんはほんのり甘酸っぱい香りがしました
体験と取材を終えて
私は摘果体験を通じて、横浜市にも畑があることを知り、豊かな自然を実感しました。「こんなにとっていいの?!と思うくらいどんどん摘果していいよ!!」という奥井さんの言葉から作業はテンポよく進み、楽しく作業を終えることができました。
作業中、少し疲れを感じた瞬間も、奥井さんが楽しそうに話しながら作業を続けている姿に励まされ、青みかんの可能性と人の関わりで地域循環を支えることができると感じることができました。また、奥井さんがインタビューで語られていた「金沢区のもので作り、金沢区の人が買い、金沢区にお金を落とす」という言葉は、アマンダリーナの取り組みを表していると思いました。
アマンダリーナ
ホームページ:https://hamandarina.com/
Instagram:https://www.instagram.com/hamandarina723/
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