最高のお天気に恵まれた6月7日、森ノオウチという、まさにお家での開催ということもあり、リラックスしたアットホームな雰囲気の中、ワークショップはスタートしました。
まずは座学から。梅原昭子さんがつくった「グリーンカーテンのしおり」を手に、お勉強タイムです。
これからが夏本番。照りつける太陽の日差しと熱を家の中に進入させないためには、「遮熱」が大切です。遮熱効果の高さでいえば「外付けブラインド」ですが、コストが高い、賃貸住宅では勝手に付けられないといった難点もあるのが事実。次に挙げられるのは、日本で昔から親しまれてきた「すだれ」。しかしこれにも部屋が暗くなる、窓の外の景色が見られなくなるといった残念な面もあります。それならばと、森ノオトでお勧めするのはグリーンカーテン。実はすだれよりもグリーンカーテンの方が遮熱効果は高いんだとか。
さらにグリーンカーテンは、見た目にも癒しを与えてくれ、土いじりする手の楽しみ、日々世話する心の楽しみもあります。ゴーヤやパッションフルーツなど収穫を楽しむことができ、美味しく食べて、子どもの食育にも役立ちます。まさにいいことづくめ!!
さて、この日のメイン講師でもある、高津区にある庭乃持田園の持田智彦さんが登場。グリーンカーテンの遮熱効果を説明するために、まずは植物の蒸散作用について話してくれました。
「蒸散とは根っこから吸い上げた水分を葉っぱから放出すること。植物は熱をためずに、葉の裏側は、だいたい28度ぐらいの温度に保たれるようになっています。絶えず打ち水をしているような状態なので、だからグリーンカーテンは涼しいんですよ」
コンクリートや石、すだれ、カーテンなどの物体は太陽の熱をたくわえる性質があります。でも、植物は蒸散作用によって周囲の熱を奪い、水の蒸発で温度が下がっている。なるほど、納得。だからグリーンカーテンは遮熱効果があるんですね。
その後も植物の連作障害や、土の団粒構造、根腐れについて、土に混ぜる石灰の理由など、持田さんによる説明は続きます。家庭菜園をしていれば聞き慣れた言葉ですが、植物の生態からのアプローチでの説明はとても新鮮! 質問コーナーも盛り上がり、タイムキーパーである梅原さんのストップが入り、座学は終了となりました。
今度は外で植え方の実演です。
その後も肥料の話から微生物の話になり……、ホント、植物について話し出すと止まらない持田さん。豊富な話題は尽きないですね。
植え替えも終了し、次は何かなと思ったら、今度は植物が蔓をのばしていくためのネットを編む作業だそう。てっきり市販のネットを使用するのだと思っていた私は、正直、びっくりしました。でも自分で編めたら、設置したい場所に合わせてサイズを変えられるのでとても便利ですね。シュロ縄の主張しすぎない感じがお洒落です。
そして、前日に設置したという竹の棚組みも見事です! さすがプロの技です。こういう棚を家に作りたいとの声も多数聞こえてきました。
持田さんのお手本を見た後、実際に手を動かしてみます。昔、水筒代わりに使っていたひょうたんを結ぶ「とっくり結び」など、うんちくも聞きながら。説明だけでは覚えられなくても、実際に手を動かすと頭にすっと入ってくる。これなら家でもできるかも!
そして最後に、ステンシルを使って鉢のデザインをする方法を梅原さんからレクチャーしてもらいました。
座学、鉢植えの実演、縄結び、テラコッタの鉢のデコレーションと、盛りだくさんのワークショップはこれで終了です。帰るもよし、ペイントを仕上げてもよし、お昼を境にフリータイムとなりました。
この日のために用意した苗は、パッションフルーツ、ゴーヤ、オカワカメ、朝顔の4種類。参加者は苗と一緒に素焼きの鉢&土の植え付けセット、さらにosmoのペイントをお持ち帰りできます。苗を選んだり、ペイントの色を選んだり。どれにしようかみなさま真剣に迷っていました。
作業に没頭して忘れていたけれど、みなさまお昼はまだでしたよね。エコストーブはどうなったかしら?
ほどなくして、おいしい羽釜ご飯と汁物をいただきました。
おいしかったです! ごちそうさまでした。
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