2012年10月3日に、独立型ソーラーシステムのワークショップを終え、クルマにソーラーシステムを積み、団地の4階までえっちらおっちら運んで、ほっとひと息。仕事を終えて翌朝、自宅にソーラーシステムを設置しました。
パネルの設置場所はエアコンの室外機置き場の前。それなりに重さがあるので、窓ガラスに立てかけるのはよしておこうと思いました。パネルの裏にはプラス極とマイナス極にコードが分かれていて、5mの長さがあります。それを、エアコンの室外機のホースが出ているダクトに通します。防水パテと呼ばれる粘土のようなものは、手でぐいっと押し開けることができ、そこに2本のコードを通すのですが、ここでプラス極とマイナス極を混同しないように目印をつけておきます。あとは、防水パテをそのまま手で修復し、穴をふさげばそれでOK。
我が家のシステムの設置場所は、インターネットのLANに近い場所。情報関連機器は一カ所にまとめています。エアコンのダクトからは数メートルあるので、鴨居にコードを這わせて(黒い線が室内の壁にあるのはインテリア的にはちょっと……)、チャージコントローラーにつなぎます。あとはワークショップで習った通りに、バッテリー、シガーソケットの順番でつなぎ、DC(直流電流)からAC(交流電流)に切り替えるインバーターをセット。
チャージコントローラーが動き出しました。おーっ、だんだん、バッテリーに電気がたまっていきます。発電しているねえ、電気が生まれているねえ、と一人ほくそ笑むわたし。その晩、iPhoneとMacBookAirをつなぎ、翌朝満充電になっているのを見て、一人歓喜していました。
ふと気になったのが、インバーターの音です。ファンが回る音がうるさい。小型のドライヤーのようにファンが回り続けている音がするのです。わたしは明け方早くに起きて仕事をすることが多いのですが、静寂のなかでのファンの音は耳障りです。
……そうは言っても、発電してくれているからねえ、と、音のうるささよりも発電する喜びが勝っていたので、日が昇ればいそいそと窓を開け、東の空に向けてパネルの角度を傾け、日光に対して直角になるよう設置し直しました。
朝、夫が起きてきて一言。「ファンの音がうるさいよ」……。嗚呼、現実は、発電する喜びよりも、QOLの維持でした。いくら発電&充電ができても、うるさければ歓迎されませんね。鶴の一声で、さっそくインバーターの買い替えです。静音性が高い機種を選び、出費こそ2000円ほどで済みましたが、情報収集のために結構な時間を費やしました。
朝ごはんをつくり、片付け、娘を保育園に送りに行くまでの間に、日はどんどん高くなってきます。わたしも事務所に出勤するので、日中は家にはいません。そのため、出かける時にパネルの角度を変更しておきます。我が家は団地の最上階、日中は日差しを遮るものはありません。そのため、パネルを真南に向け30°の傾斜にセットします。30°というのは、山梨県のメガソーラー施設を取材した際に、「真南、30°が最も発電効率がよい」という話を聞いたから。メガソーラーの場合パネルが大きいのと、辺り一面に敷き詰めてあるので、当然ながら可動ではなく据え置き型です。独立型ソーラーシステムの場合は、自分で持ち運べる程度のシステムが前提なので、パネルを自由自在に動かすことができるのも魅力。家にいる時間が長い主婦ならば、1日3回くらいパネルを動かせば、発電の成績もよさそうです(朝は東向き、昼は南向き、夕方は西向き)。
こんな風に、楽しくエレキ生活を送っていたのですが、ある日突然、我が家のエレキ発生装置が動かなくなりました。新しく買ったインバーターにMacをつなぐと、「キュイーン」と音を出しインバーターが落ちる日々。原因を究明する日々の始まりです……。
(次回に続く)
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