横浜市はこれまで、横浜市の農業の特徴である「都市型農業」を振興するために積極的に“土壌づくり”をしてきました。
横浜市独自の農業振興策として「農業専用地域」を設定したり、横浜市の地産地消の普及を目差して「はまふぅどコンシェルジュ講座」を開催し、地産地消を実践する人材を育成しています。
私・小池一美も、第5期はまふぅどコンシェルジュ受講者。いまこうして森ノオトで農家取材やマルシェの担当をしているのは、講座受講から生まれた出会いやご縁がスタートだと感じ、大切なターニングポイントになっています。
そんな横浜市は、地産地消の新たな需要の開拓や、横浜の農産物のブランド力アップなどの取組の拡大を目差して「食と農との連携事業」を進めています。その一環として、今回の「横浜・食と農のフォーラム』が開催されたのです。
会場では、横浜の農業や地産地消に関連する展示はもちろん、平成23年から24年に実施した「地産地消新ビジネスモデル支援事業の事例報告会」や、横浜ならではの「新しい農の可能性を提案する講演会」など多彩なプログラムで構成されていました。
「地産地消新ビジネスモデル報告会」では、中種企業診断士が実地調査に基づいて報告。青葉区の地産地消のパイオニア的存在! 藤が丘のイタリアンレストラン「ナチュラーレ・ボーノ」の植木真さんが昨年3月にオープンした地産地消デリ「REVIVE RECIPE TENZO」の事例も報告されました。
講演会では、
みらい×農「タネがつなぐ農の過去・現在・未来」
まち×農「街の新たな慣行資源としての農」
デザイン×農「農とデザインの出合い」
と題し、「みらい」「まち」「デザイン」の3つのキーワードから、横浜市の農の魅力を引き出す可能性について、各登壇者が語りました。
この講演会を通じて、フォーラムのタイトルにもある「横浜農場から未来へ種をまこう」の“種”が、まさにこの3つのキーワードなのだと感じました。そして“横浜農場”こそ、これまで横浜市が都市型農業の振興をしながら耕してきた土壌(農業専用地域やはまふぅどコンシェルジュなど)なのでしょう。そしてついに、これまで大切に作り上げた“横浜農場”に“新しい農業の花”を咲かせるために、いよいよ種をまきはじめたのです
たしかに今回のフォーラムのフライヤーを見たときにデザイン性の高さを感じ、「なんだか行政っぽくないな(すみません……)」と思っていました。そして会場に足を運んでみても、フライヤーから入口コーンの看板、トイレまで(!)、随所に様々なデザインが施されていました。
全国的にみても、農業分野でデザイン性の高まりを感じます。たとえば最近では農機メーカー「ヤンマー」が農業服をカッコよくデザインしたことが話題になりました。
横浜の農業のデザイン性も視覚化されて、つくるひとも、食べるひとも、ワクワクするような「都市型“デザイン”農業都市・ヨコハマ!」と呼ばれる日が来るとうれしいです。
さて、「森のマルシェネットワーク」でもおなじみの「鴨居駅マルシェ」。昨年9月にスタートしたこのマルシェは、地産地消の推進や横浜線沿線の魅力向上を目指して横浜市とJR東日本横浜支社で締結された「横浜線沿線の地産地消に関する協定」の第一弾プロジェクトです。そのご担当であるJR東日本横浜支社の山口修さんも登場し、鴨居駅マルシェをはじめ、横浜野菜のPRに大忙しでした。
「はまふぅどコンシェルジュの活動紹介コーナー」では、小池も資料を配布させてもらいました。コマデリは4月から新業態でリニューアルするため、今、その準備に大忙しです。小池にとって横浜市やはまふぅどコンシェルジュとのネットワークはとても心強いものです。
横浜ならでは! の新しい農業の芽はいったいどんな成長をしていくのか、これからが楽しみです。
【hitomi’s point】
記念すべき第1回の今回のフォーラムでしたが、すでに小池は第2回開催がたのしみで仕方ありません! きっと、かならず横浜の農業は新しい芽を出していると思えるからです。それはどんな芽なのか、想像するだけでワクワクしてしまいます。森ノオトでも農家レポートやマルシェ情報を発信しながら“水やり”のお手伝いをこれからも続けていきたいと思います。
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