あざみのガーデンズと横浜総合病院を結ぶイチョウ並木の綺麗な通り沿い、すすきの公園のすぐそばに花屋「Atelier Ai(アトリエアイ)」はあります。店先には苗や植木、小さな花束などが並び、店内に一歩踏み入れると色とりどりの季節の切り花が目に飛び込んできます。その隣には、テーブルウェアがセッティングしてある大きなダイニングテーブル。まるで友達の家に遊びにきたかのような空間が広がります。綺麗なお花と雑貨を眺めながら、オーナーの真壁愛さんとのおしゃべりを楽しめる居心地のいい空間になっています。
オーナーである眞壁愛さんが「AtelierAi」を青葉区にオープンしたのは2014年9月。以前は出身地でもある厚木市でお店を開いていました。
愛さんが厚木市のアトリエをオープンしたのは、東日本大震災の3日後でした。アトリエで開店準備をしていた時に、突然の大きな揺れ。オープンに向けて仕入れた食器もガラスの花びんも、鉢も、奇跡的にひとつも壊れることはありませんでした。しかし、その後、電気もつかず、信号は消え、計画停電で夜はまっ暗闇。こんな時期に花屋をオープンするなんて……と悩んだそうですが、誰かがお店を見つけてくれることで、少しでも心が癒されるかもしれないと、ひっそりとアトリエをスタートさせたといいます。
もともと自然豊かな環境で育ち、ご自身も植物や自然からたくさんの癒しと元気をもらっていたという愛さん。訪れる人々をあたたかく迎える場所を作りたいという思いは、現在のアトリエにも変わらずに流れ続けています。
青葉区に移転後も、厚木市のお客様の「寂しい」「愛ちゃんのお花じゃないと」の声に応えて、週1回「厚木デー」と称して、厚木市への出張販売もしているとか。「道中のドライブも楽しいんですよ」と答える明るい笑顔を見ていると、愛さんがお客様に愛されている理由が自然と分かってきます。
取材中にいらっしゃったお客さまは、「愛ちゃんの花は持ちがいい」と言っていました。2週間前に買った切り花が、まだ元気に咲いているとのこと。
お花の仕入れに関しては、長く楽しんでもらえるよう、季節のものや旬の品種を選び、葉っぱ、枝、実のものを充実させたり、他のお店にはないような色みで、オリジナリティを出すことにこだわっているといいます。
そのこだわりは花にとどまらず、店内にディスプレイされた雑貨たちにも愛さんのセンスの良さが光ります。雑貨は、お花と一緒にアレンジすることもでき、スタジオエムのボウルやココットにお花のアレンジをしたギフトなども人気があります。
「お客さまとゆっくり話ができ、お花をアレンジしたり、新しいつながりが生まれ、お花やプレゼントを贈る人の悩む姿を見ることができたり、たくさんの笑顔に会えることに感謝と感動の日々」と言う愛さん。そして地元っ子が気軽に1本の切り花を買っていってくれるお店にしたいと、愛情たっぷりのママの顔ものぞかせてくれました。
アトリエを再開して半年、愛さんが「好き」と感じ、アトリエに訪れるお客さまに「見せてあげたい」と思うものがちりばめられているAtelier Ai。愛情にあふれた空間は、これからもきっと地元で愛されていくことでしょう。
取材終了後、私も愛さんにお花のアレンジをしてもらいました。薄い中間色のラナンキュラス、スイートピー。やわらかな花びら、優しい香りに癒され、暮らしに花を取り入れることの豊かさをあらためて感じています。
「愛ちゃんの花は持ちがいい」の言葉通り、我が家の花たちも2週間を超えまだまだ癒しのお役目を果たしてくれています。
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Atelier Ai
〒225-0022
横浜市 青葉区黒須田24-19
もみの木台店舗B-1(P有)
TEL /FAX 045-877-3222
携帯 090-9678-6484
営業時間 10:00-18:00
定休日 日曜日(木曜日は外仕事のため店舗休み、引き取りにはできる限り対応してくれるのでご相談を)
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