「もったいない」という言葉に、2011年9月惜しまれつつこの世を去った環境保護活動家ワンガリ・マータイさん(2004年ノーベル平和賞受賞)を思い出す方も多いのではないでしょうか。
マータイさんが来日した折りに「もったいない」という日本語に感銘を受けて以来、マータイさんは国際語「MOTTAINAI」として世界に広め、同時に私たち日本人にも改めて「もったいない」精神の尊さを思いおこさせてくれました。
主婦である私が家庭の中で「もったいない」を感じることは日常茶飯事です。特に料理で食材を無駄にすることが何よりもったいない!(笑)あれこれ無駄にしない工夫を考えています。
これから少しずつ森ノオトメンバーが家庭で実践しているもったいないレシピをご紹介していきたいと思います。
第1回目の今回は出汁をとったあとの昆布をつかった佃煮のレシピをご紹介します。(text:中島美穂)
私は毎朝昆布と干し椎茸の出汁でお味噌汁をつくります。日本人のソウルフード、お味噌汁が1日を元気に乗り切るパワーをくれる気がするのです。
出汁をとったあとの昆布はお味噌汁の具材として細かく切って一緒にいただくこともありますが、我が家では冷凍庫に少しずつためておいて、ある程度の量になったら佃煮にします。
これまで何度かトライしましたが固かったり味が定まらないこともあり、あまりうまくできませんでした。そんなある日、義母から教えてもらったこのレシピでしっとりやわらかく煮上げることができるようになりました。
昆布にはミネラルや食物繊維がたっぷり。出汁として昆布のうま味をいただき、さらに佃煮としてお腹におさめれば、余すことなく栄養分をとり入れることができます。
今回私は一緒に出汁をとったあとの干し椎茸と冷蔵庫に残っていたちりめんじゃこも加えました。実山椒などを入れても美味しそうですね。
<材料>
出汁をとったあとの昆布 約500g(細かく切っておく)
(A)
てんさい糖 大さじ3
しょう油 1+1/2カップ
みりん 1/2カップ
酒 1/4カップ
水 1/4カップ
お好みで干し椎茸、じゃこ、実山椒など
<つくりかた>
(1)細かく切って冷凍しておいた昆布を解凍する。
(2) Aの調味料を入れた鍋に(1)を入れ、よく混ぜて落としぶたをしてひと晩おく。
(3)落としぶたをしたまま鍋を火にかけ、ごく弱火で1時間半煮る。途中で混ぜないこと。
(4)ボウルにザルを乗せ、昆布を広げる。半乾きになるまで約半日ほどおいて完成。出来上がった佃煮は冷蔵庫で1ヶ月、冷凍庫で1年は保存可能。
昆布の佃煮をつくると嬉しいおまけもついてきます。昆布をザルにあけたあとの煮汁がこれまた美味しいんです。めんつゆや、今の季節なら湯豆腐などにもぴったりな万能ダレになります。これも「もったいない」の産物ですね。
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