青葉区民を支える技術屋さん! 地域情報ポータルサイト「あおばみん」
リポーターの松岡美和です。森ノオトが主催するあおばECOアカデミーに皆勤賞?! の私が、今回訪ねたのは千葉恭弘さん。あおばECOアカデミーですっかり顔なじみとなった笑顔が素敵なおじさまは、青葉区ポータルサイト「あおばみん」を運営し、メディアを下支えする技術屋さんでした。(text:松岡美和)

先月、森ノオトが主催するあおばECOアカデミーは第5回目を終え、残すところあと1回となりました。今のところ、私は娘と一緒に全回出席しています。地域の人々が集い、環境問題についての様々な講義を受けて、さらに参加者同士が話し合う井戸端会議の場として盛り上がっているなと感じています。ただ勉強するだけでなく、たくさんの方と会ってお話できるので、新しい視点や発見があったりして面白いです。お友だちもできました。

 

千葉恭弘さんとECOアカデミー以外で初めてお会いした。メガネにおひげ、ジャケットもキマって紳士の品格が漂う。(ちなみに、私のひざの上に座っている娘がカメラを構えている)

 

あおばECOアカデミーによく参加してくださった方の中に、紳士と呼ぶのにふさわしい格好のおじさまがいます。おひげと和やかな笑顔が素敵な千葉恭弘(やすひろ)さん。ワークショップのテーブルで何度かご一緒し、意見を交わしました。千葉さんはパソコン関係に強いらしいとのこと。「あおばみん」というサイトを運営しているお一人と聞いて、お話を伺ってきました。

取材の日に訪れた場所は、青葉区役所。区役所1階の受付の横にある部屋から千葉さんが顔を出しました。なんと「あおばみん」の編集室は区役所の中にあったのです。

「あおばみん」は青葉区民の情報ポータルサイトです。地域でのイベントの動画を配信したり、登録した団体の情報や電子チラシを掲載しています。青葉区と地域の有志が恊働で運営しています(私、実はお隣の川崎市宮前区民なのであまりよく知りませんでした。「宮前ぽーたろう」は知っていたのですが……)。

千葉さんは現役時代、40年以上システムエンジニアとして活躍されていました。10年前に退職し、その後、これまで培ってきた経験をいかして、パソコンの無料何でも相談室である「あおばパソコン横丁」の立ち上げに関わりました。それから1年後には、区と協力して青葉区の地域情報ポータルサイトである「あおばみん」をスタートさせます。

地域の活動団体が「あおばみん」に登録すると、団体のホームページ(HP)や電子チラシなどをサイト内に設置することが出来る仕組みになっています。HPを作るには特別な知識が必要で難しそう……と思われるかもしれませんが、「あおばみん」ではCMS(コンテンツマネージメントシステム)という簡単にHPを作れる仕組みを採用しています。CMSがまだあまり世の中で使われていなかった当初から導入し、使う人がわかりやすく親しみやすいシステムを考えて、実際に使えるようにイチから作っていったのが千葉さんなのです。まさに、市民活動を技術で支えるエンジニアなのです。

「こんなプログラムが欲しいな、と思ったら作っちゃう。そして、実装するまで自分でやってしまう。現職の時からそうでした。要はね、プログラムを組むのが好きなんですよ」とおっしゃる千葉さんは、現在は「青葉区のシステムエンジニア」として、ますます活躍の幅を広げています。

「今、興味を持っているのはね、関内にできた『ファブラボ』なんですよ。今週末にも行ってくるんですけど、3Dプリンタを使ってみようと思って……」と、目を少年の様にキラキラさせながらお話されていた千葉さん。今年8月に横浜市中区に「ファブラボ」ができたことは私も知っていましたが、あまり詳しいことは分かっていませんでした。

 

「あおばみんはいつもタブレット端末から見るようにしているんです」と千葉さん。パソコンで見るよりも不具合など発見しやすいという。サイトのチェックに余念がない

 

「ファブラボ」(Fab Lab)は市民のものつくり工房。印刷物など平面はすでに誰でもつくれるようになっていますが、立体物も含めた「あらゆるもの」を作れるような工作機器が揃えてあるそうです。千葉さんはその一期生に応募して当選したとのこと。

工作機器と聞いて、私は学生時代の技術室レベルを思い浮かべていましたが、最新の3Dプリンタなどもあるそうです。いろいろと説明してくださったのですが、立体が印刷されてくるなんて……どう考えても不思議でしょうがない! 千葉さんはiPhoneを取り出し、立体的な画像を見せてくださいました。博物館にあるような恐竜の立体化石模型のように、スライスされたものが組み合わさって立体を作り出せるんですね(他のサイトで立体プリンタを検索して調べてみましたが、この技術には本当に驚きました!)。最新機器を使いこなす千葉さん。新しい情報をいち早くキャッチし、興味・関心があれば即行動に移す姿は、若輩の私から見てもエネルギーを感じました。

千葉さんは、ご自身の技術と情報収集能力を青葉区のために生かしたいそうです。たくさんの情報が公開され溢れている世の中で、生活者としての市民がもっとアクセスしやすく使いやすくするにはどうしたらよいか、ということを日々考えているようでした。

 

区役所内にある「あおばみん」編集室。大きなモニターではビデオ編集の真っ最中だった。小さな部屋の中に編集機が4台。週1回の養成講座もここで行われているそう

 

あおばみんではUstreamというインターネット中継や、動画の配信も行っています。青葉区内でのイベントを取材し、10分くらいの映像に編集して流すこともあるのだそうです。その映像取材リポーターを募集し、養成講座を開いたところ、たくさんの応募があったそうです。参加者は地域の主婦など女性が多いのだそう。私自身、森ノオトのリポーター養成講座に参加して森のリポーターになりました。同じメディアとしてあおばみんと森ノオトは共通点がたくさんあるなと親近感を覚え、先輩メディアの姿を頼もしく思いました。

今後、「あおばみん」で森ノオトのイベントを取材してもらったり、Ustreamで動画が見られたりすることもあるかも?! あおばみんと森ノオトがコラボする日が待ち遠しいです。

Information

横浜市青葉区民ポータルサイト「あおばみん」

http://aoba-portal.net

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