この秋、ハマに「木こりガール」なる存在が生まれたきっかけは、半年前の今年3月にさかのぼります。横浜市地球温暖化対策統括本部の主催するYES!(ヨコハマ・エコ・スクール)のシェア・ミーティングで、企画チームとしてご一緒させていただいた一般社団法人スマート・ウィメンズ・コミュニティ代表で、港のウェブマガジン「横浜クルーズ(YOKOHAMA CRUiZ)」編集長の東みちよさんとの出会いが発端でした。
「港と森の、エコ活動をする女性同士、何か一緒に活動できたらいいですね」
そんなおしゃべりが、東さんの企画力と行動力で、「水と森をまもる Blue forest’s act」という形になったのです。
道志村は古くから「水郷」と呼ばれ、村域の93%を森林が占める「森と水の村」。ところが全国各地の例に漏れず、山林所有者の高齢化や国産材の価格低下と不況によって、森林が手入れされないまま放置され、森林と林業が共倒れの状態になっています。
特に杉や檜など針葉樹の人工林は、植樹した後適切に間伐をおこなわないと、森の中は過密な状態になり光が届かず、木の幹は太らずまっすぐに伸びない、下草が生えず森林の保水力がなくなるといったことが起きてきます。森林は「水がめ」としての公益的機能を持ち合わせていますが、価格競争や利便性を追い求めるあまり、自然との共存関係を置き去りにして、生態系が育むさまざまなサービスを受けられなくなっているのが、いまのわたしたちの社会そのものと言えるかもしれません。
人は昔から山や森からエネルギー(薪炭)と食(山菜やキノコなど)を得て、生計を立ててきました。そのぶん、間伐や枝打ち、下草借りなど山の手入れをしてきて、自然と人間生活が共存できていました。現代生活を営みながら、わたしたちのいのちを育む源でもある水を守るために、必要なことをまず率先してやってみる、それが今回の企画の真の目的でもあります。
実は森ノオトメンバーでは、わたくしキタハラと中島美穂が、1年前に子連れで「森のつみ木ひろば 道志村間伐体験バスツアー」に参加し、横浜の水源である道志村の清流と豊かな環境にふれてきています。青葉区と緑区には、道志村から直接水が来ている。確かに大都市の中で、青葉区の水の美味しさは格別と思います。道志での清々しかった経験と、道志の水の美味しさに心打たれ、今度はぜひ森を守る活動をしたい! と熱望していたのが、こんなに早く実現しました。
ただ間伐して終わり! ではなく、せっかくだから道志村の方ともふれあい、道志村の新鮮な食材を使ったバーベキューランチも……と欲張った今回のプログラム。森ノオトから参加した5人のレポーターが、それぞれの持ち味を生かしたレポートを担当しています。
高橋陽子さんは、この夏に「横浜市の水を知る」というレポートをしたばかりで、水源の森を守る活動に強い関心がありました。陽子さんの間伐体験記は明日に掲載。
料理上手なスーパー主婦・中島美穂さんには、道志村の食材を使ったランチのアレンジをお願い。買い物から調理、そしてスタイリングまで、キラリと光る彼女のセンスがいかんなく発揮されました。そのレポートは水曜日に。
芸術家でもあり文学的才能にあふれる梅原あき子さんには、道志村の方々との交流会の様子をレポートしてもらいます。木曜日に掲載予定。
森ノオト屈指の書き手で環境ライターの中島まゆみさんは、エコカーなどの技術面にも詳しく、フォルクスワーゲン社さまからご提供いただいたエコカー「Polo TSI」の試乗レポートを生き生きとした筆致で書いています。金曜日に掲載予定です。
今週は「木こりガール」ウィークです。メンバー全員が「楽しかった!」「もっとやりたかった!」「道志村での間伐を続けていきたい!」と、ハマりそうな予感もひしひし。次回もあるかもしれません。参加メンバーで企画温めていきますよー。
間伐女子ツアー「Women’s Forest’s Act」
2012年9月29日開催 @山梨県道志村
主催:一般社団法人スマート・ウィメンズ・コミュニティ
共催:森ノオト
協力:横浜市環境創造局<横浜市環境保全活動助成事業>
【間伐指導】NPO法人道志森づくりネットワーク
【エコカー提供】フォルクスワーゲンジャパン
【オリーブオイル提供】http://www.made-in-earth.co.jp
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