夏休み明け直前の8月27日に、都筑区にあるりんごの木子どもクラブに向かうと、少し離れた場所からもワイワイとにぎやかな声が聞こえてきました。この日開催されたバザーの名前は「みんなともだちバザー」といって、東日本大震災の被災地にいる方々を支援するためのチャリティーバザーでした。
バザーを主催するのは「どんぶらこの会」。りんごの木子どもクラブの現役・OBの親御さんたちによる有志の会です。「どんぶらこの会」は、あそびうた作家の中川ひろたかさんが代表として進めている被災地復興支援のための「みんなともだちプロジェクト」を支える支部の一つとして、募金活動を行っています。「みんなともだちプロジェクト」を通じて、被災地にいる方々に、直接支援を届けることが目的です。
「みんなともだちプロジェクト」は、被災地にいる「困っているともだち」の一つひとつの要望に細かく応えるための支援活動を行っています。まずは被災地の近くに住み、行動できる人を探します。その方たちを「届けるともだち」と呼びます。
全国にいる個人や、支部を立ち上げて資金を集める活動をする「贈るともだち」によって集められた支援金は、「届けるともだち」へと送られます。「届けるともだち」は「困っているともだち」から必要な物を聞き、集まった支援金を使って「困っているともだち」が必要とする物をできるだけ現地で購入する、という仕組みです。
「みんなともだちプロジェクトが行っていることは、自分たちのやりたいことと同じだった」と、どんぶらこの会の代表を務める渡邉典子さんはおっしゃいます。ご自身も福島県釜石市のご出身で、実際にご友人や、そのご友人が困っているという話を聞いていたのだそうです。
りんごの木子どもクラブは、もともと中川ひろたかさんや他の保育仲間と共に創設されたという経緯があります。中川さんとは古くから関わりがあったこともあり、「どんぶらこの会」によってみんなともだちプロジェクトの神奈川・横浜北支部が立ち上げられました。
5月、6月と開催してきたチャリティーバザーは今回で3度目。「最初は月に一度と思っていたけど、2カ月に一度くらいの開催が無理がなくていいかな」と、渡邉さん。リサイクル品や、手づくり品、ほかにも自分の得意なことをその時どきでできることをやりながら、支援につなげていこうとしています。
バザーで売られていた、アレルギーに配慮したおやつは大人気で、あっという間に品薄に。他にも焼きおにぎりや黒米ずんだ団子、たっぷりバナナケーキなどがありました。どれもママたちのやさしい味がしました。
バザーではミニコンサートも開催されました。りんごの木の保育者でもある、小磯真弓先生によるピアノ演奏では、しっとりとした「聴かせる曲」から、みんなで歌える曲を披露していました。このように、園の保育者の方たちからも、協力をいただいているそうです。
りんごの木子どもクラブでは、通常は年に一度のバザーを開催していて、バザーを開くことには保護者のみなさんは慣れているのだそうです。みなさんそれぞれに得意なことをお持ちなので、「みんなともだちバザー」でも、「できる時に、できることを、無理なく」やっていく。自分たちらしい支援活動を、楽しみながら、実践されているみなさんの姿や笑顔は、キラキラと輝いていました。
みんなともだちプロジェクトに賛同する支部は全国で着々と立ち上がっているようです。被災地への支援の方法は様ざまありますが、私も「自分にできることは何だろう?」と強く強く思った3.11直後に比べ、今の自分は少しずつその気持ちが薄れていたことに気づかされました。ともだちのともだちを想い続けよう、届け続けようと、改めて思いました。
今後も開催される「みんなともだちバザー」にも、是非足を運んでみてくださいね。詳細は「どんぶらこの会」までお問合せください。
「みんなともだちプロジェクト」神奈川・横浜北支部「どんぶらこの会」
http://www.songbookcafe.com/mintomo/tomoshibu.php?d=3
りんごの木子どもクラブ
http://www.lares.dti.ne.jp/~ringo/index.html
みんなともだちプロジェクト
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