爽やかな春風が気持ちのよい4月末、小田急沿線の新百合ケ丘にある公園で「タケノコ掘り」が行われると聞き、子どもと一緒に参加してきました。
会場となった公園は、「万福寺おやしろ公園」。ここは、駅から徒歩7分程の場所にあります。幹線道路である世田谷道路沿いにあるこの公園。近所に住む私にとっても、“あそこでタケノコが掘れるの!?”と最初は半信半疑でした。
今回のイベントの主催者でもあり、おやしろ公園をはじめ、新百合山手地区の5つの公園を管理しているのが新百合山手公園管理運営協議会です。
協議会では、川崎市と協働で公園や緑地の維持、管理を行っています。地域の美観の維持を継続して行うことを目的に、地域の人々との交流も大切にしながら活動を続けています。この日は総会も行われ、その後清掃活動、続いてたけのこ掘りというプログラムになりました。
総会が終了すると、次は清掃活動へと移りました。
この日は地域の子ども会のメンバーも含めも総勢150人ほどが集まり、とても賑やかでした。
みんな手にはゴミ袋を持ち、公園内を駆け回ります。
起伏のある公園内をかけずりまわり、楽しそうにはしゃぐ我が子に、「ちゃんとゴミを拾いなさーい!」と声をかけようと思ったら、なんのことはない、ゴミはしっかりと集めていました。子どもが集まれば、ゴミ拾いもとびきり楽しい遊びになってしまうのかもしれません。
さて、いよいよタケノコ掘りのはじまりです。
これだけ公園内を歩いていても、まだ「どこでタケノコを掘るんだろう」と思っている私。すると、普段は立ち入らない急な斜面が目に入りました。そこは、竹やぶになっているではありませんか!
「ここから先は、本当に自然のままの場所なので、必ず手には軍手をはめて気をつけて動いてください!」という説明を聞き、わくわく感が高まります。
竹やぶを見つけるやいなや、私の頭の中は、「タケノコを見つけたい!」「タケノコご飯かな、それとも土佐煮にしようかな」と、“欲”が炸裂しました(笑)。地面に穴があきそうなくらい、熱い視線を送り、子どものようにタケノコ探しに夢中になりました。
「落ち葉をちょっとかきわけて、タケノコを見つけてくださいね!」という主催者の方の声を耳にして、無我夢中で落ち葉のかきわけるのですが、なかなか見つかりません! 周囲で、「あった!」という声が上がる度に「え!? どこどこ?」と気持ちが焦ります。
ほんの数メートル向こうには世田谷通りがあるとは信じられないほど、森の中には昔ながらの原風景が広がっていました。そこは公園の中とは思えないほど野性的で、子どもの声と鳥のさえずりが入れ混じるまさに里山空間でした。
参加していたお母様が、「タケノコの善し悪しは関係ないよね、“自分で掘った”っていう体験ができるだけ充分!」と話されていたのが印象に残っています。
後日、新百合山手公園管理組合で管理している他の公園、万福寺さとやま公園を散策してきました。
驚いたのは、駅から歩いて10分圏内とは思えないほど自然にあふれていること。今では開発が進み、大型のマンションや商業施設、公共施設などが立ち並ぶ街となっていますが、このように随所にある自然が街の心地よさをつくっているのかな、と感じます。
こちらのラベンダーの株数、なんと1000株!
我が子は3月に行われた万福寺里山公園のラベンダーの植栽活動に参加しました。自分で植えたということで、この道を通る度に「大きくなってるかなー」と気になる様子。地域に関わることで、子どもも自分の住む地域への愛情がどんどん育っていくのだなと、体感している母です。また、自然豊かな場所があるのは当たり前のことではなく、多くの人の手によって、残していけるものだとも感じました。
地域に住む人を巻き込んでの活動。街の景観の維持に尽力されているボランティアスタッフの方々がいます。
定期的に除草清掃活動やお楽しみのイベントがありますが、そのお知らせは基本的に地域の掲示板を通して行われています。この活動にぜひ参加してみたい! という方は、ちょっと離れている地域にお住まいの方も、参加可能だということなので、ぜひ直接問い合わせてみてください。
新百合ケ丘の街の美しさが、これからも続くことを楽しみにしています!
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