鉄町に“幻のきのこ”!?黄金色に輝く森の宝、「タモギダケ」に会いに!
青葉区鉄町に、“幻のきのこ”と呼ばれる珍しいきのこを栽培している農家さんがいると聞き、「青葉ファームランド」へ向かいました。そこで出会ったのは、黄金色を帯びた色鮮やかな「タモギダケ」。白い大きな建物の中で、大切に栽培されていました。

夏があっという間に過ぎ去り、気が付くと風は涼しく、朝晩は少し肌寒くなってきました。そう、これは“食欲の秋”到来の気配! 秋といえば、きのこ。それも、黄金色に輝く美しいきのこを栽培しているという「青葉ファームランド」を訪ねました。場所は、豊かな緑が残る青葉区鉄町。アウトドアイベントなどを開催している「横浜市くろがね青少年野外活動センター」のほど近くにありました。

畑や住宅が点在する中に、大きく、真っ白なハウスが目を引く。この中で、きのこが大切に栽培されている。小さな小屋からスタートしたタモギダケ栽培、この春から大きなハウス栽培へと移った

青葉区鉄町は、もともと農業が盛んな地区であり、青葉ファームランド周辺にもまだたくさんの畑が広がっています。しかし、一方で、農家の高齢化も進んでおり、相続や税金などのさまざまな問題から農地を手放している現状もあります。青葉ファームランドの代表である三堀泰広さんは、このような状況を目にし、なんとか地元である鉄町を再び農業で活性化させたい、と活動をしています。

 

そして、農家であったご両親から受け継いだ農地で、新しいスタイルの農業をスタートしたのです。

 

「安心、安全な野菜づくりはもちろんのこと、やはり継続できることが重要で、それにより利益を生み出していかなければならないと思っています。今取り組んでいる、温度や湿度などがシステム管理されたハウス栽培をすることで、少しでも利益を生み出し、天候に左右されやすい路地栽培という伝統的な農業も守っていければと考えています」

ハウス内は、このシステムにより温度・湿度・散水時間・換気時間などが徹底的に管理されている

中では、現在、シイタケとタモギダケを栽培している。シイタケはさほど気を使わなくてものびのびと育つのに対し、タモギダケはかなりナイーブなきのこだという。システム管理された環境と人の手が加わり、ようやく育つかわいい子どものようだ

ハウスの中に一歩足を踏み入れると、天井からは霧が出ており、一面ひんやりとした空気に包まれています。同時に、きのこ独特の湿り気を帯びた腐葉土のような香りが広がってい。菌床が整然と並んだ風景は、まるでチーズの熟成庫のような趣で、たっぷりとその香りを楽しみました。

 

では、そんなナイーブなきのこ“タモギダケ”とは一体どんなきのこなのでしょうか。

この鮮やかな黄色! 美しいカサ。まるで芸術品のような姿かたち

日本では東北から北海道にかけて自生し、採れる時期は6月から8月と限られているため“幻のきのこ”と呼ばれているようです。外観の美しさだけでなく、よくダシが出て、香り高く、旨味も強いのが特徴。そして、さらに、他のきのこより栄養価が高いのが特徴で、そのため、さまざまなサプリメントなどにも使用されているほどです。

青葉ファームランドでは、菌床栽培できのこを育てている。タモギダケがひょっこりと芽をだした(1日目)

ポコポコといくつもの塊が出てきている(3日目)

カサができ、ほぼ出荷間近(5日目)

さらに数日たつと、こんなにも立派なタモギダケが誕生!

代表の三堀泰広さん。現在は、ご家族とともに農業を営まれている

「システム管理されたハウス栽培に踏み切ったのには、もうひとつ理由があります。ここで継続的に農業ができるようになったら、障がいのある方の就労支援の場としても機能していければと思っています。青葉区にはまだまだそうした支援の場が少ないと聞いています。地域のために何か自分にできることは? と考えた際に、きちんとシステムで管理されたハウス栽培であれば、今後、なにか役に立てる可能性があるのではないかと思っています」と、話す三堀さん。タモギダケ栽培はまだスタートしたばかりではありますが、しっかりと将来を見据えて語る姿に、はっきりとした強い意志を感じました。

 

さて、自宅に戻り、見て美しいだけでなく、食べて美味しいタモギダケを料理してみました。

いただいたタモギダケ。改めて眺めるとその姿にうっとり

手前はしいたけとタモギダケのアヒージョ。かみしめるほどに、きのこの芳醇な香りが口に広がる。奥はシイタケのまるごとオーブン焼き。タモギダケは熱を通すと、鮮やかな黄色が白色に変化してしまう性質をもつが、レンジで30秒温める方法で熱を入れると、きれいな黄色のままの状態を保てる

ようやく涼しく、過ごしやすい季節がやってきました。お鍋に入れ、その出汁をたっぷり味わうもよし、まるごと天ぷらにし贅沢にその食感を味わうもよし。

 

これまでなかなか目にすることができなかった幻のきのこ=タモギダケ(青葉区産!)、黄金色に輝く“森の宝”をぜひ家庭でも味わってみてはいかがでしょうか。

Information

青葉ファームランド

〒225-0025 神奈川県横浜市青葉区鉄町1390-1

TEL:045-530-5226 FAX:045-530-5227

[email protected]

HP: http://aoba-farmland.asia/

※購入場所などはホームページに記載されています。

清水 朋子
この記事を書いた人
清水朋子ライター卒業生
食べること、つくること、ワインとチーズ、焼酎を愛する食いしん坊。雑木林のような豊かな庭、愛するアンティークに囲まれた自宅の一角で、集会所+ときどき、喫茶として「Glänta(グレンタ)」を主宰している。小さな家の隅々まで愛おしみ使い尽くす、センスのよい暮らしぶりが注目を集める。
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