寺家回廊2012を訪問した当日は清々しい秋晴れ。いつ訪れても、寺家の自然の豊かさには癒されます。ふと見上げると、もう紅葉が始まっている木もちらほら。これからの紅葉シーズンも楽しみですね。
まずはじめに向ったのは、JIKE STUDIOで開催されていた「harunachicoの世界展」。なんと、作家さんご夫婦とかわいい息子君がお出迎え!
harunachicoはユニット名で、絵は奥様が、染めはご主人が担当しているそうです。ご夫婦でユニットを組まれているとは驚きです。
動物がたくさん登場する可愛らしい絵に、独特の色彩が広がります。こんな傘だと雨の日も出かけるのが楽しくなりそう。
次に向かったのは、JIKE STUDIOからほど近い場所にあるアトリエ百万石の「百展」。
こちらは共同アトリエという形で何人かの作家さんが参加されているそうで、もとは倉庫と思われるアトリエ内も広々として、大きく力強い作品が並んでいました。
来た道を少しもどり、次は森ノオトでも以前取材させていただいた澤岡織里部さんの作品展へ。
こぢんまりとした素敵な空間には、織里部さんの繊細で美しい作品がずらり。
とてもきれいな青色に見とれてしまいます。
ギャラリースペースの横では制作現場ものぞくことができ、さらに奥の部屋へ進むと、今度はお母様の澤岡泰子さんのアトリエ兼展示スペースとなっていました。
日本で生まれた「木のリトグラフ」という技法で制作された版画の作品が展示されていました。澤置かさんの作品は、幻想的で、でも、どこかなつかしい感じもする素敵な絵でした。
それにしても親子で芸術家とは! 素敵な人たちが寺家にはたくさんいますね!
次は濱崎道子さんの書を拝見しに移動。和食の名店「青山亭」の裏手にあたる細道から入り、緑の階段を上がって行きます。まるで京都のような景色。
階段を登りきると、郷土文化館の白心庵という茶室にたどり着きました。墨で描かれたやさしいお顔がたくさん窓に並んでいました。
濱崎さんは東日本大震災の被災地にもたびたび足を運び、書で心のケアをするワークショップを行っているそうです。
たしかに、こうしてにこにこ笑顔のかわいらしい絵を眺めていると、こちらも自然と元気な気持ちになります。
そして最後に訪れたのは、ダイヤモンド・ポイントによる手彫りガラスをされている石田恵子さんと、日本の大工道具がモチーフの絵を制作されている石田光男さんの展示を拝見しに行きました。
こちらもご夫婦でご活躍されているということで、ギャラリースペースにはお二人の作品がずらり。
ガラスには繊細なタッチの絵が彫られています。他にもお庭の花や寺家の野花をモチーフに、テーブルウェアやキャンドルスタンドに華美な絵が描かれていて、どれもとても素敵でした。
よく使い込まれた大工道具を表現されている石田光男さんの絵。道具の配列や落ち着いた色の組み合わせが、かえってモダンな印象を受けました。道具好きな人にはたまらない作品なのではないでしょうか。
今回はスタンプラリーも開催されていました。
私たちが訪れたのは開催2日目で、まだいくつかオープンしていない展示もありましたが、それでも楽しい時間はあっという間。まだまだ時間が足りないくらいでした。来年は2日くらいかけてゆっくりまわってみたいね〜と話しながら、寺家を後にしました。
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