エレキガール奮闘記その2……我が家に合うソーラーシステムを検討する、の巻
あざみ野ぶんぶんプロジェクトの連続講座「独立型ソーラーシステムをつくろう!!」、9月の勉強会で、我が家ではどの程度の規模のソーラーシステムをつくったらいいのかをイメージし、具体的な検討に入りました。ぶんぶん講師の梅原あき子さんからインターネット通販の情報をもらい、電卓片手に検討しながら、我が家では60W級の発電所を設置することにしました。

電気の仕組みを一通り学び、いよいよ実践編です。

我が家にはどんな大きさのパネルがいいのでしょう? 何の電気を太陽光でまかないたいのか、そこからシステムを考えていきます。

ぶんぶん講師の梅原さんは「まずは家で使う家電の使用電力量を把握することから始めよう」とアドバイスします。

最初はオフィスの電力をオフグリッド(系統から離れて独立すること)にしたいと考え、オフィスで使う情報家電の使用電力量を計算しました。

平日の9-18時のみ(取材や打ち合わせではずすことも多々)の使用で、春や秋など冷暖房を使わない時期の1カ月の電気料金は約600円です。使用電力料は10kWhで、W数で表すと10000Wh。オフィスでは、パソコン、インターネットのモデム、Wi-Fiルーター、外付けハードディスク、プリンター、スキャナーをメインで使い、その他は夏冬の冷暖房と、日が短い時の夕方の照明、1日1-2回お茶を飲むためにお湯をわかすくらい。照明とエアコンを使わない時期の10kWh/月をまかなおうとすると、どのくらいのシステムをつくればいいのでしょうか。

50Wのパネルで1日4時間発電したとして1日200Wh。ちなみに50Wのパネルは、1時間に最大50W発電できる計算ですが、太陽の光が燦々と、かつパネルと直角に降り注いでいる最高の条件が重なった時に限られます。太陽の入る向きは、東→南→西と変わってくるので、それに備えて時間ごとにパネルの向きを変えるのは現実的ではありません。だから、真南に向かって30度くらいの傾斜でパネルを設置するのがベターです(メガソーラーを取材した時にそう聞きました)。

しかも、毎日晴天とは限らないので、200Wh×20日だとすると、4000Wh。なぬー。50Wのパネルでは仕事で使う電気すべてはまかなえない!!

ソワのパネルは120Wで、120W×4時間×20日で9600Wh。これなら何とかオフィスの電気はまかなえそうです。でも、120Wのパネルは大きい……畳1枚ぶんくらいあります。

ここでもう一つ問題が発生。あいにくオフィスのベランダは北向き。朝しか直射日光は入らないので、南向きで日当りがよい自宅マンションにパネルを設置することにしました。

ここで気をつけなければならないのは、マンションのベランダは共用部であるということ。避難通路になるハッチやマンションの美観に影響を与える手すりやルーバーに据え付けてはいけません。鉢植えと同じように可動式である独立型ソーラーシステムはマンション発電には理想的です。

さっそく気持ちを切り替え、自宅で何をオフグリッドにしようかと考えました。

まずは、家庭で使っている家電の消費電力量を把握することが第一。電力消費量が10W以下と小さいのは、携帯電話やデジタルカメラなど小型の情報家電、続いて10~100Wの範囲には、空気清浄機や扇風機、照明やFAX電話、パソコンなどが入ります。続いて100~1000Wとまあまあ電気を使用するのが、洗濯機、冷蔵庫、液晶テレビ、ミキサー、エアコンなど。生活家電のほとんどはこの部類ですね。1000W以上と電力をたくさん使うのは、掃除機、電子レンジ、ドライヤー、アイロン、乾燥機など、熱源や動力を使うものです。

インバーターを選ぶ基準は「定格出力」が何Wであるかですが、すべての家電をいっぺん使った時の出力量で、例えば120Wのインバーターであれば、ノートパソコンと携帯電話の充電を一緒にするとだいたいフル稼働で、それ以上の家電をつないだ時は動かなくなってしまいます。そのため、一気にいろんな家電をつなぎたい時は容量が大きい1500Wくらいのインバーターが必要ですが、小型のソーラーパネルとバッテリーでそれだけの電力をまかなえるとも思えません。

 

キタハラ家に届いたソーラーシステムのパーツ。うれしくてうれしくて、組み立ての日まで毎日眺めていました

 

わたしの場合、まずは生活に必要な家電(冷蔵庫や洗濯機、エアコン)はいままで通り系統の電気(東電から買う電気ですね)を使い、仕事に使う電気(MacやiPhone、iPad)を独立型ソーラーシステムでまかなうことにしました。家でも朝時間で仕事をするので、そこからオフグリッドにするぞ! と。

まず、パネルは、畳半分くらいの60W級に。中央指令等でもあるチャージコントローラーは、発電量や充電量が表示される高機能なものにしました。バッテリーは45Ah。バッテリーの最大容量は12V×45Ahなので最大540Wたまります。梅原さんによると、バッテリーはだいたい50-70%くらいしか使えないので、1日使用可能なのは270-380Wくらい。パネルが60Wで1日に3-4時間の発電として、1日の発電量は180-240Wくらいなので、1日太陽とパネルががんばってもバッテリーには余裕があります。電気を使わずにためておくこともできます。

インバーターは、とりあえずパソコンとiPhoneの充電用なので、最低限の120Wでもよいな、という結論に。

数日後、インターネットでセットを注文し、さっそく届きました……が、お・重い!!!

パネルは大きさなりに重いです。が、こ・これは何……と思ったら、バッテリーが重いのです。これは盲点でした。バッテリーは鉛合金の電極から電気が入り、シリコンや硫酸の電解液に電気をためます。だから容量が大きいほど重い! 自宅据え置きで動かさないなら別ですが、アウトドアやイベントで外に持ち出すことを考えると、バッテリーが大きければいい、というものではないと気づきました。

ふだん10数kgの子どもを抱っこしている母親でも厳しい重さ。しかもエレベーターなしの4階から上り下りして運ぶなんて……。で、数日後に控えたソーラーシステム組み立てのワークショップを指折り数えながら待ちました。

次回はいよいよ組み立て編です。

北原 まどか
この記事を書いた人
北原まどか理事長/ローカルメディアデザイン事業部マネージャー/ライター
幼少期より取材や人をつなげるのが好きという根っからの編集者。ローカルニュース記者、環境ライターを経て2009年11月に森ノオトを創刊、3.11を機に持続可能なエネルギー社会をつくることに目覚め、エコで社会を変えるために2013年、NPO法人森ノオトを設立、理事長に。山形出身、2女の母。
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