こども森の日春祭り@新治市民の森にワクワク!
Vege&Fork Marketをはじめ、ウィズの森や農に学ぶの田植えなどなど、森ノオトエリアではわくわく楽しいイベントが盛りだくさんだった5月19日、十日市場にほど近い新治市民の森では「こども森の日春祭り」というお祭りが開催されていました。心配していたお天気にも見事に恵まれ、母である私がいちばん張り切って(笑)、お祭りへと出かけたのでした……。(Text:秋山貴子)

 

青葉台駅からバスに乗ること15分、目的のバス停を降りて辺りを見回すと、あら? こんなところに本当に森があるの?? と思ってしまうほど、そこはいたって普通の静かな住宅街でした。降りるバス停を間違ったかな……と迷いつつも、手元の案内図の通りに坂道を進んでいきます。

 

 

 

坂を上りきると、急に木々が増えて木陰の道に入りました。なんだかぐぐっと森の雰囲気が漂ってきて、気分もわくわく! しばらく道なりに進んでいくと、まもなく、新治市民の森の入口に到着しました。バス停からは歩いて約10分。土日祝日は、無料の駐車場も利用することができます。

 

 

緑区のほぼ真ん中に位置する新治市民の森は、「北の森」とも総称される市内屈指の緑地帯。住宅街からほんの十数分歩いただけなのに、もうそこは、まさに森!

 

 

こんな木彫りのお出迎えも。木々の緑が色濃く鮮やかで、本当にきれいでした。

 

木々に囲まれた道が続きます。

しばらく小道を下っていくと、お!家族連れで何やらにぎわっている場所がありました。会場は「池ぶち広場」です。

この「こども森の日春祭り」は、新治市民の森愛護会が発足した2000年の夏からずっと続けられてきているお祭りで、毎年、春夏秋冬の年4回、開催されています。

入口で受付を済ませ、会場に入ると、早速目に入ってきたのは、愛護会のおじさんが大きなお鍋で何やら煮込んでいる様子。ちょっと覗かせてもらうと……新治産のお野菜、しいたけがたっぷり。

なんて美味しそうな具沢山のお味噌汁! ここ新治地区で採れたお野菜がたっぷりと入っています。いい香りに早くもお腹が空いてきてしまいましたが、出来上がるまではもう少し…。お昼の時間を楽しみに、にぎわっている奥のコーナーへと向かいました。

まずはこちら。

大きな枝がゴロゴロと積み重なった横で、子どもたちがトンカチで何やらトントンと打ちつけています。

ここは、しいたけのほだ木づくりとこま打ち(菌植え)ができるコーナー。愛護会のおじさんに教えてもらいながら、子ども達が真剣に、慎重に、こま打ちをしていました。

その隣りでは、竹を使った工作が行われていました。午前中はカップとお箸づくりの回ということで、小さな子どもから大人まで、のこぎりやナイフを使って夢中で制作していました。

そして一番奥の作業場では、みんな輪になって、わいわいと楽しそうに手を動かしています。

こちらでは、新茶の手揉みが行われていました。このお茶の葉っぱも、お味噌汁の野菜たちと同様、すべて新治地区で採れたものだそうで、私も早速、手揉みの輪の中に入れてもらいました。初めて体験したお茶の手揉み。ふわっと漂うお茶っ葉の香りが本当にいい匂い! こうしてみんなで輪になって作業していると、自然と会話も弾みます。蒸したてのお茶っ葉が次々と運ばれてきては、みんなせっせと手を動かしつつ、おしゃべりに花を咲かせていました。

大きなせいろで蒸し上げ、お茶っ葉が柔らかいうちに手早く揉みます。みんなだんだんと慣れた手つきに。

お茶揉みをしながら、愛護会のお母さんたちにこのお祭りのことを尋ねてみると、

「春祭りは、この新茶の手揉みとしいたけのほだ木づくりをするでしょ。夏はね、流しそうめんをするのよ。秋は焼き芋、冬はね、竹でバウムクーヘンを作るの。これが本当に美味しいのよ!すごく面白いのよー、ぜひ遊びにいらしてね!」

と、とても嬉しそうにお話ししてくれました。

新茶の手揉みがひと段落した頃に、「お昼にしましょう!みなさん、お味噌汁が出来上がりましたよー」というかけ声が聞こえてきました。

午前中に自分たちでつくった竹のカップとお箸、そして待ちに待っていたお味噌汁。いただきます!

お祭りに来ているお客さんも、スタッフである愛護会の方も、みんな一度作業を終わりにして、一緒にお昼ごはんの時間となりました。こういうイベントだと、お昼ごはんも各々で……となることがほとんどだと思うのですが、こうやって参加者もスタッフもみんなで一緒に同じものを食べたり、一緒にお昼ごはんの時間をとるって、なんだかアットホームで、分け隔てなくて、すごくいいなぁと思いました。

美味しいお昼ごはんでお腹もいっぱい。さて、気付くと人だかりが…。ホンチ相撲??

大人も子どもも夢中になっているその先には……指一節くらいの小さな蜘蛛達の戦いが!

ホンチとは、ハエトリ蜘蛛とも呼ばれる蜘蛛のことで、ホンチ相撲は、蜘蛛の縄張り争いを利用して蜘蛛同士を戦わせるという昆虫相撲のひとつ。戦後、横浜・川崎一帯で大流行した子どもの定番遊びだったとか。大人も子どもも、小さな蜘蛛達の勝負の行方に、もう夢中です。

森で拾った木の実を使ったクラフトコーナーも。女の子に大人気でした。

自分で手づくりした水鉄砲で、早速遊び始めた子どもたち。

今回初めて訪れた新治の「こども森の日春祭り」。新治の森の豊かな自然と、愛護会の方達の温かい志に、大人も子どもも、お祭りを思い思いに楽しんでいる姿がとても印象的でした。なんだかご近所のおじちゃんおばちゃんのお庭にでも遊びに来ているような、そんな温かみが所々で感じられる手づくりのお祭りで、わが家も丸1日たっぷりと満喫して、竹の工作品や出来立ての新茶のお土産までいただいて、ほっこり温かい気持ちで帰路につきました。

次回は夏祭りです。竹を使った流しそうめんでは、そうめんの他、野菜やブルーベリーも流れてくるのだとか!? またぜひ家族で遊びにきたいと思います。

新治市民の森愛護会のブログでは、新治の森で観られるその季節の植物の様子などもアップされています。新治の森にお越しの際は、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。

Information

新治市民の森愛護会ホームページ

http://homepage3.nifty.com/NIIHARU/

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