『傘が首にかかってますけど』『よりみちの天才 5分歩けば、笑いに当たる。』
未曾有の出版不況と呼ばれる昨今ですが、そんな出版業界で活況を呈している数少ない分野に、「ブログ本」があります。『傘が首にかかってますけど』はその先駆けとも言える存在で、イラストレーターがブログで綴った絵日記を書籍にまとめたもの。「ココログブックスコンテスト」で1081件の中から大賞に選ばれ2005年に出版、重版出来で単行本としても成功を収めています。

 

脱力系のイラストにピリリとスパイス(毒?)が効いた痛快なエッセイが魅力の本書。デパ地下の惣菜屋で並ぶ時に密着してくるおじさんとか、交通事故で血みどろになりながらさわやかに救急車を待つ青年とか、誰もが「わかるわかる」「そういう人いるよねー」「え、そんな人いるの?」とうなずきたくなるような(あるいはつっこみたくなるような)内容で、気づいたらちょっぴり口元がゆるんでいて、時に「くすっ」と声が漏れてしまうような、病み付きになる本です。

 

著者のフクダカヨさんは現在寺家ふるさと村の裏手で、パートナーで写真家の入江英樹さんと2人のお嬢さんと木の家暮らしを満喫中。ブログネタには事欠かない毎日で、カヨさんの手にかかると日常生活がこんなに生き生きと笑いに満ちてしまうのかとシュールな笑いの選眼力に脱帽。こちらまで「笑い」のおすそわけに預かりなんだかありがたい気持ちになります。

 

第1作目ではカヨさんと入江さんの入籍から、長女の小春ちゃん出産までが描かれており、青葉台にある助産院・バースあおばでの出産へと至るドラマは、誰もが人生の主人公でヒロインなんだよなあ(出産時にワガママ女王と化していたカヨさんとそれを見守りサポートする助産師さん、入江さんに笑っちゃって)、なんて思ったりして。

 

2作目『よりみちの天才』では日常に子どもが加わり笑いのツボはますます増え、「母ちゃん業ってやっぱり楽しいよね」と妙に納得させられます!

 

読者の平凡な日常まで笑いに引き込んでしまうフクダカヨさんの人気ブログ「フクダカヨ絵日記」はこちら→http://enikki.cocolog-nifty.com/enikki/(ドメインもまたすごい)。そして、フクダカヨさん宅のお宅訪問記事は明日公開です!

 

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この記事を書いた人
北原まどか理事長/ローカルメディアデザイン事業部マネージャー/ライター
幼少期より取材や人をつなげるのが好きという根っからの編集者。ローカルニュース記者、環境ライターを経て2009年11月に森ノオトを創刊、3.11を機に持続可能なエネルギー社会をつくることに目覚め、エコで社会を変えるために2013年、NPO法人森ノオトを設立、理事長に。山形出身、2女の母。
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